DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

第7回音ノ市カラオケコンサート③

Bクラスベテランの部は70組がエントリー。Aクラススペシャルの部のように事前の音源審査を受けなくてもよくて、審査員の歌唱審査も受けられるので、Aクラスの参加者と同レベルの歌唱力がある方も多く出場されています。

こういう大会だとAクラスは上級で、Bクラスは中級で、Cクラスは初級みたいな見方をしがちで、確かにその見方の面もありますけど、ぼくが5回聴いた経験からみると、どのクラスにも上級の歌唱をされる方はいらっしゃいます。ぼくがクラスの差を感じるのは、この大会に対する向き合い方の強さとか熱意なのかなと思います。

大会のスケジュールに従って動くので、参加の方の歌を聴くのはホールの客席以外でという場合もあります。ロビーのテレビで聴く場合もありますけど、ここで惹きつける歌唱をした方は割と上位で入賞している気がします。今日もぼくがロビーのテレビで見て引き寄せられる歌唱をしていると思った方はBクラスの1位でしたし、楽屋の声出し部屋で聴いた楽曲の雰囲気に合っていた歌唱と思った方はBクラスの2位でした。

Bクラスの方の歌唱も、選んだ楽曲やアーティストへの思いが強いということもわかりますし、基本は歌が上手い方ばかり参加されています。Aクラスとの差があるとすれば、細かいところのフレーズの処理とか、自分なりの歌のアピールとか、トータルとしての自分の歌唱を俯瞰するとか、あるにはありますけど、思いっきり楽しく歌う方が今回は少ないように感じました。

Bクラスの歌唱も終盤に来たところで、Aクラスに出場するぼくは楽屋の声出し部屋へ。部屋にいた数人の方がガチで声出しをしていて圧倒されました。でも、前回のぼくは声出しをやりすぎて本番で失敗したので、歌いたい気持ちを抑えて、楽屋の電波状況が悪かったので、いったんホールの外に行って、動画を聴きながら、ここで初めて思いっきり本番モードで声を出してみました。

今回ぼくが選んだ楽曲は、小川たけるさんの「陽炎〜KAGEROW〜」という、ロックテイストな演歌でした。女性の主人公が心に渦巻く感情を表現する作品で、小川さんも振付での表現を上手く使われていました。鏡貼りの練習室で、大きな振りはできないけど、歌の世界を表現する上で入れたら面白いかなと思う振付を確認しました。

舞台袖に来て歌の順番を待ちました。ぼくは綺麗事じゃなくて、カラオケ大会で勝とうと思って歌おうとは思いません。そんな下心があって臨んだ歌唱の時は入賞できませんでしたから。ぼくの場合は選んだ曲が世の中では知られていないことが多いので、初めてこの楽曲を聴く客席の方にどうやって伝えて知ってもらえるか、それを自分の実力でどこまで表現できるか、そこを一生懸命やろうと思いました。

そしてぼくの歌う時が始まりました。ステージ中央まで行って、審査員の先生方に挨拶してから、ステージの正面を向いて、右手で軽く振りを入れて第一声へ。抑え気味に歌う声もうまくマイクに乗って響いていたので、出だしも順調。ぼくはあまり感情を入れすぎないようにいつもは歌うことが多いのですけど、今回は歌詞の内容を踏まえて、ややオーバーアクションかなと思うくらいに2コーラスの約4分、日頃の練習よりも思いっきり歌えました。

歌い終わって、歌仲間の方から「素晴らしかったですよ、本当に」と言われました。あまりやらない歌い方なので、結果がどう出るかわからなかったので、少し安心しました。その後も音ノ市優勝者の矢島さんからは「ちょっと、優勝じゃない!新たな一面を見せましたよね」と絶賛されました。心の優勝が頂けただけでも嬉しかったです。このあたりでもしかしたら入賞できるかもしれないと思いました。

Aクラスは約40組が出場。他の大会での優勝、入賞経験者が名を連ねている激戦の舞台です。カラオケ大会って、それぞれの大会の審査員の中にテーマがある感じで、そのテーマに寄り添えたかどうかで、入賞するかが決まるように思います。

いろいろなジャンルの楽曲が披露される中で、歌唱力に参加者の差がほぼないハイレベルとなると、些細なミスとか違和感で僅差が生まれますし、いわゆる上手いだけの歌よりどれだけ上に行けるかというところが、最近の大会では着眼点になっていると思います。

審査員の先生の総評でも、音程と発声がどの音でもきちんとできているかを細かくチェックした、歌にどれだけ気持ちの表現を乗せられたか、ここで差がはっきりと出た話をしていました。

審査結果が発表され、ぼくは第6位ということでtvk賞を頂くことができました。前々回、前回と表彰のステージに上がれなかった悔しさから、今日再び表彰のステージに上がれたことが何よりも心の底から嬉しくて、笑顔で賞状と副賞を受け取ることができました。

帰りの電車の中で、審査員の方々のコメントを読みました。前回指摘を受けた発声はとても明瞭に伝わった。楽曲の世界観をしっかりと理解して、想いが伝わってきて、とても良かった。とても素晴らしい歌唱で感動した。思いもよらぬ高い評価で戸惑いました。歌の世界は「とても」という言葉がもらえると、今日の歌は良かったんだなというのを自覚できるのです。

第7回音ノ市カラオケコンサート②

ゲスト歌唱の方のリハーサルが終わって、11時に海老名市文化会館大ホールが開場となりました。毎回ぼくが座るのは、ステージを正面に見て、前方の右側が多いです。この席だと、対角線上に舞台袖で待っている、歌う前の出演者の姿を見ることができますし、ステージ上の審査員の方々も近い距離で見ることができます。それと、音響の感覚、歌声がどういう感じで反響しているのかを見やすいからということもあります。

オープニングは審査員でもあるジャズシンガーのヒデ平島さんの恒例の歌唱。ぼくはジャズの知識はありませんけど、余裕を持って自分のペースで歌われている姿を見て、ぼく自身も心にゆとりを持って歌わないとなって、毎回思うひとときです。

続いては、Cクラスの発表の部の歌唱。この大会は発表の部の参加者が非常に少なくて、毎回6組〜10組程度。審査員の審査はありませんけど、大きなホールで審査を気にせず歌ってみたい方にはお勧めです。

Cクラスの後は、歴代の音ノ市優勝者3人によるフルコーラスの歌唱。歌唱一覧にはSクラスの文字。ぼくもAクラスで優勝して、Sクラスの人になりたい。第3回優勝のミケルさんは、自身で作詞作曲されたオリジナル曲を披露。ちょっと客席の人たちにはわかりづらい楽曲だったかも。続いて、第2回優勝の大塚英一さんも、オリジナル曲を披露。大塚さんとはぼくもカラオケ大会でご一緒する機会があって、ぼくの歌も聴いてくださる先輩ですけど、中低音のいい声の安定感と緩急の付け方が毎回冴えていると思いながら聴きました。最後は、第5回優勝の矢島留美子さんは「すずめ」を歌唱。華やかな衣装もさることながら、歌唱全体を通じての構成が惹きつけるものがあるので、ステージとして映えているなと感じました。

この後、Bクラスベテランの部の歌唱が始まったのですが、ぼくはここでいったんホールの外に出て、お昼ご飯も兼ねながら、海老名の駅前の街をぶらぶらと散歩することにしました。

カラオケ大会に来ているのに、歌も聴かないで、何で外へ出かけるのかと言われそうなんですけど、客席でお1人お1人の歌をしっかりと聴いていると、それぞれの歌の世界にはまってしまって、自分の歌を忘れそうになってしまうんです。そのため、自分を取り戻すため、いったん歌の世界から離れることにしました。

第5回、第6回では入賞できなかった自分を振り返ると、余りに歌を完璧に仕上げることに焦って、必死になりすぎていたと反省していました。もう少し、心にゆとりをもった時間を当日過ごしてもいいんじゃないかと思ったのです。

この日の海老名駅前の広場ではキッチンカーが何台も並んで、イベントをやっていました。その一角では、高校生の女の子がライブということで何曲も歌っていました。客席には10人程の方が座っていました。その近くのベンチに座って、ぼくも軽いお昼ご飯。カラオケ大会の当日はがっつりご飯を食べたいと思わないので、いつも買ってきて食べるのが、セブンイレブンのコロッケパン。結構腹持ちがよくて、1個食べて割と満足します。それと、このコロッケパンを食べると入賞できることが多いので、1つのゲン担ぎみたいなものです。ライブで歌っている女の子の姿を見ながら、ぼくも自分の歌を客席にどうやって伝えたらいいのかなと考えながら、今日歌う曲のYouTube動画をイヤホンで聴きながら確認。

晴れた日の外をぶらぶらと散歩していると、気分転換にもなりました。いつものように長時間張り詰めた気持ちでいなくてもいいんだとわかりました。近くの山並みもいい景色なので、近くの歩道橋を上まで登って眺めました。そして、山並みから視線を近くに移して見えたのは海老名市文化会館の大ホール。ぼくが楽しむ場所はあそこなんだと改めて思いました。

いつもと違う道を歩いて海老名市文化会館に戻りましたが、大ホール以外の施設の方へも歩いてみると、小ホールでは子供たちのイベントが終わったばかりのようでした。その近くにあったカフェに入って、アップルタルトとアメリカンコーヒーを食べながら、本番までの行動を計画しました。思えば、前回と前々回は、出番までの長時間を、心の焦りもあって声出しとか歌のチェックをひたすらやってましたけど、事前に歌いすぎていたら、本番で声も出なくなるの当たり前だよなあと、バカな自分を振り返りました。

練習はしっかりとやってきたのだから、心配する必要はない。自分の実力をしっかりと出せるためにはどう過ごしたらよいかと考えたのが、今までやったことがない楽しみ方を体験しようということでした。

そんな心を和らげる時間を済ませたので、再び大ホールに戻って、参加の方の歌を聴くことにしました。この続きは、明日以降に書きます。

第7回音ノ市カラオケコンサート①

3月3日、ぼくは神奈川県海老名市の海老名市文化会館大ホールで行われた、第7回音ノ市カラオケコンサートに行って、歌ってきました。

ぼくはホールで歌うのが好きなので、音ノ市カラオケコンサートも「大ホールで歌いたい!」というだけで申し込みました。初めて参加した第3回では最優秀歌唱賞を頂き、次の第4回も最優秀歌唱賞を頂けたものの、第5回と第6回は入賞できませんでした。特に前回の第6回では当日の調整を失敗して、本番で声が思うように出ないという悔しい思いをしました。

もう一度、フラットな気持ちで第7回に臨もうというのが、ぼくの中のテーマでした。カラオケ大会に出場できるようにするために、仕事やその他の予定を調整したり、何ヶ月も楽曲を練習したり、できる努力をしているのはいいのだけれど、一方で余りにその目的だけに心を絞りすぎて、ギスギスしていたのかな、追い込みすぎていたのかなって思うところがありました。せっかく確保した1日を今までとは違った形で楽しんでみようと思いました。

当日の朝、小田急線の新宿駅を8:00に出発するロマンスカーに乗って海老名までの時間の車窓を楽しむのは、毎回のお約束です。よく晴れた朝なので、多摩川の風景も爽やかでした。海老名駅を降りると、いつもは声出しのためにビッグエコーにすぐ向かうのですが、今回はその前に海老名駅前のお店をぶらぶらと散歩してみました。結構いろいろなお店があるんだなって、海老名駅で何回も降りているのに初めて気づきました。いちごパフェ、食べたかったなって思いながらビッグエコーへ到着。声を目覚めさせるために、1時間声出し。ドリンクを取りに行ったら、歌仲間の方とすれ違ってご挨拶。前回の反省もあるので、歌いすぎないようにしながら、抑揚の出し方を中心にチェックしました。ビッグエコーを出てから、再び海老名駅前のお店をぶらぶら。駅前の「ロマンスカーミュージアム」は後で行こうかなと思っていましたが、子供連れの家族で行列ができていたので諦めました。

会場の海老名市文化会館に到着し、受付を済ませてから、隣接している施設をチェックしました。いつもみていない場所も今日は見てみようと思いました。

ぼくは大会の当日はワイワイとおしゃべりできるタイプではないので、あまり人が来ない場所に行ってTwitterを見たり、YouTubeの動画をチェックしています。SNSに顔は出していませんけど、音ノ市の大会も今日で5回目ともなると、何となくいるのがわかるみたいで、数人の方に声を掛けられました。お話をする中で大体言われるのが、「Twitter読んでます」という一言。ぼくはカラオケに行ったときに、自分が歌い始めた曲を録音して記録に残しておこうと思ってTwitterにアップしたりしますけど、そういう曲を聞かれていることがわかりました。SNSですから誰にでも聞かれるのはわかっていますけど、でもそれほど多くの人には聞かれていないと思っていたのですが、近しい人たちには思いっきり聞かれていると、「恥ずかしい」と思ってしまいます。とはいえ、カラオケが好きな方たちとリアルな交流をすることができるのが、カラオケ大会の楽しみでもあります。

ものすごく長くなりそうなので、続きは明日以降に書いていきます。

心の傘

ぼくが歌を勉強しているなかで、ものすごく参考にさせて頂いているアーティストのお1人が林部智史さんです。

林部さんがときどきテレビ出演されるのが、BS朝日で放送している「人生、歌がある」という番組です。2週間前の2月10日放送のこの番組で林部さんは、由紀さおりさんの「ルームライト」をカバーで歌い、オリジナル曲は「心の傘」という曲を歌われました。

「心の傘」は、2023年9月28日に発売されたアルバム「RAINBOW」に収録された1曲です。「RAINBOW」=虹を織りなす7色をテーマに、7曲の作品を作った企画で、「心の傘」は「藍色」がテーマの色だそうです。作詞・作曲を林部さんが行い、編曲を西村真吾さんが作られたマイナー調のロックテイストな楽曲です。番組では司会の藤あや子さんが、心の傘というタイトルでロックという説明に対して「ロックを歌われるんですか」と不思議そうにしていたのが印象的でした。

言葉の意味を知っているようで知らないというのは、ぼくの場合よくあることです。虹の7色は、上から順に、赤、橙、黄、緑、青、藍、紫、だそうです。イメージは受けとめていても、1つずつの色を切り分けたことはありませんでした。

「ロック」という言葉も、元々は「ロックンロール」というアメリカの黒人音楽を起源にしているものの、今ではロックバンドが演奏する音楽を総称して使っているのかなと思えるほど、おおまかな言葉として使われています。サウンド的にはエレクトリックギターをベースとし、ドラム、ボーカル、キーボードから構成されるのが基本的なようです。

林部さんは虹の7色の中で藍色について、作家の中では選ばれにくい色なので、自分が選んだと話されていました。藍色は暗い青色なので、ぼくだったら夜空とか深い海の底とかを思い浮かべますし、藍染のような和の落ち着きみたいなイメージを思い起こします。

ところが、「心の傘」は、傘とか雨とかに藍色のイメージを浮かべたとは思いますけど、藍色で林部さんは、心の叫びというロックを書きたかったそうなんです。

改めて歌詞を読むと、1番では「自分がキライ」として、嫌なことから逃げてばかりの孤独な自意識モンスターと評して、傘をさしている自分は風に晒されて、ずぶ濡れになって、あったかい布団に縋ろうとする心の弱さを描きます。2番では「自分がスキ」として、空気が読めて生きやすくあるけど、雨は自分の暗い心を馴らしてくれて、傘の中で生きているのは楽だと言い聞かせている。でも本当にそうなのかという心の叫びが高まって、心の中にある鎧とかプライドを雨が流してくれたら、明日は変われるかもしれないという内容。

林部さんはこういう主人公の心の葛藤を、2番の終わりから大サビ、ラストにかけて、巧みに表現されていたし、全身全霊での歌い方がよく聴いている曲とは違っていい印象でした。

「心の傘」を聴いた視聴者の感想は、いつもの大人しめな好青年とは違う、男らしい感じの歌唱を褒めている内容が多くて、「やっと本音を出してくれた」という褒め言葉も散見しました。林部さんはこういった感想には「誰にでもある感情を表現しただけなので、ぼくは別に…」とやや否定的なニュアンスでしたが、もともとはEXILEのオーディションにも応募していた方なので、こういう曲調の楽曲も歌えるだろうとぼくは思っていました。

残念なことに「心の傘」はDAM★ともには入っていませんけど、ぼくはこの曲を最近聞き込んでいるなかで、いつか歌って発表できたらいいなと思っています。

発声と歌ごころ

ボイストレーニングはほとんど受けたことがなかったぼくですが、1月4日に初回体験レッスンを受けたボイストレーナーの方から、レッスンを継続してみてはと勧められました。お稽古事に通ったことがないぼくに、レッスンの継続ができるのか、色々なルールが守れるのか、考えてみました。せっかくの機会なので、月1回ということで次回のレッスンを予約しました。

予約した2月13日、ぼくの心の中は不安だらけでした。顎の筋肉を柔らかくするために、舌を口の中で回転させる運動を始めて、時計回りは少しできるようになりましたが、逆回りだと舌が途中で回転方向と逆になってしまいます。他にもいくつかの事を試してきましたけど、この1ヶ月で何をやれたのかなという思いが募っていました。

とはいえ、レッスンを受けることは楽しみでした。ボイストレーナーの先生と前回の振り返りをしてから、発声練習をしてみたら、「前回より良くなってますよ」と先生から一言。ぼくが「どこが良くなったのか、自分ではよくわからないんです」と答えると、先生は「なるほど」と答えてから、発声の練習のアプローチとして、いくつかのグッズを渡して頂きました。これなら、自宅やカラオケでも練習ができていいなと思いました。

その中で、先生から「何か曲を歌ってくれませんか」とリクエスト。「発声がわかるようなゆっくりした曲」とのことで、ぼくは自分のカラオケリストを頭の中でチェックしながら、「そういう曲あったかな」と右往左往していると、先生から、「福山雅治さんの「桜坂」はどうですか」とのサゼッション。

元々ぼくは先生に、「声域が低いので、カラオケでも福山雅治さんを歌っています」という話をしたからかもしれません。カラオケの画面を出してもらって、マイクなしで、「桜坂」を1コーラス歌いました。でもぼくは最近は福山さんの曲は全く歌っていなくて、「桜坂」はたぶん10年以上は歌っていなかったので、実は不安でした。歌い終わったら、先生から「めちゃめちゃいいですね。ものすごく歌っているし、いつも歌っている人ですよね」と一言。「ものすごくなのかはわかりませんが」と返したものの、内心「バレた(笑)」と思いました。

先生から「もう1曲歌ってくれませんか」とリクエスト。今度は最近歌っている曲から、川崎鷹也さんの「ぬくもり」という曲を1コーラス歌いました。歌い終わって、先生から「わかりました。歌詞があると歌が活き活きとするタイプなんですね。それと、歌ごころがありますよね。フレーズの処理とか上手くできてますよね」と感想が。そして、「発声練習だと、すごく機械的に聞こえるので、発声練習も曲だと思ってやってもらえませんか」とのご指導。

ぼくって心が正直に出てしまうタイプなんだろうな。慣れない発声練習に気持ちが入らないのが丸見えでした。

改めて認識しましたけど、ボイストレーニングをやったから、歌唱力や歌唱技術や表現力が身につくわけではないのだと思います。ある楽曲をどのように歌っていくか、ディレクションみたいなことは、ぼくが自分で考えて実践していけば、ある程度は身についていくのだと思います。

ぼくはあと1音でも高音が出せるようになりたいと思っています。その1音が出せれば、原曲キーで歌える曲がすごく増えると思うんです。高音自体は出るようになりましたけど、もっと深みや厚みのある声を高音でも出したいんです。沸々と考えていた自分への疑問が、レッスンでの話を聞きながら、1つづつ解明されていっている気がしています。歌を歌うのは口からなんですけど、声が生まれるのは体の中からであり、歌も体全体で表現するものなんだということが今更わかった感じです。

レッスンの帰り道は、行きとは逆に、心が自然と穏やかになりました。このまま進めていけば、自分の新たな成長の芽がきっと生まれるとほんの少し望みが持てました。

メンズでえ〜んか!

2月5日、ぼくは神奈川県の横浜市市民文化会館関内ホールの小ホールで開催された「メンズでえ〜んか!」というイベントを見に行ってきました。第一部がカラオケ発表会を11:00から、第二部がメンズでえ〜んか!を15:00から、という構成でした。このイベントは、若手イケメン歌手の沢田正人さん、岡本幸太さん、小川たけるさん、高山レイヤさんの4人による歌あり、バラエティーありの内容とのことでした。

ぼくは日頃のカラオケでもこの4人の歌手の方の曲を歌っているので、このイベントには興味がありました。沢田正人さんが「傷つくダイヤモンド」、岡本幸太さんが「あなたに哀愁」、小川たけるさんが「陽炎〜KAGEROW〜」、高山レイヤさんが「誰にでも秘密がある」です。「あなたに哀愁」はカラオケ大会でも2回歌わせて頂きました。

カラオケ大会は優勝や入賞を競うものですけど、カラオケ発表会は文字どおり自分の歌を発表するもので賞などはありません。カラオケ発表会に出たことはありませんでしたが、歌える場所があるなら歌って見たいと思い、カラオケ発表会も申し込みました。

2月5日、当日は雪の予報が出ていましたが、行きはまだ曇り空に薄日がさしている程度で、無事に関内ホールに着きました。小ホールもスッキリとしたいい感じでした。歌手の皆さんは楽屋口から入るのかなと思いきや、沢田正人さんと岡本幸太さんは普通に入口から入って来られて、ぼくにも周りの方にも挨拶されて、楽屋に行かれました。挨拶ができる方はいいと思います。

ぼくがこの日歌うのは、小川たけるさんの「陽炎〜KAGEROW〜」。今後出るカラオケ大会でもこの曲を歌うので、せっかくのこういう機会に試しておきたいと思いました。楽屋に来ると、舞台裏では豪華な衣装を身につけたご婦人方ばかりでした。ぼくは自宅から着てきた地味なスーツ姿。自分の番になって、ステージに立って歌いました。前方の席でペンライトを振ってくださる方がいてくれて、歌っていても励みになると感じました。

歌い終わったら、ぼくの目の前に小川たけるさん本人が来てくださって、ぼくもかなり動揺しましたが嬉しかったです。実物の小川さんは顔もイケメンですけど、気配りもイケメンでした。お褒めのお言葉やお話もして頂きまして、一緒に写真も撮って頂きました。

カラオケ発表会の後は歌謡ショーということで、ゲスト歌手の方が歌われました。プロの歌手の方は基本的に上手さが違います。自分の持ち味を活かされていると思います。歌は歌手によってスタイルが違うから面白いと思うし、そこは流行の軸とは別物だと思います。

第二部のメンズでえ〜んか!は、4人が1曲づつオリジナルを歌ってスタート、次のコーナーではイントロを聴いて歌える人が歌うということで4人が2曲づつ歌唱、最後のコーナーは岡本さん、高山さん、小川さん、沢田さんが3曲づつ歌って、客席も終始盛り上がって終了しました。4人ともイケメン演歌歌手と一般的には括られますけど、ど演歌ではなく歌謡曲寄りです。沢田さんと岡本さんが昭和の男性アイドルに近い歌謡曲ベース、小川さんは地元の松江をベースにしつつ、演歌に近い歌謡曲ベース、高山さんはフォークをベースにした歌謡曲ベースかな、という印象でした。

ステージ終了後のロビーでは4人の歌手の方も表に立って、CDやチェキなど物販をされていました。歌手を一生懸命に推してくれるファンの方がいて、そういうファンの方からの応援を歌手の方はしっかり受け止めて、こういう優しい世界は生まれるんだなあと感じました。

ぼくはステージにプレゼントを持っていくことはしませんけど、カラオケで彼らの歌を歌って応援します。

 

フルーツパーラーでの出会い

2月2日金曜日の夜、ぼくは観音山フルーツパーラー表参道店で行われた、安定感企画さん主催のライブ「フルーツパフェと音楽と。冬の回」を見に行ってきました。

このライブは、Twitterでも相互フォローしているホソヤさんが出演されるということでした。生歌や生演奏を聴いて見たいフォロワーさんは数多くいまして、でもなかなか日程の調整がつかなくて、ライブの告知を見ては「今回も無理か…」なことがほとんどです。でも今回は開場19:50、開演20:00ということで、仕事が終わってから間に合う!ということで、早々にチケットを申し込みました。

金曜日の夜の表参道は多くの人たちで盛り上がっていました。地下鉄明治神宮前駅の7番出口を出て右方向に数分歩いて、キュープラザ原宿の3Fにフルーツパーラーはありました。受付でチケット代金を支払っていると、リハーサルをしているホソヤさんの歌とギターが聞こえてきました。

フルーツパーラーですからお店の雰囲気も明るくておしゃれな感じです。ライブハウスは大体地下の部屋でドリンクでビールを飲むくらいなので、フルーツパフェを食べながら歌や演奏を聴けるというのがとても新鮮に感じました。飲み物は喉が渇くと思ったのでコロナビールを注文して、パフェはフルーツパフェを注文しました。

ぼくは高級なお店の食べ物とか飲み物とか、値段が高いだけで味は今一つという経験もあるので、食べる前はあまり期待していませんけど、フルーツパフェが運ばれてくると、映え感もすごくありましたし、このあとの演者さんたちの歌や演奏を聴きながら、チビチビとパフェのフルーツやヨーグルトやクリームの感触をしっかりと確かめながら味わうことができました。パフェって作る人の作っていく順番と、食べる人の食べる順番は真逆で、でも食べる人の順番を考えたフルーツの配置といった構成が緻密だなと感心してしまいました。フルーツパフェは2,480円でしたが大満足でした。

さて、ライブは安定感企画の池村さんが、ホソヤさんの計らいで、ホソヤさん作曲の楽曲を1曲歌われました。音響効果があまりない場所で歌うのって、マイクもあんまり効いてないみたいだし大変なんだなとか思っていたら、実はこの時からアンプが落ちていたらしいです。会場の人たちには十分聞こえるので大丈夫でしたが、配信を見ている人たちは大丈夫なのかなと心配しましたが、別回線で配信しているのでしっかり聞こえていたようで良かったです。

ホソヤさんは池村さんの歌唱を皮切りに、ご自身の歌唱で3曲、我竜麻里子さんの歌唱で3曲、ascaさんの歌唱で2曲、バイオリン奏者の琴羽しらすさんとのコラボで3曲、ぶっ続けでギター演奏をされました。ギターの音色もいいなと思ったのと、楽器的に即応性が高いのでギターを弾けない僕には羨ましく感じました。

ホソヤさんの歌唱は1曲目が最近作られたという「慈しみ、深く」という楽曲。シトロンチューンというユニットのボーカルをされているtomoyoさんが歌詞を作られて、ぼくはこの歌詞が好きな感じだったので、どういうメロディーなのか興味深かったのですが、意外に明るくて穏やかな作風だったので心地よく聴くことができました。2曲目は「お客さんの世代感に合わせて」ということで、T-BOLANの「離したくはない」。実は会場のお客さんは全員男性だったんです。世代は幅広いのかなと思いましたけど、ちょっと意外でした。この曲はぼくの先輩の方がカラオケで歌われていたので覚えました。ぼくが好きなT-BOLANの曲は「Bye For Now」です。3曲目はホソヤさんの名刺代わりのような「月とタナトス」。独特のシャウト感が期待どおりのいい感じでした。

ぼくがライブ活動をしているアーティストさんの歌を聴きたいと思うのは、自分に足りないものを吸収したいという探究心なんです。直にお客さんと対面して、自分の歌を目の前に届ける姿勢とか訴求力とかコミュニケーションとか、学べるものがありました。カラオケの歌い手はどうしても自分ができているかを気にしすぎているのかなと自分も含めて思います。自分の欲求のために歌うんじゃなくて、訪れた場所で初めて出会った見知らぬ誰かに向けて歌ってこそ、歌を通じて新たな共感がそこに生まれていくのかなと思います。

ライブが終わって、ホソヤさんにご挨拶することができました。ぼくが行くことは事前にご連絡していましたが、そのことを意識して歌ってくれたみたいな話をしてもらえたのがすごく嬉しかったです。とっても楽しめた金曜日の夜でした。