DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

模擬大会

7月4日、ぼくは「VOCAL7(ボーカルセブン)」というカラオケ大会の勉強会サークルに参加してきました。会場はカラオケ館歌舞伎町本店609号室。大きなパーティールームを使って、コロナ感染予防対策もしっかりと行われていました。10名の応募がありましたが、当日の参加者はぼくも含めて7名ということで、当初は1コーラスを3曲歌う予定だったのが、急遽4曲歌うことになりました。

当日のプログラムは、まず7名が順番に1曲目を1コーラス歌って、審査員は各人の歌が終わったら1〜2分以内に寸評を書いて渡します。続けて2曲目を1コーラスを一巡、3曲目を1コーラスを一巡の後、希望者3人に対して審査員によるボーカルトレーニング体験。最後に順位付けの模擬大会で4曲目を1コーラス歌います。模擬大会後はフリーでフルコーラス1曲という流れでした。

審査員はぼくが何回も出ているカラオケ大会「ジェネステ」の藤井社長さん。今日のために、速攻寸評を書く練習を100曲やってみたとか!「時間が短いので、失点を中心に書きます」と言われました。

さて、ぼくが歌う4曲。社長さんに他の機会で聴いて貰った曲は除いて、カラオケ大会で歌ったことがない曲を選んでみました。

1曲目は林部智史さんの「ラピスラズリの涙」。シングル発売が5月、DAM★とも配信開始が6月でしたが、歌いたかったので集中練習し、精密採点は95点ぐらいです。この曲は3拍子なので音程の取り方が難しくて、そこも試したいと思い選びました。寸評の評価はAでしたが、「苦しそうな高音を楽に聞こえるように」「音を繊細にまとめ」との指摘。

2曲目は松原健之さんの「悲しみのニューヨーク」。精密採点は96〜97点が取れるものの、サビの高音のロングトーンの繰り返しが最後で失速するのが課題な曲で、1コーラスしっかり歌えることが目標でした。寸評はAでしたが、「発声の粗さ」の指摘。「表現された景色がよく伝わる」ものの「話すように楽に歌いたい」と。それができればいいんだけどなあ。

3曲目は急遽入れた、新浜レオンさんの「ダメ ダメ…」。精密採点は97〜98点だけど、こういう曲は大会向きじゃないかなとも思いつつ、1曲ぐらいアップテンポ入れるかで歌ってみました。寸評はAで、社長さんからは「一番良かった」とポツリ。「アップが発声変更強い。自然にメロを届けたい」と指摘。一方「良くまとまっていてきれいに歌われている」「メッセージ性、雰囲気の表現もよく、気持ち良く聞けました」と。こういう路線がいいのかなあと内心複雑。

この後、社長さんが主催している「Reverieボーカルトレーニング」の無料体験は、7人中手を上げた3人が受けることになり、ぼくはトップバッターで受けることになりました。

カラオケ大会に出ている方や音楽活動をされている方って、ボイトレなど先生にレッスンを受けている方が多いんですが、ぼくはレッスンを受けたことがなくて、生徒としての聞き方とか教わり方も知らないので、社長さんから指示を受けても、ドギマギしてしまうことが何度もありました。

課題曲にしたのは1曲目で歌った「ラピスラズリの涙」。社長さんから聞かれたことは2点。「林部さんみたいに歌いたいですか」と聞かれ、「最初は林部さんと同じように歌いましたが、違ってもいいと思うようになった」と答えました。次に「音の技術を伝えたいですか、それとも歌詞を伝えたいですか」と聞かれ「歌詞を伝えたいです」と答えました。そこで社長さんが指摘したのはぼくの「発声変更」でした。「サビはどこから」と聞かれ、「ここの「突然あなたが」からです」と答えた瞬間、「そう、普通に歌詞を読むでしょう。それが歌になると高音になるから急にパワーアップしちゃうから違和感が出てしまうんです。歌詞を伝えたいなら、違和感のない歌唱にしないと言われました。次に指摘されたのがマイクへの「信頼」。「マイクを信じてください。口元から放さない。方向は口元と平行に。いつも下がってしまうのが欠点ですよね。歌はマイクを通じてスピーカーに通され、聞く人はスピーカーから聞いているんです。どうスピーカーから自分の声が届けられるのか意識するように」と言われました。

実はこの辺りの指摘って、全てを受け入れたくない気持ちがありました。なぜ発声変更するのかといえば、歌い方を変えないと高音がきれいに出ないからで、声色を変えることによって言葉の意味とかが伝わりやすくなるだろうと思っていました。芝居で表情を変えるのと同じように。でも、ぼくの気持ちとは別に、レッスンでは「突然あなたが」のところを数十回も発声を変えずに歌う練習をしました。なかなか上手くできないんです。その後1コーラス歌ってみました。社長さんから「歌が柔らかくなった」と言われ、主催者のこじさんも「めっちゃ変わりましたよ」と言われ、周りも変化があったような表情の反応でした。当事者のぼくが一番わかってなくて「そうなのかな」と思うと同時に「こういう歌い方がいいのかなあ」と実はふに落ちない感じでした。

席に戻って、他の2名のボーカルレッスンを聴きながら、今言われたことを次の曲で何が活かせるのかなと考えながら、歌詞の読み方を確認したり、いつもの歌い方とどこを直したらいいのかを考えていました。

そして、4曲目の順位付けを行う模擬大会でぼくが選んだのは、中澤卓也さんの「約束」。精密採点では97〜99点で、ぼくが行くお店でも「いい曲だよね」と言われたことも何回かありましたが、それはいつもの歌で、今歌い方をここで変えることに気持ちの抵抗はありましたけど、順位よりもこの場で試すことを優先しました。サビのところも相当抑えて歌いました。上位3人の順位発表は、選ばれないと思ってました。最後の1位発表。社長さんがぼくの名前と曲を言った瞬間、「えっ」って言っちゃいました。模擬大会とはいえ、1位ってこれが初めてでした。社長さんからは「失点はいくつもありましたが、どの世代にも届くような歌になっていて、非常に良かった」とのコメント。寸評でもAAで「ジェネステのトップレベルにしか付けないです。自信を持っていいですよ」と言われました。ご一緒した人からも、レッスンで受けたことをすぐに使ったことに驚かれました。

この後、フリーカラオケではぼくはKinKi Kidsの「恋は匂へと散りぬるを」を歌って、これはいつものように歌いました。正味約5時間の勉強会でしたが、会費は2,000円とちょっと安すぎで、身になることをいっぱい貰った時間でした。