DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

イメージを現実にしていくこと

6月のカラオケ大会が終わって、ほっとしたのもつかの間、今後参加したいと思っているカラオケ大会に向けての準備をそろそろしないといけない時期になっていました。歌仲間の人たちの中には、月何回も多くのカラオケ大会に参加している方も多いですけど、ぼくは、リアル大会は年6回程度、オンライン大会も年6回程度なので、それほど多くはありません。2025年はリアル大会は6月までに3回参加しました。この後は、8月に1回、9月に1回、10月に2回、参加したいと思っています。オンライン大会は今のところ参加できていませんが、1回は参加したいです。

いずれにしても、ぼくが参加する大会の申し込みは当日の数ヶ月前であることが多くて、その時点で歌う曲を選曲しなければなりません。だから、数ヶ月後の当日のステージに立っている自分の姿を想像しながら、カラオケで練習している時に、この曲がいいかな、それともこの曲がいいかなとか考えながら、その考えが決まるまでに結構時間がかかったりします。今回も歌ってみたいと思う曲が何曲も出てきましたけど、何回も歌って行く中での好調や不調も踏まえて、その後数ヶ月でのその曲の歌唱力の成長の見込みも踏まえて、この後参加する4回で歌う曲の選曲を決めました。あとは地道に練習していくのみです。

もう1つ、大会の選曲とは別に、作詩を書いて応募する時期にもなっていました。作詩を書いたのはまだ数えるほどですが、自分が歌うイメージで作っていました。今回は歌唱する歌手の方が決まっていました。ぼくは今までその歌手の方の歌唱を聴いたことがありませんでした。YouTubeでいくつかの楽曲を聴いてみました。一方で、自分が書きたい作詩のストーリーがありました。ぼくは仮にでも、メロディーを作っていかないと、言葉が生まれて来ないので、結局作詩と作曲ができてしまうのですが、そういう楽曲のイメージが、その歌手の発声と相性が合うかなとか考えていたら、一気にイメージが整えられてきて、作詩として一編にまとめることができました。

イメージを現実にしていくという意味では、選曲も作詩も同じだなと思いました。そのプロセスでは、結構根を詰めていく局面もありましたけど、自分はここで何をしたいのか、それをやって思い通りのことが実現できるのかって、自分に問いかけていくことで、答えが見えてきたような気がしました。その答えが正しくなるように、後は自分が努力していくことだと思います。

令和7年度高松国分寺ホールカラオケ大会

6月14日、ぼくは香川県高松市の高松国分寺ホールで開催された、令和7年度高松国分寺ホールカラオケ大会に参加しました。この大会も2021年に初めて参加して、今回で5回目となりました。

ぼくがこの大会に遠征しているのは、まだコロナで東京での大会がほとんど開催されていない中、オンライン大会でお世話になったPräparatのお2人がリアル大会を開催してくれたこと、大会の内容も楽しめる内容であったことでした。今回も、カラオケFree Style部門、『讃岐国分寺』部門、中村つよし課題曲部門、スタンダード部門、アドバンス部門の5部門がありました。最大4部門へのエントリーが可能ですが、入賞経験者はスタンダード部門に出られず、『讃岐国分寺』部門も過去に優勝したので出られず、今回は中村つよし課題曲部門とアドバンス部門の2部門に出場しました。

中村つよし課題曲部門でぼくが選曲したのは、「たとえば今僕が消えていなくなって」という曲でした。昨年の大会もこの曲を歌いましたが、入賞できませんでした。どうすれば、昨年よりもいい歌にできるか、考えました。中村つよしさんご本人はピアノの弾き語りで、さらっとした歌い方のようで、心情をこめて歌われています。ご本人様のようには歌えないものの、歌詞に込められた心情を表現するため、自分のキーを1つ下げて、余裕を持たせることにしました。一方、昨年は一つ一つの言葉にこだわりすぎたと反省し、淡々としたベースで歌いつつ、強く心情を込める所は思いっきり強くしました。そして、昨年はなぜかやけに緊張してしまったので、緊張しすぎないように心がけました。

こうして臨んだ本番のステージ。緊張はしましたが、落ち着いて一音一音に耳を傾けることができたので、ホール全体の空気も掴めた感じがしました。ぼくなりのこの曲への考え方は示せたので、1年前よりはいい歌が歌えたと思いました。とっても良かったと感想を言ってくださった方がいたので、もしかしたら入賞できるかもしれないと思っていたら、歌唱賞を頂くことができました。昨年のリベンジを果たすことができて嬉しかったです。

もう1つのアドバンス部門は昨年に続き、トップバッターでの出場となりました。ぼくが選んだ曲は華MEN組の「華やかに抱きしめて」という曲でした。TKGオンライン大会でこの曲を歌って準優勝した時は2画面コラボでしたが、リアル歌唱でアイドル曲をどこまでやれるのか試してみたかったので決めました。

「たとえば今僕が消えていなくなって」は静かな曲なのに対して、「華やかに抱きしめて」はアイドル歌謡グループの男性5人が歌って踊る曲でした。静かな曲を歌い終わったのが12:00頃で、次の曲を歌うのが13:40頃なので、頭と気分の切り替えが必要でした。アイドルの曲を歌う以上、多少なりともアイドル風にしようと思い、いつもスーツの下はカッターシャツなんですが、ステージ衣装のお店に行って多少キラキラ感のあるシャツを買いまして、そのシャツに着替えました。スーツも、演歌男子の歌手の方が着るエドワードジャケットの衣装に着替えました。

トップバッターなので、舞台袖で審査員の中村つよしさんとEMIさんにご挨拶しましたが、お2人から衣装のお褒めの言葉を頂けたので、直前で嬉しかったです。カラオケ大会ではどうしても、歌い上げる曲、バラード曲が好まれる傾向ですが、あまり選ばれない曲、アイドルの曲でも歌の世界を表現すれば、評価してもらえるのではないか、評価してもらいたいと思いました。振付を入れて歌うのは邪道かと以前はぼくも思っていましたが、参加する方の歌唱力が向上して、そこに大きな差がない中では、パフォーマンスの表現として、振付をきちんと入れることも自分のプラスアルファにできると考えるようになりました。

華MEN組の動画を見て、自分の歌に取り入れられる振付を入れるようにしました。

こうして臨んだ本番のステージ。登場したおじさんの僕が、いきなり振付から入ったのも、お客さんは驚いたと思いますが、ぼくはなるべく華MEN組の思いも込めたステージにしたいと思い、歌って踊って、最後のロングトーンも今までで一番よくできたと感じました。1曲目の時と同じですが、会場の雰囲気を自分で掴めたのが良かったと思いました。審査員の先生からの評価も、指摘はあるものの、S評価の項目をいくつも頂けましたが、残念ながら入賞には届きませんでした。ただ、見ていた方からぼくのパフォーマンスについて、「とっても楽しかった」「とっても楽しかったので、動画撮りました」と何人もの方から言って頂けました。「歌がとってもお上手ですね」と言われたことはありましたが、「とっても楽しかった」と言われたのは初めてで、嬉しかったです。

というわけで、アドバンス部門の入賞ができるよう、こちらは来年リベンジです。

自分の歌への感想で、「とっても」という言葉がつくと、大体入賞できるんです。人の言葉は結構正直です。

魅力のある歌い手を目指して

カラオケ大会に出ている方々も、ライブハウスで歌っている方々も、プロの歌手の方々も、せぞれが歌い手としての理想のイメージを持ちつつ、魅力のある歌い手を目指していると思います。

ぼくもカラオケ大会に初めて出たのが2018年6月ですから、今月で7年ちょうどになりました。参加している方は皆さん、歌の上手い方ばかり。この中で、自分が歌うのかと思うと、経験したことのない緊張感がぼくを襲いました。初めてホールのステージで歌うのは必死で、一生懸命に歌いました。とても緊張したけれど、スポットライトに当たるのはとても気持ちいいと思いました。それまで一人カラオケで、DAM★ともで楽しんで満足していた自分が、人前で歌ってもいいんだと変わった瞬間でした。客席にいた方々の会話で、「こういうのは場数を重ねないとダメだよね」と話していたのが、心に刺さりました。

出られそうなカラオケ大会を探して、自分が歌った歌唱もそんなに悪くないとは思ったものの、結果としては入賞せず、帰り道は悔しい思いをして「これで辞めようかな」と何度も思ったものでした。そんな時に、カラオケ大会に出ている方々のツイートを読むと、皆さんが日々努力を続けていることを知りました。ぼくはボイストレーナーやボーカルトレーナーの先生のレッスンを受けたこともありませんでした。選んだ楽曲のCDを聴いたり、カラオケで練習する日が増えました。お酒を飲んでいた日が、カラオケで歌う日に、変わっていきました。

2019年に入ると、ぼくもカラオケ大会で入賞を頂く機会が増えてきました。やっと自分を認めて貰えたのかなと思えるようになりました。

カラオケ大会の中で、魅力の提示という言葉を聞くようになりました。自分の魅力って何なのかがわからない日々が続きました。ある時、「教科書みたいにきちんと歌っている」と言われたことがありました。その方はぼくの歌を褒めてくださるつもりで話してくれたのは伝わったんですけど、ぼくには結構ショックのある言葉で、「そんなに個性がないのかな」と悩みました。どうやったら自分の個性ってできるんだろうかって考え続けましたけど、自分で思ったように歌ってしまえば、自分の個性って歌に出てくるものなんだなと数年経って気づきました。

カラオケ大会ですから、そこには勝ち負けがありますけど、ぼくは闘争本能がそんなにないので、「優勝するために歌う」とか、「点数を取るための歌を歌う」とか、そういう目的で歌ったことはありません。ものすごく歌が上手い歌い手の方に言われたことですが、「他人は関係ない。自分に勝ったか負けたか、それだけなんです」と話してくれました。そのとおりだなと今も思っています。歌って、当日のメンタルが、出来を左右すると思っています。いろいろな思いが心の中に渦巻いてくるけど、そういう今の自分をいったん認識して、今の自分で頑張ろうと迷いがない日は、歌い終わった後も、気持ちがスッキリしている気がします。

魅力っていうのは、自分の歌を聴いてくださる方が認めてくれるものなのかなと思っています。自分が魅力だと思っているものを、聴いている方はそれほど思っていないのかもしれない。逆に、自分がそれほど魅力とは思っていないところを、聴いてくれる方が魅力を感じてくれることがあるのかもしれません。

歌う自分としては、自分が選んだ楽曲の良いと感じたところを、初めてその曲を聴くことになる多くの皆さんにお伝えできたら嬉しいと思います。

たまに、歌い終わったぼくの所に来てくださって、ぼくの歌についてお褒めのお言葉を言って頂けることがあって、その時は驚くばかりなんですけど、その後でジワッと嬉しく思えるひとときです。

タペストリー

5月23日金曜日。仕事の帰りにカラオケ行ったり、仕事を早く終わらせてからライブに出たり、みたいな時間調整が難しいこの頃。この日は1日仕事をオフにして、音楽と遊ぶ1日を過ごしました。

元々は夜18時からのライブ出演があったので、まずはカラオケに行って、ライブで歌う曲の確認をしながら、MCで何を話すかのプチリハーサルも含めて、1時間。カラオケ大会でもライブでも、当日の声出しはぼくにとっては大切なルーティンです。第一声ってやっぱりどこかおかしいので、おかしいところを認識して、徐々に声を目覚めさせていくと、調子の良い声になってきますので。

カラオケの後は、ボイストレーニングのレッスンへ。当初は別の日を予定していましたが、その日の仕事が山場だったので、この日に変更しました。ぼくはボイストレーニングの目的は、カラオケ大会で優勝することではなくて、いくつになっても歌っていたいので、ぼくの中で沸々とあった違和感の正体を解明したいから、プロの方の助けをお借りしています。基礎的な練習の中で、自分ができないことがあって、何ができなくしているのかを考えて、1つ1つ試していくと、その謎がわずかだけど解明されていく、自分の謎解きをしていく時間は、学ぶことがその場でいくつも生まれてくる、とってもいい時間です。

ボイトレが終わって、ワンチャン間に合うかもと思って、ぼくが推している、アイドル歌謡グループの華MEN組のキャンペーンを見ることができました。15:00から30分のステージということで、ぼくが着いた15:20頃は「星降る街角」を歌って踊っていました。2024年5月22日にメジャーデビューした彼らは、その翌日、今から1年前、同じステージで歌いましたが、まだお客さんも少なかったらしい。この日は満員のお客さんと歓声があってとっても良かったです。15:30には次の場所へ出発せねばならず、遠巻きに見ていましたが、ステージを終えた彼らの2人がぼくに気づいてくれたので、会釈だけしました。ぼくだけここで彼らにはなしかけたら、ファンの人たちに怒られてしまうので。ぼくが彼らを推す理由は、彼ら自身に基本的な誠実さを感じるキャラクターがあるからです。

16:00からは、ライブハウスのIwoo NOGATAさんに到着して、店長さんとスタッフさんにご挨拶して、ご一緒する演者さんにご挨拶して、リハーサル開始。ぼくは歌って踊るんですけど、リハーサルでは踊らず、舞台の行動範囲を確認して、1コーラス歌って確認しました。ぼくはこの日も動員したお客さんはいないので、他の演者さんのお客さん、演者さんとお店の人たちに、ぼくの歌を聴いてもらう感じでした。

18:40から19:00までの20分が、今日のぼくの持ち時間。1曲目は、華MEN組の「華やかに抱きしめて」。ここでのライブでは3回連続でトップに歌っています。2曲目は、華MEN組がステージでもカバーしている、村下孝蔵さんの「私一人」。村下さんってフォークの方で、ご本人もフォークとして歌われているんですけど、カラオケのアレンジはなぜかダンサブルなので、歌って踊りました。3曲目は、少年隊の「まいったネ今夜」。華MEN組と少年隊の錦織さんと植草さんが共演されたのをきっかけに、少年隊の曲を発掘したら、いい曲に出会えました。4曲目は、SnowManの「タペストリー」。歌会でSnowManのコラボをお願いされたものの、その曲は上手く歌えなくて、何とか自分に合いそうな曲を探して、「タペストリー」にたどり着きました。この日のライブのぼくのテーマは、ダンシングな4曲で歌って踊ること。歌って、口だけで歌うものじゃなくて、全身で歌うものなのかなと思うようになって、踊りもまだまだ本当に適当だけど、歌を表現するツールとして、折に使ってもいいのかなと思うようになりました。大切なのは、自分が歌った歌を、聴く方がしっかりと受け止めてくれること。

4曲歌って踊ったら、シャツが汗でぐしょぐしょになったけど、演者さんから楽しかったとコメントを頂けたので、心の中でガッツポーズができました。

他の演者さんたちは、物販グッズとかCDとか販売されていました。ぼくも物販の前に、自己紹介グッズくらいは作ってみようと思いました。とりあえず名刺かな?そう思ってしまうのがビジネスマン感覚が抜けてないのかもしれません。

自分の歌唱スタイルを決めたい

先週は5月11日に淡路島での阿久悠杯歌謡祭への参加が決まっていたこともあったため、遠征を兼ねた旅行を計画しました。その中で、5月10日に大阪から姫路までの間で、ライブがあるようだったら、観覧しに行きたいなと思っていました。そうしたら、5月10日に、ミスタートロットジャパンに出演された飯田俊樹さんが、大阪茶屋町のAZUL TERRACEでライブを開催するとの情報を見て、さっそく申し込みました。

ミスタートロットジャパンに出演された74人の方の中には、ぼくがカラオケ大会でご一緒させて頂く方々もいたり、Twitterで相互フォローしていた方々もいたりでしたので、親近感が自然とありました。飯田さんがリーダーを務めていたチームダーリンの方々のうち、何人かの方とは相互フォローさせて頂いたり、ご一緒にカラオケをさせて頂くことができました。有名な方とお近づきになりたいという気持ちもないわけではありませんけど、自分なりの取材をするスタンスから見ると、ミスタートロットジャパンというオーディション番組の本選出場に選ばれた人たちは、どういう魅力を持ち合わせているのか、生歌を聴いて自分で確認したいという思いがありました。

飯田さんのライブ会場はレストランでした。お客さんは中高年の女性が多い印象でした。男性は少ないこともあってか、着くなり名前を言ってないのに名前を呼ばれ,席に案内して頂きました。マルゲリータピザとビールをおいしく頂いた後で、飯田さんのライブが始まりました。

飯田さんがMCで、ミスタートロットジャパンでオールハートが貰えなくて、そのハートを押してもらえなかった武部聡志さんに「歌がきれいなだけで、リアリティがない」とコメントされて、恥ずかしいと思ったけど、そこから自分は生まれ変われた、という話をされました。飯田さんは、予選からオールハートはもらえなかったものの、追加合格で勝ち残り、最終的には準決勝の10人まで残られました。残ってきたのはやはり実力があるからですけど、そこには長年培ってきた歌唱スタイルがあるのかなと感じました。甘くて優しい声質をされていて、オリジナル曲や、選んだカバー曲にハートウォーミングなものが多くて、ご自身も言われている「ビューティープリンス」のキャラクターを確立しているのは、歌手としての強みだなと思いました。

歌唱スタイルということについては、阿久悠杯歌謡祭に特別ゲストで来られた秋元順子さんにも感じました。「愛のままで」を始めとする、秋元さんのオリジナル曲を聴く中で、ご自身のスタイルがあるから、少しシャンソンの雰囲気も感じ、演歌ではないけど、歌謡曲のテイストを持ち合わせた独自の世界ができているんだなと思いました。

ぼく自身は、カラオケ大会でいろいろなジャンルの曲を歌っているけれど、どういう歌唱スタイルで行こうと思っているのか、まだ決めきれてはいません。林部智史さんみたいに、心の内省をテーマにした楽曲を歌っていきたいとも思いますし、SMAPKinKi Kidsをはじめとするジャニーズの楽曲のように、歌って踊るパフォーマンスをやっていきたいとも思います。どんな曲を歌うにしても、楽曲の世界をわかりやすく表現したいという気持ちは共通していますので、それが今の自分の歌唱スタイルだと思いますけど、ぼくならではのキャラクターは決めていきたいと思います。

第3回阿久悠杯歌謡祭2025

5月11日、ぼくは淡路島の洲本市文化体育館文化ホールで開催された、「第3回阿久悠杯歌謡祭2025」に出場しました。

ぼくにとっては、5年かかって実現した、阿久悠杯歌謡祭への初出場となりました。2019年当時、「第2回阿久悠杯歌謡祭」の出場募集がありました。阿久悠さんが作詞をした作品が対象ということで、ぼくが音源審査に提出したのが、林部智史さんの「この街」という作品でした。この作品は、阿久悠さんの没後に遺されていた歌詞に、吉田拓郎さんが作曲をして、2018年に林部さんが歌唱して世に出たものでした。

ぼく自身もカラオケ大会に出るようになってから1年が経った頃、「この街」をカラオケ大会で歌って審査員特別賞を頂き、初めてメダルを受け取った思い出がありました。

音源審査はA評価で予選通過し、大会プログラムも郵送され、遠征の準備も終わり、2020年2月28日の開催まであと数日というところで、コロナ感染拡大を不安視する声が参加者から多数寄せられたということで、開催延期の連絡が入りました。それから8か月後、大会は中止となり、「幻の第2回」になってしまいました。

それから5年が経った2025年初め、「第3回阿久悠杯歌謡祭」応募のお知らせが届きました。予選通過しなくてもいいから、音源審査に出してみようと思い、「この街」を5年ぶりに歌い始めて、提出してみました。音源審査はまたもA評価で予選通過し、やっとこの日の初出場につなげることができました。

この日の出場者は120名。ぼくの歌唱順番は104番でした。運営は1番から10番まで歌唱したら、歌唱後に10人がステージに並んで、3人の審査員のうち1人が、10人の歌唱について1人ずつコメントするスタイルでした。審査員のコメントが結構厳しい内容が多かったので、他の方へのコメントでも、自分の心が折れそうな感じがしました。

ぼくの「この街」の歌唱についての課題は、事前にいくつかありました。2コーラス歌うと、1番は緊張しているせいか、固い印象で、2番はリラックスして歌えているらしいので、「2番と思って、1番を歌うこと」。ピッチやビブラートは問題なし。押し付けがましくなく、相手に寄り添う感じで歌えているのも問題なし。ただし、1コーラス同じトーンで歌っているように聞こえるので、歌詞の意味を深く表現するように。それと、Aメロの最初から全力で歌わず、語る時は言葉を置きにいくように。こういうコメントを受けていました。

ということで、ぼくも1コーラスをどう歌っていくか、いろいろと構成のストーリーを考えてみました。強く歌わない箇所、歌いすぎない箇所、メッセージとしてきちんと歌う箇所。歌って、きちんと深く考えていくと、広がりが生まれるものなんだと実感しました。本番で歌ったときも、事前の課題をクリアすべく、やれることはステージでやれたと思いました。

歌唱後の審査員からのコメント。誠実なお人柄がわかるような、誠実で爽やかな歌唱ですね。「人間は夢見て生きるもの」は、笑った表情で歌った方が。固さもみられましたが、すごく伝ーわりました。この先生とはぼくは相性がよくないのかなと思っている方でしたので、その割にはコメントだったかなと思いました。カラオケ大会に出始めた頃から、「顔で歌うな」と聞かされていましたので、そのことを言われて、別にやってもいいんだ、と思いました。

力及ばず入賞はできませんでしたが、歌へのアプローチのいろいろな考え方を知ることができてよかったです。カラオケ大会にも相性があり、審査員にも相性があり、参加者の傾向にも相性があると思います。ともあれ、かつて実現できなかった阿久悠杯への出場を、今回果たせたことは何よりの喜びです。

 

まいったネ今夜

ぼくの5月の予定は、カラオケ大会が1つとライブが1つです。カラオケ大会は、淡路島で開催される「阿久悠杯歌謡祭」に参加します。東京からの遠征ですので、旅行気分でもありますが、阿久悠さんが作詞の楽曲を歌う催しです。ぼくは、林部智史さんの「この街」という曲を歌います。この作品は、阿久悠さんが没後遺された歌詞に、吉田拓郎さんが作曲し、林部さんが2018年に歌唱して世に出たものです。大会の対象になるのか半信半疑でしたが、予選を通過して本選に出場することができました。

ライブは、お世話になっているIwoo NOGATAさんでのライブに出させて頂くことになりました。ライブでの歌唱も、回数を重ねていくなかで、こういう曲を歌った方がお客さんは入りやすいのかなと思うところはありまして、ぼくの場合は、振付を入れながら歌っていくスタイルの方がいいのかなと思いましたので、20分の中で4曲、ダンサブルな楽曲を選曲しようと思っています。その中の1曲が、少年隊の「まいったネ今夜」です。

少年隊は1981年に結成されたジャニーズ事務所のアイドルグループで、錦織一清さん、東山紀之さん、植草克秀さんの3人からなります。1986年に「仮面舞踏会」でデビューすると、すぐにトップアイドルとなりました。「まいったネ今夜」は、1989年6月19日に14枚目のシングルとして発売され、同年出場したNHK紅白歌合戦でも歌唱されました。作詞・作曲は宮下智さん、編曲は石田勝範さんです。宮下智さんは元々はクラシックのピアニストでしたが、ポピュラー作品も手がけた中で、ジャニーズ隆盛の礎を築いた功労者の1人で、田原俊彦さんや少年隊のヒット曲を多く提供されました。その後、芸能活動を引退して、渡米してショコラティエの道を歩まれ、2019年に世田谷区にトリュフ専門店を開業されました。そして、音楽活動も再開され、2018年にKing & Princeに「君のすべて」を提供されています。石田さんはテレビドラマの音楽を主に手掛けられていて、編曲の提供も行う中で少年隊の楽曲への提供が多い方です。

少年隊はジャニーズのグループの中でも歌唱力、ダンス力、パフォーマンス力のレベルが3人とも高いグループでした。ですが、光GENJIのようなブームはなく、SMAPのようにミリオンセラーを持つ広く大衆に知られるグループにはなりませんでした。でも、おそらくジャニー喜多川さんが描いていたミュージカルやショービジネスの素養を一番備えていたグループであったと思います。彼らが売れていた当時から、スタンダード感のある楽曲も多かったように思いますし、「まいったネ今夜」もジャジーサウンドに乗せて、時代が変わっても色褪せないスタンダード感があると思います。

ぼくも当時は少年隊の楽曲には興味がなくて、最近数年間で改めて少年隊の曲をカラオケで歌うようになりました。いい意味で楽曲に抑揚があって、華があるので、歌いごたえがあると思います。踊りは彼らと同じようにはできませんけど、雰囲気だけでも再現しようとすることで、歌の世界が映えてくると思います。


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