DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

日本大衆音楽祭

11月23日、ぼくは静岡県コンベンションアーツセンターのグランシップ中ホールで開催された、第39回日本大衆音楽祭に出場してきました。日本大衆音楽祭は「歌の国体」とも称される歴史と伝統のあるカラオケ大会ですが、ぼくはこの大会の情報を知らなくて、最近までご縁はありませんでした。

東京都大衆音楽協会が主催した2023大衆音楽祭音源大会に応募し、一般部門で準優勝を頂き、日本大衆音楽祭に初めて出場することができました。

ぼくが出場するのはグランプリ部門で、15時までに会場で受付をすればよかったので、10時半頃に東京駅をこだまで出発しました。12時前に静岡駅に着いたので、そのまま静岡駅前のビッグエコーに入って1時間声出しと練習をしました。静岡駅ナカのコンビニで昼食と夕食を買ってから、東海道本線で1駅東京寄りの東静岡駅で降りて、駅前にある今回の会場に入りました。

今回の大会は1コーラスを歌いますが、カラオケのモニターはないので、歌詞を暗記しなければなりませんでした。カラオケで歌っている人は、日頃は画面で歌詞を見ながら歌うことに慣れているので、歌詞を暗記するのが苦手な人が多いですし、ぼくも暗記が苦手でした。

カラオケ大会に行くと、日頃Twitterで交流している方たちともお会いできますので、ご挨拶したりいろいろお話ししたりするのですが、今回は歌詞がなかなか体で覚えられなかったので、会場の隅の人気のない場所でひたすら歌う曲を何十回も聴き、それに合わせて自分も声を出して歌詞を体に叩き込ませていきました。

会場の中なので、ステージで歌っている方の歌声も聴こえてくるのですが、やはり歌詞を忘れないのを気にするせいか、1フレーズの1音目が弱い音の歌声になってしまった方が割と多いと感じました。

ぼくは1番の歌詞を覚えようとしている中で、数ヶ所覚えるのに四苦八苦してました。1番の歌詞を通して誦じると、2番の歌詞が入ってきたりするのです。この大会は歌詞を間違えると失格になってしまうので、間違いは絶対に許されませんでした。

暗記がうまくいかない中で、いったん立ち止まって考えました。ぼくは選んだ楽曲の歌詞を伝えないといけない。伝わるためには歌詞の意味を伝えないといけない。だから発する言葉にも意味をこめて歌わないといけない。こんなことを大会当日の、出番数時間前に今さら気付きました。

会場で歌っている人は日本全国から選ばれた人ばかりですから、歌が上手いのは当たり前ですし、歌唱の技術が一定にあるのも当たり前でしたが、ではその歌が感動を呼ぶかというと、心に響くまでの人は多くありませんでした。

心に響くためには、歌詞の言葉を伝えよう、言葉の意味を伝えよう。それによってメロディーの歌い方も決まって来るだろうと思いました。

自分の順番になり、ステージに向かいました。自分が選んだ林部智史さんの「晴れた日に、空を見上げて」というこの楽曲を、客席の皆さんに伝えようという気持ちで、1フレーズづつ、歌詞を間違えないように、そして言葉に込めた意味をメロディーとぼくの歌声で伝えようと、ステージで歌った2分間はいつもよりも長く感じました。歌い終わって、ちゃんと歌えたなと感じました。

全員の歌唱が終わって、審査の先生方の講評がありました。ある先生は「楽曲は歌手にここでアピールしてもらいたいという思いで作っている。皆さんハイレベルです。歌も上手い。技術もある。さらに必要なのは歌を伝える力です。伝達力がなければ聴いている人に届きません」と言われました。ある先生は「上半身だけで歌っている人が多い。歌は下半身も使っていかないといけない」と言われました。歌を伝える力、全身で歌うことをその時肝に銘じました。

審査結果が難航したらしく、ずいぶん待ってから発表になりました。会場はお客さんが満席で、ぼくは最後方で立ち見をしていました。客席で座っているご夫婦が、歌った方の中でいいと思った方に赤い丸をつけているのが見えました。「ぼくはどうせ付いてないよな…」と思いながらふと目にしたら、そのご夫婦が見ていたページでぼくのところに赤い丸をつけていてくれてました。いいと思ってくれただけでぼくはもう十分幸せでした。

最初に歌唱賞の発表がある中で、グランプリ部門の歌唱賞でぼくの名前が呼ばれたので、最後方からステージまで小走りで駆けて行きました。とにかく、何かもらえて良かったなと思いながら、小さなトロフィーをステージで受け取りました。

会場を出て、静岡駅から東京に向かうこだまの中で、Twitterで入賞した旨のツイートをしました。どんな大会でも、入賞してもしなくてもツイートしていますので、ぼくの気持ちはいつものアクションだったんですが、知っている方からのリアクションがいつもより多くて、さらに「凄い」というお言葉を頂いたのが、ぼくには実感が湧きませんでした。

人間って不思議なもので、下心があったりして入賞したいと思う時は入賞できなくて、今回みたいに歌が上手い人ばかりだから入賞の期待とか全くしてないと、逆に入賞します。歌唱賞自体は一番下の入賞なので、別に凄くないんじゃないかなと思いつつも、多くの出場者の中から選んでもらえたのはやっぱり凄いことなのかな。いずれにせよ、ぼくは小さくてもずっしりと重いトロフィーを頂けて、ものすごく嬉しいだけじゃなくて、ほんの少し、自分の歌に自信が持てました。行きのこだまでは車内から富士山も見えたし、いい1日になりました。

明日の色

ぼくがカラオケでよく歌うアーティストの1人である林部智史さん。テレビ東京系の番組「カラオケバトル」で優勝したのをきっかけに歌手デビューをされました。ぼくはカラオケは好きですけど「カラオケバトル」はみたことがありません。なんか自分の歌の好みとは違うという感じです。ぼくが林部さんの歌を好きになったのは、BS朝日の番組「人生、歌がある」で、昔のヒット曲を自分の解釈で自分の歌にしていく歌唱力が素晴らしいと思ったからです。この番組で林部さんが歌ったオリジナル曲もいい曲だと思う曲が多いのですが、残念なことにDAM★ともでは配信されていないことがあります。

最新曲の「La Rouge」もその1曲です。

林部さんの曲に限らないのですが、ぼくが最近歌ってみたいと思った曲はDAM★ともでは、歌って採点をすることはできるけれども、DAM★とも録音やDAM★とも動画はできない場合が多いんです。それなら、DAM★とも録音やDAM★とも動画ができる曲から探してみようと思い、見つけた曲が「明日の色」という曲でした。

https://www.youtube.com/watch?v=pxNqYjdk4UU

この作品は2020年7月29日に発売された林部さんの2枚めのアルバム「II(セカンド)」に収録されました。作詞は林部さん、作曲はやまだ麻実さん、編曲は安部潤さんです。

このリリース当時、コロナの流行が始まり、会場で開催するカラオケ大会(今は「リアル大会」とも言われます。)が相次いで中止となり、オンラインを使ってのカラオケ大会が開催されるようになっていきました。ぼくはDAM★ともでその当時も歌を公開していましたが、動画で顔出しするのが嫌で、DAM★とも録音しかしていませんでした。オンラインのカラオケ大会は動画を公開ですから、参加しようとは思いませんでしたが、ふと目にとまった「ぷれぱCup」というオンラインカラオケ大会の要項を読むと、審査員に林部さんの作品を提供した山本加津彦さんとやまだ麻実さんが務められることが書いてありました。「林部さんの作品を作った方に自分の歌を聴いてもらえるなら、1回だけ参加してみよう」と心が動き、大会に申し込みました。動画はDAM★ともではなく、joysoundうたスキ動画で、林部さんの「希望」という曲を歌って提出しました。結果は期待していなかったのですが、特別協賛ぷれぱCup賞を頂き、ぼくを選出してくださったのがやまだ麻実さんでした。ここで入賞できたことがきっかけで、ぼくも動画で顔出しすることへの抵抗が少なくなり、その後もオンラインカラオケ大会に参加していくきっかけとなりました。

2020年当時はぼくもアルバム曲を歌ってみようという試みる発想もありませんでした。その後、ヒット曲ではなく、多くの人々に知られていない曲であっても、自分が歌ってみたいと思った曲は歌ってみるようになりました。自分の考え方を変えていったことでやっといま、「明日の色」も歌ってみようという気持ちに辿り着きました。

とりあえず、1コーラスを録音してみました。カラオケ大会で歌うよりも、ライブの1曲として歌ってみたい曲です。

 

君に薔薇薔薇…という感じ

ぼくはカラオケでジャニーズの曲を歌うことが多いです。今のジャニーズが芸能界で一大勢力となる礎を作ったのが田原俊彦さんです。トシちゃんはジャニーズ事務所を辞めた後、20年以上にわたってテレビに出られないなど、いわゆるジャニーズ事務所の圧力を受けていましたが、自分のスタイルを崩さないパフォーマンスを続けた結果、いまテレビ番組で見るトシちゃんは、若い頃よりも歌唱力がアップしていますし、ステージングにも魅力や味わいが増していますし、日本の歌謡界でも貴重な歌手になったと思います。

トシちゃんの初期というと、歌が下手なイメージを持たれがちですけど、数々のヒット曲を歌ってみると、なかなかの難曲が多いことを感じます。ぼくが最近好きで歌っている曲が「君に薔薇薔薇…という感じ」という曲です。この作品は1982年1月27日に8枚目のシングルとして発売されました。作詞は三浦徳子さん、作曲は筒美京平さん、編曲は船山基紀さんです。三浦さんは当時のヒットチャートでは必ず名前を見た方で、松田聖子さんの「青い珊瑚礁」や「夏の扉」の印象が強いですが、田原さんにもその後「ラブ・シュプール」や「シャワーな気分」をはじめとするヒット曲を提供しています。筒美さんはどちらかというと近藤真彦さんへの楽曲提供が多かった印象で、田原さんに提供したのは三浦さんとコンビを組んだ3曲がヒット曲だと思います。船山さんは田原さんの初期のシングルで何曲もアレンジをされていて、「ハッとして!Good」も「原宿キッス」も「ごめんよ涙」も船山さんの作品です。

さて「君に薔薇薔薇…という感じ」は、トシちゃんの軽やかなでかわいらしいイメージに合わせたのか、アップテンポで踊りながら、魅せる歌という感じですが、筒美先生らしい難解なメロディーが続きます。

まずは当時のトシちゃんのステージの総集編みたいな動画から。これらの曲を踊りながら歌うって大変だなと思います。でもトシちゃんはキラキラしててさすがアイドルだと思います。

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ぼくがいまトシちゃんの曲を歌ってみようと思ったのは、いま62才でも素晴らしいパフォーマンスを見せている田原俊彦さんにあやかって、もっと体も動かして歌も楽しいと思ってもらえるように歌ってみたいと思ったからです。

アップテンポの曲って、直立不動で歌うよりも、少し体を動かして歌う方が、リズムのノリも合う感じなんですよ。やっぱり、この楽曲もトシちゃんが歌う前提ですから、歌って踊ることも前提なんですよね。だから、体を動かしながら歌うときの発声はどうなのかなって考えてみると、思いっきり声も出せるのかなって思います。

ぼくがひそかに考えている目標は、この曲で採点の大会に参加することです。もともと採点は得意ではないし、100点が取れたのも今のところたった1回だけです。ぼくがみてきた会場での採点大会って、客席はあまり盛り上がらないんですよね。だから、採点大会っぽくない曲で参加して、踊りながら歌ったりして、100点は取れなくても、95点以上の高得点が取れたらいいなと思っています。今のところ道のりはすごく遠いですけど。

最近のこの曲を歌っているトシちゃんです。

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第2回キングレコード歌謡コンテスト

ぼくは10月9日、東京の日暮里サニーホールコンサートホールで行われた、第2回キングレコード歌謡コンテスト決勝大会に参加してきました。

昨年の第1回コンテストはキングレコードの関口台スタジオで開催され、レコーディングスタジオの不思議な空間で歌うことができました。

ぼくがカラオケ大会に出る大きな理由として、「ホールで歌いたい!」というのがあります。なかなか経験できることではありませんので、広い場所で思いっきり歌いたいです。なので、ホールのしくみとか併設の施設には興味があります。今回の日暮里サニーホールは、アートホテル日暮里ラングウッドの4Fにありました。コンサートホールは400名から500名を収容する中ホールです。他に100名程度を収容するコンサートサロンもあり、この日は演奏会が開催されていました。

中ホールとはいっても、ビルの中のホールなので、作りに制約がある感じで、会場に入った時は若干狭いなという印象でした。舞台に行く入口も1方向だけで細い通路を通って行きました。

第1回コンテストに出たとき、演歌系の楽曲が大半との印象があったので、今回のコンテストでは、岡本幸太さんの「あなたに哀愁」を選んで、歌謡曲の選曲をして寄せてみました。そのせいか、音源審査では第1回よりも得点が上がり、コメントも好評価なものでした。

今回のぼく自身の課題は2つありました。1つは歌詞を見ないで歌うこと、もう1つは振付を入れながら音をブレずに歌うことでした。通常のカラオケ大会では歌詞を見る画面が用意されますが、今回は画面の用意がないため、歌詞を見たい人は自分で歌詞が見えるものを用意するようにとのことでした。カラオケで歌う人って、歌詞を常に見ながら歌うのに慣れているので、歌詞を暗記するのが苦手なんです。ぼくも以前に歌詞がすっぽ抜けた経験があったので、でも歌詞を見ながら歌うと歌に集中できないので、直前まで歌詞を忘れないように叩き込んでいました。

今回歌った「あなたに哀愁」は、岡本幸太さんが歌の中でインパクトのある振付をされていたので、それをステージでもやろうと思っていました。

参加された方の歌唱を順番にじっと聴いていましたが、聴いている方に印象を与えるのは大事だなと思いました。皆さん一定以上の歌唱力はあるわけで、歌が上手いこと自体にはあまり差はありません。普通に上手いだけでなく、自分の持ち味を出している方がほとんどだったと思います。となると、次は持ち味をどれだけ出せたかということです。印象を与えることは大事ですが、あまりに強すぎるパフォーマンスというか、歌唱と離れすぎた表現をやりすぎてもプラスにはならないので、バランスのある表現でなければと感じました。

初めての場所というのは緊張しますし、今回は歌詞を忘れないかが心配で緊張しました。ステージに行って、客席の様子は自分にスポットライトが当てられているので、実はほとんどわからないんです。自分が参加した意味というか、選んでもらった責任を果たさなきゃと思って、緊張しながらもきちっと歌えたし、サビの振付もしっかりやれて歌えたので、歌えたこと自体には満足しました。でも、やっぱりもっと場慣れが速攻でできれば、もっともっとやれたのではないかなと反省しました。

入賞した方の歌唱を振り返ると、オリジナルの歌手の歌い方とはまた違う、ご自身の歌い方に合った表現をされていた方が何人かいらっしゃったと思いました。選んだ楽曲と自分らしさを融合した歌唱を追及していけば、ぼくにも道が開けるのかなと思えただけでも有意義な1日でした。

テスト飛行ライブ

ぼくがカラオケ大会でご一緒する方とか、Twitterのフォロワーさんの中にはライブに出演されている方がいらっしゃいます。

先日参加したカラオケ大会で、観覧されていた方たちが談笑されていた中で、「歌が下手でも楽しく歌っていると笑える。クラスが上の人は上手く歌っているんだけどね」と言うのを聞いて、上のクラスに出ていた自分にはちょっと耳の痛い話でした。自分の歌の技術とか完成度を追い求める一方、会場の客席の人たちからの聴く側の目線を疎かにしているんですね。

聴き手を巻き込む歌唱をと、審査の先生方が話すことはあります。ぼくはカラオケ大会の場合、ホールで歌うことが多いです。初めてステージに立った時ほど緊張度は少なくなりました。緊張しながらも、思ったとおりに歌ったり、ときには振付を入れたりすることもできるようにもなりました。それでもステージに立って歌っていると、練習した時よりも歌のコントロールができていないとか、渡されたマイクの音響の感覚に慣れないとか、ステージの環境に慣れきれず不安がよぎるとか、経験値が足りないなと思うことがありました。

どこかでライブの練習みたいなことをやらせてくれる場所があるかなと探していたら、中野区にあるLIVE STAGE Iwoo NOGATA(アイウー野方)さんが、ライブ初心者向けの体験イベントである「テスト飛行ライブ」を開催しているのを見つけました。

お店の店長さんに質問をしていくなかで、カラオケを使って歌うことができることがわかりましたので、テスト飛行ライブに申し込みました。

持ち時間は20分以内で3曲までとのことでした。自分を表現する3曲って、何だろうか。その選び方によっては、聴く方の印象も変わるだろう。いわゆるセットリストの作り方って、人様のライブでのセットリストは拝見していたものの、深く考えたことがありませんでした。ライブに出演されている方に率直に聞いてみたところ、自分が大切にしているのは流れと、聴き手を飽きさせない工夫をしていると教えて頂き、歌う曲の選び方もアドバイス頂きました。

ぼくがよく歌っている曲のラインナップって、偏りがあるんだなってわかりました。それでも歌える曲の中から、自分の色合いを付けられる、MCを合間に入れながら、つなげていける3曲を選んでみました。ぼくが考えた20分の構成はこんな感じでした。

①スタートから1分30秒 MCで自己紹介

②1分30秒から5分45秒 1曲目「あなたに哀愁」

③5分45秒から7分15秒 MCで好きな曲について

④7分15秒から11分50秒 2曲目「名付け合う旅路」

⑤11分50秒から13分20秒 MCで歌う曲との出会いについて

⑥13分20秒から18分50秒 3曲目「晴れた日に、空を見上げて」

⑦18分50秒から20分 MCでクロージング

これを実際にやってみましたが、20分はとても忙しくて短い時間でした。MCももう少しコンパクトのあるコメントにすると、自分の時間も引き締まると感じました。そして、1曲歌うだけのカラオケ大会と違って、ライブは喉が渇きました。傍らに水を置いて、MCの時間で水を飲んで良かったと思いました。1曲目、2曲目はやはり環境に慣れなくて緊張していましたが、3曲目は自分をやっと出せてきたと思えてきました。聴いている店長さんや他の演者さんへの、聴いている方への巻き込み方はもっと工夫がいるなと反省しました。それでもライブの体験がいろいろできたのは参加して良かったです。

ライブですからお客さんを集めてということはあるのだと思いますけど、そういう中での自分の出し方をもっと学べるように、ライブのステージには今後も参加したいと思います。

陽炎〜KAGEROW〜

ぼくはブログを週1回は書きたいと思っています。忘れないうちに、ぼくがあの時どんなことを思っていたのかを書き留めておいて、後で自分を振り返りたいんです。

この3週間は、10月9日に出場した第2回キングレコード歌謡コンテスト決勝大会に向けての練習とか、10月13日に出演したIwooNOGATAさんでのテスト飛行ライブの準備とか、考えながらやってみることが多くて、ブログの週1ペースが延びてしまいました。

そういうなかでも、ぼくはカラオケ大会やライブで歌えるレベルの、レパートリーにできる曲が少ないので、YouTubeでいろいろな曲を聴く中で、新たな曲との出会いを探しています。最近出会った1曲が小川たけるさんの「陽炎〜KAGEROW〜」という曲でした。

ぼくはYouTubeで同じ曲を何回も繰り返して聴くことが多いので、朝、昼、夜と同じ曲を聴くこともよくあります。その曲はカラオケ大会で歌う予定の曲もあれば、好きなアーティストさんの曲もあれば、という感じです。新しい曲を聴いてみようと思うときは、いつも聴いている曲に飽きたときとか、その新しい曲の画像とか曲名、歌手を見て、「ちょっと聴いてみようかな」と心が動いたときです。これがないと、曲との出会いは始まりません。

小川たけるさんは2014年4月23日にシングル「涙あそび」でデビューした演歌歌手の方で、島根県松江市のご出身ということで、島根県ふるさと親善大使、松江市観光大使を2015年かあ務めているとのことです。初めて動画を見た時に、端正な顔立ちで、ジャニーズ事務所の人かなと思える印象でしたが、日舞もされているということで、歌手の活動と併せて女形の活動もされています。

「陽炎〜KAGEROW〜」は2023年9月20日に小川さんの5枚目のシングルとして発売されました。作詞はみやび恵さん、作曲と編曲は中山聡さんです。みやびさんは演歌の楽曲の提供が多い方で、最近はこおり健太さんの15周年アルバムにも「肥後の盆」を提供されています。中山さんはホームページを見ると、ルーツのブラックミュージックをベースにポップスとクロスオーバーした楽曲を得意とされていて、乃木坂46などアイドルへの提供もあれば、最近では辰巳ゆうとさんに新曲「心機一転」を提供されています。

オリコンの演歌・歌謡曲週間ランキングで初登場4位、総合ランキング30位となりました。エイフォース・エンタテインメントというインディーズレーベルからの発売で、CDの売上が全般的に少ない状況とはいえ、ファンの方々の地道な努力とは思いますが、素晴らしい実績だと思いますし、こういうきっかけでもっと多くの方々に歌を広めて欲しいと思います。

ぼくが「陽炎〜KAGEROW〜」を最初にいいなと思ったのはメロディーやアレンジがドラマチックな展開を感じることでした。歌詞のテーマは、欲望と理性に苦しみながら一夜の逢瀬を繰り返すはかなくも妖艶な女のサガということで、メロディーとも融合していると思いました。そして、小川さんの歌い方、言葉の発し方にも歌詞の思いとか、メロディーへのぶつけ方とかすごく合っていていいなと思いました。

いいなと思った曲はすぐに歌ってみたいということで、DAM★ともにも配信されましたのでさっそく試してみました。楽曲への思いがあると、歌の表現も加味されるみたいで、初めて歌ってみたにしては自分にとってはよい出来でした。DAM★とも録音にも投稿して公開されましたが、昨日歌ってみたら更に出来がよくなっていました。カラオケ大会でも歌ってみたい楽曲です。

ご本人様の動画です。


www.youtube.com

ぼくが歌ってみた録音です。

www.clubdam.com

 

歌のコンディションの不思議

歌のコンディションを常に良い状態に保って、お客さまに歌を披露できているのがプロの歌手の方々だと思います。例えば、B'zのボーカルの稲葉浩志さんはあのハイトーンの歌声を保つために、喉の状態を定期的にお医者さんに検診してもらっている話を聞いたことがあります。でも、プロの方でも、連日の歌唱の疲労で、キャンペーンに行った場所で喉の調子が悪くなってしまい、思うように歌えなくて、ファンの方々に謝っているといったニュースを聞くことがあります。

マチュアの場合は、歌のコンディションが常に安定しないものです。カラオケ大会の当日を目指して日々練習してコンディションを徐々に上げていったとしても、当日はうまく歌えないということもあれば、逆に今まで以上にうまく歌えることもあります。

ぼくの場合は、9月16日に参加したカラオケ大会では、直前の練習までは徐々に歌のコンディションが良くなっていると実感していたのに、おそらく声を出しすぎたためか、本番のステージで高音域の声が出にくくなるという失敗をやらかしました。歌い終わった後はうまく歌えなかった自分があまりに切なくて、体はもともと長時間の出番待ちで疲れていましたし、心もすっかり落ち込みました。翌日の9月17日には、オンラインカラオケ大会に提出する動画の収録をしなければならなかったのですが、心も体もボロボロな状態だったので、「こんな気持ちで歌う気になれないから、いっそ収録やめて辞退しようか」とも考えましたが、夜遅く自宅に帰って、朝起きて、「今こそ歌いに行って、一からやり直そう」と決心し、朝9時頃にカラオケ屋さんに入りました。

カラオケの部屋に入って、やっぱり昨日の疲れは残っていましたし、心の傷も癒えた訳ではなかったですけど、こんな心も体もボロボロな状況の自分が、どれだけの歌える力を持っているのか、地力を試してみたかったし、いまの素の自分を動画に出してみようと思いました。

参加するオンラインカラオケ大会の課題は「アゲアゲソング」ということで、自分の気分が盛り上がる曲を歌って提出するものでした。ぼくが選んだ「アゲアゲソング」は、岡本幸太さんの「あなたに哀愁」という曲でした。

もともとが気分も落ち込んでいましたから、振付も入れて歌えるのかなという気持ちは最初はありましたけど、何回も歌っていくうちに、自分自身の心も体も徐々に癒されてきました。こういうのって、歌の力なのかなと思いました。

前日のカラオケ大会では喉の調子が急に悪くなりましたけど、この日は喉の調子は特に悪くもなくて、前日に歌唱した曲も歌ってみたら、調子よく歌えました。

気分が癒されてきたので、歌の細かいところにも目を配れるようになって、でも喉に負担をかけすぎないところで、動画の収録を撮り終えて、収録した動画の中から自分らしく歌えていると思えたものを提出しました。

その結果、オンラインカラオケ大会でぼくが歌った動画は準優勝となりました。参加した51組の皆さんがそれぞれの思いで選んだアゲアゲソングを盛り上がって歌っている動画を拝見していました。ぼくの場合は心がジワッと盛り上がるアゲアゲソングとして歌いましたので、振り付けも加えて激しめに歌いましたけど、それほど派手にという感じではありませんでした。準優勝の知らせを見た時、ちょっと信じられなかったです。今日、準優勝のトロフィーが自宅に届いて初めて実感が湧きました。

ぼくの今の気持ちは、「準優勝をもらえてすごく嬉しい!」というよりは、「9月16日の自分は急に歌えなくなって、あんなに疲れていたのに、9月17日の自分は確かに声は出ていたけど、何で高評価なんだろう」という謎が渦巻いている感じです。変な硬さがなくて、気持ちも吹っ切れていたから、いい感じの素の自分が晒せたのかなとは思っています。それでも、入賞するのは気分も晴れて嬉しいです!