DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

セブンティーンリグレット

ぼくが最近注目しているアーティストさんが、華MEN組という男性6人組の歌謡アイドルグループです。彼らを知ったきっかけは、松井五郎さんが提供した楽曲を聴いてきた中で、華MEN組にデビュー曲「華やかに抱きしめて」を提供したことだったんですが、「彼らはこのデビュー曲を聴いて涙した」という一言に、アイドルの紹介にしては変わってるなと思い、彼らの紹介記事を読んでいくなかで、華MEN組に辿り着くまでに挫折と苦労を味わったという彼らはどういう歌やステージを見せていくのか興味を持つようになりました。

ぼくもカラオケで歌を歌いますので、華MEN組さんの「華やかに抱きしめて」はいい曲だと思ったので、歌ってみた音源をTwitterに出してみました。あまり知られていない曲なので、どういう方が聴いてくれるのかなと思っていたら、いきなり華MEN組officialからいいねを頂き、続けて華MEN組のメンバーの方からもいいねを頂いて、びっくりしました。

今どきの歌手の方は、ぼくみたいな素人が何か呟いたり、ぼくの場合は歌ってみた音源をアップしてみると、割と早い時間でご本人様がぼくの投稿を見つけてくださることが多いと思っています。

華MEN組さんのデビューミニアルバムではオリジナル曲が3曲収録されていますが、その1曲が「セブンティーンリグレット」という曲です。作詞は溝口貴紀さん、作曲と編曲は加藤冴人さんです。タイトルを直訳すると、17歳の後悔、みたいな感じですが、歌詞を読んでみると、17才の頃に別れてしまった彼と、何十年ぶりに再会して、おそらく恋心が芽生えて、高校の校庭で待ち合わせをして、会ったものの過去の思い出に決別をして、自分の今を生きていこうと進んでいく内容だったので、初めてカラオケでうたったときに、「これってアイドルが歌う曲なのかな」と疑問を持ちました。

楽曲の歌詞で、別れた相手と交差点で再会して、というシーンはありますけど、昔の恋心を募らせて、また恋仲になるという歌詞は見たことがないですね。「セブンティーンリグレット」もその後不倫みたいな展開にはならず、思い出は過去にしまってという着地にして、今を生きていこうという前向きさに繋げていますけど、こういう情景を男性のアイドルグループが歌うのは異色だなと思いました。

演歌や歌謡曲の男性歌手のファン層の中には40代以上の女性の方も多いので、そういう方がこの曲の歌詞を聴いたら共感しやすいというのはあるのかもしれません。とはいえ歌うのは20代後半から30代前半の男性6人であり、彼らは青春の一コマという捉え方で歌っていくんだろうなと思いました。そして、ぼくはこういう歌詞の背景が深いとは思いつつ、歌の世界の彼女の気持ちや彼の気持ちに深く入り込むというよりは、そういう2人の展開を語っていくナレーターみたいな立ち位置で歌ってみたら、押しつけがましくないような歌にできるのかなと考えてみまして、先日、「セブンティーンリグレット」を歌ってみた音源をアップしてみました。この曲はセリフもサビ前にあるので、セリフのはめ方が難しいなと感じていました。声の調子もまだ完全には戻っていないので、ところどころ自分としては課題がある出来でしたが、ここでも華MEN組officialさんと華MEN組のメンバーの方からいいねを頂くだけではなく、華MEN組のファンの方の何人かの方から、ぼくの歌についての感想やお褒めの言葉を書いてくださったので、びっくりするとともにすごく嬉しかったです。ファンの方は歌手のことが大好きだと思いますから、変なのが歌っていると嫌われるのかなと心配しましたが、逆にめちゃめちゃ優しい言葉をかけて頂けたので、安心しました。ぼくももし実現ができるのならば、華MEN組の6人に向けて作られた曲を、1人で歌える方法が見つけられたら、人前でも歌ってみたいと思います。

ご本人様の歌唱が貼り付けできませんので、ぼくが歌ってみた音源を貼り付けておきます。

 

第4回作詩塾

9月23日、ぼくは日本作詩家協会が主催する第4回作詩塾に参加しました。昨年は第3回作詩塾に初めて参加して、その時は作詩家の先生1人に参加者5人というグループごとに、各参加者の作詩を議論していきましたが、作詩の基本も知らないぼくにとっては、その時にグループの講師になってくださった作詩家の松井五郎先生のコメントが1つ1つためになる貴重な時間でしたし、他の参加者の方は作詩の勉強をしている方ばかりでしたから、作られた作詩の言葉の使い方というのも参考になった記憶がありました。

作詩塾に応募するには、作詩を1編作って申込書に同封して提出しなければなりません。さあ、作詩を書こうと思っても、言葉からのインスピレーションが湧きません。ぼくの場合は歌を歌う、カラオケで歌う習慣がありますので、作詩のイメージに辿り着くためには、こういう歌を歌いたいからというのがあって、そのイメージとして仮でもいいからメロディーを作ってみて、そのメロディーに言葉をあてはめていくなかで、作詩の言葉が出来上がってくるという感じでした。

作詩のテーマっていろいろな題材があると思いますけど、ぼくは日常的に歌い手さんとかミュージシャンの方に会う機会が多くて、ほとんどの方が次のステップを目指して頑張っている姿を目にすることが多いせいか、着想するテーマが一緒に戦っている仲間たちと、苦労も共にしながら夢を掴もう!みたいなテーマが好きなんです。そして、自分がジャニーズの曲を好きで歌っているというものもあり、修練されていくところはKinKi Kidsさんに歌って欲しい雰囲気の楽曲に行き着いてしまいます。

今回ぼくが提出した作詩のタイトルは「今僕が君にできること」。サビの作詩の言葉を「今 僕が君にできること それは」から始めたくて、そこをベースにして言葉を繋げて、作詩を作っていきました。ぼくが描いた歌の主人公はピアノを弾く男性とボーカルの男性の2人ユニットで、インディーズ活動のなかで苦労を共にしながらお互いを助け合って、夢に少しずつ近づいていくストーリーを描いていきつつ、世の中で夢や希望に向かって頑張っている人たちへの共感も入れていきたいと思って書いてみました。

作詩塾の当日のグループは、オリジナル曲を書いている男性、シンガーソングライターをしている男性、作詩家協会のコンテストに多く応募している男性、作詩の勉強をしている女性、そしてカラオケ好きのぼくという5人でした。他の4人の方の作詩の言葉はこなれているという印象でした。作詩家の紺野あずさ先生が講師をしてくださったのですが、詩的な表現よりも具体的な表現をという指摘には同感しました。ぼくは歌う人として、その詩に接したときに、歌ってみたその言葉が聴く人に理解してもらえるか、意図が伝わるかというのは大切なことだと思いました。自分の番になると、自分で書いた作詩を朗読したのですが、紺野先生は作った詩を何度も朗読することは大切だと言われ、その点も同感しました。詩を読んでみた語感からインスピレーションが生まれていくので、その言葉は聴く人に歌の世界を想像させることができるかということなんだなと思いました。ぼくが作った作詩については、タイトルも印象的で、歌の世界も優しさに溢れていていいと思うけど、内容をこれでもかと詰め込みすぎなので、内容を絞ってまとめると良い、という感じのコメントを紺野先生から頂きました。詰め込みすぎても、聴く人はお腹いっぱいになってしまうし、もういいよという気持ちになってしまう、というのが、今回の作詩は5月に作ったのですが、4ヶ月経った9月に改めて見て「歌詩が長い」とつくづく感じました。

3時間余りのイベントでしたが、言葉の使い方とか、言葉の選び方とか、多くのことが勉強になったよい機会でした。ぼくもそろそろ作詩を2編作らないといけなくて、それは自分のオリジナルの楽曲を作るためなんですが、自分のために作詩をつくるとき、自分を見つめて、どういう言葉を発して、自分の持ち味が生まれて来るのかって考えてみたいと思います。

第8回音ノ市カラオケコンサート

9月21日、ぼくは神奈川県の海老名市文化会館大ホールで開催された、第8回音ノ市カラオケコンサートに参加しました。参加者の方々の中にはリアルのカラオケ大会に数多く出場されている方も多いですけど、ぼくは今年出場するリアルのカラオケ大会は5回の予定で、そのうち2回が音ノ市カラオケコンサートです。

カラオケ大会を選ぶ理由として、賞金を挙げる方も多いですけど、ぼくの場合は大きなホールで歌いたいからというのが第一の理由です。大きなホールのステージで、思いっきり歌うのって、すごく気持ちいいんですよね。それまでDAM★ともヒトカラを楽しんでいたぼくが、初めて人前で、カラオケ大会のホールで歌ってみて、すごく緊張はしましたけど、スポットライトに当てられながら歌い終わった後、すごく気持ちよかったというその時の思いが、今もカラオケ大会に出ている原動力になっています。

今回選んだ楽曲は、川崎鷹也さんの「ぬくもり」という曲。深夜に遠距離で電話をしている主人公の男女をテーマにしたフォークソングです。前回の楽曲が、小川たけるさんの「陽炎〜KAGEROW〜」というロックテイストの演歌でしたので、趣を変えてみようと思いました。

事前の音源審査でコメントされたことは、細かいところの表現力の精度を高めてくださいということでした。川崎鷹也さんご本人は、ご自身で作詞・作曲されたこの楽曲を、ギターを弾きながら歌っていますが、カラオケで歌った場合にも、この弾き語りの臨場感を表現できないかなと結構悩みながら考えていました。

普通に音程どおりに歌うことはできますけど、それだけでは一歩上の歌にはならないので、自分なりの脚色を加えていく必要がありました。この楽曲の場合にはステージで斉唱するものでもなく、技術力の高さを表現するものでもなく、客席に訴えながら歌っていくものだと考えました。

言葉の意味と声の出し方、声色の使い分け、ブレスを切る箇所、力を入れる言葉、力を抜く言葉、どのパターンでやったらいい感じの雰囲気が出るのかひたすら繰り返し歌ってみました。

ぼくは1年前のカラオケ大会で、事前に声を出しすぎて、本番でうまく声が出ない失敗をやらかしました。今回はそういう失敗はしないよう、自分の声を守る、いたわるという観点を加えるようにしました。そういう注意をしていたこともあって、直前でも声の調子は良くて、本番でも、やりたいと思っていた表現でステージでもやることができましたので、歌い終わった後はやりきった満足な気持ちでした。

数人の方からも直接お褒めの言葉を頂けましたので、ひょっとしたら入賞できるかなと期待もしましたが、残念ながら入賞することはできませんでした。

全員の歌唱後に審査員の先生方から言われたことの中で、強調されていたのが「選曲の大切さ」でした。ぼくが出場しているAクラスの参加者の皆さんは、基本的に歌が上手なことは当然のレベルで、その差は「コンマ1の争い」と言われるほど接戦にあることは最近よく言われていることで、そういう中で差を生むのは選曲と自分の相性にあるのかなと思いました。

ぼく自身のことは置いておくとして、今回のAクラスの参加者の方たちの選曲を見て思ったのは、審査員の好みを知って選んでいるということと、スケールの大きな曲を選びすぎているということでした。

ぼくも、審査員が好きそうな楽曲で入賞に選びそうな楽曲があるのは感じていて、今回もそういう楽曲で入賞した方が複数いましたけど、それは歌唱されたご本人が歌唱力を発揮されたからこその受賞だと思います。だからといって、ぼくはその楽曲を歌えるわけではないので、選ぶことはないです。もう1点のスケールの大きな曲は、オリジナルの歌手本人のイメージも強い中で、いかに自分としてその楽曲を歌えていけるかという点が問われているのですが、聴いていて思ったのは、今回この曲を選んでしまったのかな、ご本人の良さが発揮されていないのではないか、と思った方が非常に多かったです。これは審査委員長と同じ意見でした。審査委員長のコメントでは「差がつかないので、減点方式にした。減点のない歌唱が入賞に残った」という趣旨の話をされていました。そして、「感情を入れすぎなところは減点しました」と言われて、自分には思い当たるふしがありました。

帰りの電車で先生方の寸評を読みました。息継ぎを含めた発声の基本がしっかりできた歌声が魅力的、基本的なテクは出来上がっている、芯のある歌声がとても素晴らしかったという評価は頂けました。今回の「ぬくもり」について、コメントされたのが、言葉のキレを含めたリズムの乗り方のメリハリ、音が飛ぶ時も自然な流れで素現できたら、音程の安定感の精度というところでした。ぼく自身の中に、こういうメロディーを表現豊かに声色を使い分けたつもりが、1つはギクシャク聞こえてしまったのだろうなということで、そこはすこしごまかした感じがあってもいいからナチュラルさを前面に押し出した方が良かったのかもしれないと反省しました。また、自分なりの表現も聴く人に伝わってなければ意味がないので、素直に歌って素直に伝える面も忘れてはいけないのだということを痛感しました。

ぼくの場合、ステージに立つとスイッチが入ってしまって、気持ちも盛り上がってしまうところがありますが、ステージングの盛り上げをしつつ、心のどこかに冷静に自分を見つめる目線を忘れないようにしないといけないと反省しました。

半年後の次の大会に向けて、今度は入賞できるように成長したいです。

力の抜き加減の大切さ

9月13日はぬまのカズシさんのレコ発ライブということで、大塚のLIVE BAR MARUさんに観覧に行ってきました。ぬまのさんに初めてお会いしたのは昨年の11月、同じLIVE BAR MARUさんでのオープンマイク企画でした。オンラインのカラオケ大会でご一緒したことがある歌仲間のCAONさんが、その日はオリジナル曲を歌う予定というのをTwitterで目にして、その日はたまたま時間が空いたので、「今から行っていいですか」とCAONさんに連絡して押しかけた感じです。ぼくは結構こういう感じの「ドタ参加」が割と多くて、その度に相手の方を驚かせてしまうとは思いますけど、少しは強引なことでもしないと、やりたいことは達成できないとも思っています。そして、この場で、CAONさんのオリジナル曲を作られたぬまのさんにお会いして、ぼくはその日歌う気はなかったんですが、ぬまのさんのギターに合わせて2曲歌わせてもらいまして、お見知り頂くようになりました。

この日は前日から少し体調が良くなくて、現地に到着してビールを飲みながら、出演者の方々の演奏を聴いていたら、蓄積していた疲労がどっと出て、睡魔との戦いみたいな状況になってしまいました。それでも、ぬまのさんが呼ばれたアーティストさん、竹田侑海さん、岩船ひろきさん、チョモLaラテさん、三輪美樹生さん、そしてぬまのさんの歌や演奏やトークとか、結構覚えていて、ある意味本能で音楽を聴いていたような感覚でした。しかし、交流するだけの体力はないと判断したので、演奏終了後はまっすぐ家に帰って、この3連休は歌の練習も休んで、久しぶりにきちんと休養を取りました。

ぼく自身も、これがチャンスと思ったら無理矢理予定を入れるタイプで、それをこなしていくのがマストみたいな感じでやってしまうんですが、たまに体がイエローカードを出してきたりするわけで、体調崩したら本末転倒だろってこの3連休は反省してました。

仕事でも歌でも同じですけど、最初から最後までフルパワーでやったら、体が持たないというのもあります。人間もずっと気を張った状態でいられるわけはなくて、時には心を休めたりしないと、好調を保てないと感じます。疲れ切った状態でライブを観覧に行って、正直癒されはしましたけど、もっと楽しめる体力が欲しいと思いました。

力を抜くということだと、先週行ったボイストレーニングでも、脱力の話題が出まして、喉や肩に力が入っても、抜けた感じのいい声は出にくくて、腕の力を抜いてみることで、喉や肩も力が入らなくなるという話をしました。

最近、アコースティックギターの演奏をしながら歌っている方の楽曲を歌ってみる中で、カラオケでは演奏に合わせて歌うだけなんですけど、もし自分がギターを弾きながら歌った場合の歌い方とか息遣いとかどうなるんだろうとか、夜カラオケに行って考えなから歌い続けることが多かったです。13日のライブ観覧も歌い手さんの歌とギターの調和の加減とか、歌詞とメロディーの主張の加減とか、自分の耳で確認してみたいことがあったので、そこはしっかりとそれぞれのアーティストさんの特徴がわかったように感じました。やっぱり、芸歴が長い方のほうが、余裕を持ちながら次の音に向けて進んでいるし、緩急の付け方も上手さを感じる箇所がありました。力を抜くことで、コントロールできる範囲が広がるから、やれることが増えるのかなと思いました。

3連休の間にプロの歌手が歌っている歌番組も見ました。一生懸命歌っているのはわかるけど、今一ついいと感じないのは、力を最初から最後まで入れているからなんだということがわかってきました。ぼくもカラオケ大会に向けて、力が入ってしまうタイプなんですけど、ほんの少し力を抜いてみるとか、音を遊んでみるとか、心の中を少し変えてみることで、歌も変わるかもしれないと思いました。とりあえず、こんつめてやらないようにしようと思います。

MEMORY

ぼくが2018年6月にTwitterを始めてから6年と3か月。「出会いほど、自分を変えるきっかけを与えてくれるものはない」というのは、「クールドジ男子」の五十嵐先生の言葉でしたが、ぼくもTwitterがきっかけで、歌手の方やボーカリストの方とお見知りさせて頂くことができまして、その出会いが自分の歌への向き合い方への大きな刺激になって、成長させてくれていると確信しています。

そのお1人であるボーカリストの紺野豊さんとは、2021年3月のスナック藤のオフ会で初めてお会いしました。ぼくは2020年2月頃からスナック藤に行くようになり、紺野さんがスナック藤に来られているのをTwitterで拝見して、どういう曲を歌われているのかなってYouTubeをチェックしたことを覚えています。2019年には1st mini album「MEMORY」を発売され、そのポスターは今もスナック藤の店内に貼ってあります。紺野さんがその後、YouTubeに出されたいくつかの楽曲は聴いていましたが、「MEMORY」に収録されている楽曲はフルで聴いたことがないままでした。紺野さんが、「MEMORY」を一緒に制作された作曲家・編曲家のICHIDAIさんと、このアルバムについて対談した動画も繰り返し見ていました。最近、他のボーカリストの方のCDを聴く機会が増えたなか、「そういえば、MEMORYをまだ入手していなかった」ことに気づき、やっと紺野さんご本人から待望のCDを手に取ることができました。さっそく何回か繰り返し聴いてみましたので、ネタバレになるかもしれませんが、感想を残しておこうと思います。

アルバムのコンセプトが「夏」とか「海」のようで、CDの歌詞カードの写真も紺野さんが海沿いの場所で撮影されています。ぼくが「MEMORY」の楽曲を聴いて思い浮かべた景色は、江ノ電鎌倉高校前駅付近から江ノ島が見える海の風景でした。

アルバムのイントロダクションは、波の音が聞こえる中にラジオの音声が聞こえて、番組のDJが、次の曲はということで、アルバムの1曲目を紹介していくという、おしゃれな展開だなと思いました。そして、1曲目の「心に君が溢れたら」。君に出会って、閉ざしていた心が扉を開けて、君に心惹かれ、そして君を守っていくと変わっていく自分の気持ちを表しているアップテンポなチューン。爽やかでかっこいい方が歌うから合うんだろうなとか、低音から高音まで使ってる音域広いなとか心の中で呟きながら、歌詞の言葉にも、メロディーやアレンジにも、夏も海も恋もドラマが感じられていいなと思いました。2曲目の「夢の跡」。ICHIDAIさんの話によると、「熱血なロックのイメージの紺野さんではなく、大人のイメージの紺野さんを出したい」というコンセプトとのことで作られたそうです。おそらく、「MEMORY」というタイトルが、大人になった自分が思い出を振り返るという趣旨の話を紺野さんもしていたので、アルバムの全体的なトーンはアップテンポな曲が多いのかと思っていたら、意外とミディアムテンポな感じでまとめているのかなと思いました。「夢の跡」は夏の恋の出会いと別れを描いたミディアムテンポなチューン。こういう楽曲のルーツはやっぱり荒井由実の楽曲かなと感じたところ。3曲目の「時が過ぎても」。ICHIDAIさんの話ではサビの所が10年に1度の名曲と自負されていて、紺野さんの歌詞が情景が浮かびやすかったそうです。ぼくがアルバムを5曲聴いた中で、自分が最初に1曲歌うとしたらこの曲かなと思いました。楽曲の底流にある落ち着きが好きな感じで、冷静に言葉を語れそうで、歌えそうな気がしました。ぼくが好きなところはサビ前の展開でした。結局この歌の2人も別れたのかと最後にしんみり。

4曲めの「証」。君と生きていけることが幸せで、生きた証だと言えるように願う、主人公の強い思いを歌ったバラード曲。こういう歌詞を読んでいると、何となく今の自分の生き方に重ねてしまうというか、振り返って良かったと思える1日を過ごしたい、そういう毎日でありたいと思います。歌を聴いて、歌の世界と自分の世界に関係がなくても、自分を投影してしまうのは、歌を歌ってばかりいるからなのかも。5曲目の「明日へ」。一転して、アニソンっぽい感じであり,前向きに歩んでいく気持ちの熱いアップテンポなチューン。応援ソングって感じもあり、これが熱い紺野さんのイメージなんだろうなと想像。

この5曲のオフボーカルもついているので、歌ってみて楽しもうと思います。


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夏の歌会2024

8月31日、ぼくは登戸のスナック藤で行われた、夏の歌会に参加してきました。折しも台風10号の影響で開催も心配されましたが、台風の速度が遅かったこともあり、小雨程度の天候でしたので、無事開催となりました。ただし、小田急線がこの日は土砂崩れで一部区間が不通となり、ダイヤも乱れていました。そのため、東横線で武蔵小杉まで行き、南武線に乗り換えて登戸に到着しました。

先週は月末の最終週と台風の影響でイレギュラーな仕事が続いたため、体もお疲れ気味でしたけど、この歌会を楽しみに頑張ってきました。それなのに、喉がお疲れ気味でした。珍しく喉に良いサプリも飲みましたけど、あまり効果はありませんでした。歌会に行く前にカラオケで1時間声出しをして、コラボをして頂く3曲を歌ったものの、今一つしっくりこない感じでした。

この日の歌会は12名と大人数でしたので、いつもは2巡してからコラボタイムに入るところ、1巡してからコラボOKになりました。お店から、夏歌を歌ったらかき氷をプレゼント!ということで、1巡目はとっさに思いついた研ナオコさんの「夏をあきらめて」を歌いましたが、歌っていて、高音も低音も安定していないのがわかりました。2巡目は参加者全員で盛り上がれそうということで、岡本幸太さんの「君に愛がとまらない」。ぼくはアウフヘーベンという名前なので、なぜかサビのところで急に「アウフコール」されてしまい、動揺しましたけど、応援をもらうと頑張れます!という話をする歌手の方の気持ちがわかりました。コールされて、正直気持ちよかったです。3巡目はコラボをお願いした方と一緒に、歌謡グループの風輪さんの「女神」を振付を入れながらコラボ。事前の練習ができなかったので、直前に動画を見て予習してのぶっつけ本番でした。なので、出来は60%ぐらいしかぼくはできませんでしたけど、相手の方が踊りも上手な方でうまくまとめて頂いたので、聴いてた人たちの反応をみて、これは繰り返し歌っていったら盛り上がる曲に成長できるかもと思いました。4巡目はコラボをお願いした方と一緒に、CHEMISTRYの「Heaven Only Knows」。難しい曲ですけど、相手の方がハイトーンボイスで上手な方なので、堂珍さんのパートをお願いしましたが、予想通りいい感じで歌ってもらえました。この曲はぼくも歌うことが多いので、調子が悪くてもそれなりには歌えたという感じでした。5巡目は一緒にコラボのリクエストを受けて、ゴタイゴの「銀河鉄道999」。うろ覚えでしたが、楽しく歌えました。6巡目はスナック藤も後援している笛吹もも香さんの「火祭りの夜」を、笛吹さんの後援会にも入っている方とコラボ。この曲も日頃歌っているので、歌いやすかったです。7巡目はコラボのご依頼を頂いて、Da-iCEの「スターマイン」をコラボ。コラボした方とは以前に「citrus」を一緒に歌いましたけど、スターマインってメロディーは覚えやすいのに、歌ってみると難しくて。おまけにぼくの声域を超えた高音しかないようなメロディーでしたから、大野さんパートを歌いましたけど、ヘロヘロな裏声で通しましたが、曲の雰囲気だけは勢いで出そうと頑張りましたので、練習してきた中ではベストだったかなと思いました。しかし、もう少し厚みのある高音出したいなと痛感しました。8巡目は新浜レオンさんの「捕まえて、今夜。」をいきなりコラボ。最近全く歌ってなかったので、歌も振付もちょっと出来が悪かったです。

夏の歌会そのものは皆さんのいい歌を聴いて盛り上がって、ラストに全員で歌ったV6の「愛なんだ」では自然と総立ちになって円陣組んだりするぐらいにヒートアップしました。歌の好きな人たちが集まってどこまでも楽しむ時間って、改めて幸せなひとときでした。

とはいえ、この日の自分の歌の出来が心の中にちょっとモヤモヤしていたぼくは翌日、反省会も兼ねて、カラオケに行って3時間半ぐらい、自分が歌った曲や他の方が歌った曲を歌ってみました。そこで気づいたのは、翌日歌ってみると、別に喉の調子は悪くなくて、昨日は歌をうまく何とかして歌おうという気持ちに入ってしまっていたかもと反省しました。そして、歌って、熱唱していたとしても、そういう自分をどこかで冷静にみている心を保っていることも必要なんですけど、そこもできていなかったなと反省しました。歌ってハートで伝えるところがありますから、ソウルフルに情熱を爆発させなくてもいいので、ほんの少しでも自分らしい歌の魂を灯すことで、歌はガラッと変容するんですよね。人間の体も心も繊細なだけに、そこから発する歌も、ほんの少しの差で、良くなったり悪くなったりするんです。そんな今一つな調子だっただけに、次回の歌会は、皆さんへの感謝を込めて、魂を込めた歌を歌えたらいいなと思います。

夢の破片

ぼくがカラオケを通じて出会った、歌が好きな人たちは、大なり小なり、夢とか目標を持って、歌に取り組んでいるような気がします。「カラオケ大会で優勝したい、入賞したい」「もっと歌が上手くなりたい」「歌でテレビに出演してみたい」「オリジナルの曲を歌ってみたい」「ライブで多くの人を集客したい」「自分のCDを出して、多くの方に聴いてもらいたい」「メジャー・デビューして、ビッグな歌手になりたい」と、いろいろな夢や目標が人それぞれあると思いますが、Twitterで日々のツイートを読んで思うのは、常に歌のことを考えて、ストイックな努力をしている方々がものすごく多いということです。

プロの歌手の方も、音楽活動をしているインディーズのアーティストの方も、ストイックな努力をしている点ではアマチュアの方と同じです。ただし、職業として活動されているので、努力をしていくポイントがアマチュアの方よりは練れていますし、厳しさも経験されていると思いますので、困難を乗り越えていく術を身につけているように思います。

ぼくが出会った歌手の小川たけるさんが、8月21日に「夢の破片」という新曲のシングルを発売されました。作詞と作曲は小川さんご自身が作られ、編曲は中山聡さんが作られました。CDの商品説明には、こんなことが書いてありました。

夢の破片」 は人並み以上に努力をし、それなりの地位や名声を手に入れた主人公。しかし人生折り返しを向かえ、それでもまだ自分はやれる!こんなもんじゃないと若者のような野心をむき出しにチャレンジ魂で "人生のやり残しをもう一度 やってやろう"と自分を鼓舞する気持ちを歌にしました。

なるほど、歌の主人公は、中高年の男性のようでした。「夢の破片」の歌詞を読んでみると、「都会の隙間に 隠れて夢を見てる 独り言届かない 哀れな男の心」とか、「どこへもゆけぬまま 想いは募るだけ それでも立ち上がり 闇の中を進む」とか、まるで自分のことを言い当てられたような気がしました。

夢があって、頑張っているけど、なかなか届かなくて、やるせない時を過ごしている人って、世の中に生きている人の多くはそうなんじゃないかなって、自分もその1人として思います。

ぼくの場合は夢というのではなく、井の中の蛙のように、自分が身の回りでは歌が上手いと思っていたら、歌が上手い人は世の中に数多くいることを知って、中途半端な天狗の鼻をへし折られてから、本当にうまい歌というか、いい歌と思ってもらえる歌を歌えるようになろうという、朧げな目標を持ちながら、歌を勉強している感じです。ワンチャン、そういう自分が誰かの目に留まって、歌い手として大きくなれればいいなと妄想を描いたこともありましたけど、歌の道にもプロセスはあると思っていて、遅くても1つ1つ、自分が成長した証を肌で実感してから、次のステップに進んでいきたいと思うようになりました。小さなことからコツコツと、みたいな感じです。そうやって、途方もない夢は少しずつ現実へと変わっていくものだということを感じています。夢は見果てぬものではなくて、自分の手で勝ち取っていくものだと思います。世代を問わず、世の中で頑張っている人たちが、ほんの少しの小さな夢であっても、それを地道に達成していくことで、世の中に蔓延っている不安や不満を解消して、本当の夢や希望が見えてくるんじゃないかなと思います。


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