ぼくは音楽の世界の中ではカラオケ界隈の人ですけど、その界隈の中だけで心地よく活動していこうという気持ちはありません。むしろ、カラオケ界隈以外の世界で、ボーカリストとして活動している方の歌への向き合い方は、自分が今後どういう道を歩んでいくかを考えるときに参考になることがいくつもあるように思います。
最近も数人のボーカリストさんの歌とかSNSとか見ている中で、ぼくが注目した方が森一馬さんという方でした。森さんのプロフィールを拝見すると、19才の時に「NHKのど自慢」に出場してチャンピオンになり、テレビ番組にも多数出演されているとのことです。2021年のカラオケバトルでは準優勝されたそうです。これまでにアルバム4枚、シングル19枚をリリースしているほか、年間150ヶ所を超えるコンサートをされているとのことです。
ぼくが森さんの歌声を初めて聴いたのは、前川清さんの「花の時・愛の時」を歌唱している動画でした。この動画とは別の動画でしたが、一見したビジュアルの雰囲気とは異なる、芯のある、中低音の支えのある声質とか、説得力のある歌い方がぼくはいいなと感じました。
そして、オリジナル曲はどういう曲を歌われているのかなと聴いた曲が「蒼い朝」という曲でした。この作品は2013年にシングルとしてリリースされ、作詞と作曲は坂本竜太さんです。坂本さんはベーシストの方で、スガシカオさん、水樹奈々さんのコンサートツアーに参加されるほか、森さんの楽曲のプロデュースもされています。
ぼくが初めて「蒼い朝」を聴いてみて清々しいものを感じ、詞と曲の展開と構成がわかりやすくて頭に入りやすかったです。そして、その歌の世界を森さんが丁寧に、そして強く訴えるように歌われる表現が見事だと思いました。そして、「蒼い朝」がDAM★ともでも歌えることを知り、自分でもこの曲を歌ってみたいと思いました。
聴いてみるのと歌ってみるのとでは感覚のギャップがありました。原曲キーで歌うと予想どおり高音域が弱すぎて歌になりません。高音で合わないならキーを低くすればいいかというと、実は単純ではありません。原曲キーマイナス6から、マイナス5、マイナス4と順番に歌って適切なキーを探しに行ったら、意外にもマイナス2あたりで自分の歌がしっくりきて、言葉で伝えたいところも表現できていました。カラオケの90分間で14回歌いましたが、点数的にも95点を超えられたので、基本的な相性はいいのかなと思いました。
ぼくもTwitterで「蒼い朝」を歌ってみたことをツイートしたら、相互しているボーカリストの方から森さんとは同郷のお友達ということを知らされ、驚きました。音楽の世界は広いようで割と繋がっています。その方を介して森さんともコンタクトを取ることができて嬉しかったです。