DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

発声と歌ごころ

ボイストレーニングはほとんど受けたことがなかったぼくですが、1月4日に初回体験レッスンを受けたボイストレーナーの方から、レッスンを継続してみてはと勧められました。お稽古事に通ったことがないぼくに、レッスンの継続ができるのか、色々なルールが守れるのか、考えてみました。せっかくの機会なので、月1回ということで次回のレッスンを予約しました。

予約した2月13日、ぼくの心の中は不安だらけでした。顎の筋肉を柔らかくするために、舌を口の中で回転させる運動を始めて、時計回りは少しできるようになりましたが、逆回りだと舌が途中で回転方向と逆になってしまいます。他にもいくつかの事を試してきましたけど、この1ヶ月で何をやれたのかなという思いが募っていました。

とはいえ、レッスンを受けることは楽しみでした。ボイストレーナーの先生と前回の振り返りをしてから、発声練習をしてみたら、「前回より良くなってますよ」と先生から一言。ぼくが「どこが良くなったのか、自分ではよくわからないんです」と答えると、先生は「なるほど」と答えてから、発声の練習のアプローチとして、いくつかのグッズを渡して頂きました。これなら、自宅やカラオケでも練習ができていいなと思いました。

その中で、先生から「何か曲を歌ってくれませんか」とリクエスト。「発声がわかるようなゆっくりした曲」とのことで、ぼくは自分のカラオケリストを頭の中でチェックしながら、「そういう曲あったかな」と右往左往していると、先生から、「福山雅治さんの「桜坂」はどうですか」とのサゼッション。

元々ぼくは先生に、「声域が低いので、カラオケでも福山雅治さんを歌っています」という話をしたからかもしれません。カラオケの画面を出してもらって、マイクなしで、「桜坂」を1コーラス歌いました。でもぼくは最近は福山さんの曲は全く歌っていなくて、「桜坂」はたぶん10年以上は歌っていなかったので、実は不安でした。歌い終わったら、先生から「めちゃめちゃいいですね。ものすごく歌っているし、いつも歌っている人ですよね」と一言。「ものすごくなのかはわかりませんが」と返したものの、内心「バレた(笑)」と思いました。

先生から「もう1曲歌ってくれませんか」とリクエスト。今度は最近歌っている曲から、川崎鷹也さんの「ぬくもり」という曲を1コーラス歌いました。歌い終わって、先生から「わかりました。歌詞があると歌が活き活きとするタイプなんですね。それと、歌ごころがありますよね。フレーズの処理とか上手くできてますよね」と感想が。そして、「発声練習だと、すごく機械的に聞こえるので、発声練習も曲だと思ってやってもらえませんか」とのご指導。

ぼくって心が正直に出てしまうタイプなんだろうな。慣れない発声練習に気持ちが入らないのが丸見えでした。

改めて認識しましたけど、ボイストレーニングをやったから、歌唱力や歌唱技術や表現力が身につくわけではないのだと思います。ある楽曲をどのように歌っていくか、ディレクションみたいなことは、ぼくが自分で考えて実践していけば、ある程度は身についていくのだと思います。

ぼくはあと1音でも高音が出せるようになりたいと思っています。その1音が出せれば、原曲キーで歌える曲がすごく増えると思うんです。高音自体は出るようになりましたけど、もっと深みや厚みのある声を高音でも出したいんです。沸々と考えていた自分への疑問が、レッスンでの話を聞きながら、1つづつ解明されていっている気がしています。歌を歌うのは口からなんですけど、声が生まれるのは体の中からであり、歌も体全体で表現するものなんだということが今更わかった感じです。

レッスンの帰り道は、行きとは逆に、心が自然と穏やかになりました。このまま進めていけば、自分の新たな成長の芽がきっと生まれるとほんの少し望みが持てました。