DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

悲しみのニューヨーク

ぼくが初めてカラオケ大会に出た時に歌ったのが、松原健之さんの曲でした。

初めて松原さんの歌を聴いたのは、たぶんNHKの歌番組だったと思いますが、村下孝蔵さんの「初恋」を歌われていたときでした。


松原健之~初恋~

綺麗な声質とか、軽やかに柔らかい歌い方で、「初恋」をカバーで発売すればいいのにと思うほど、いっぺんで松原さんの歌を気に入ってしまった瞬間でした。

松原さんは一般的には「演歌歌手」として紹介されますが、他の歌番組でも松原さんが歌謡曲やポップスを歌われているのを聴いていると、ぼくはポップス系または叙情歌系の歌手だと思っていまして、そういう作品をシングルとしてリリースして欲しいと思っていました。そして、最新シングルに収録された1曲が「悲しみのニューヨーク」という曲でした。

この作品は2020年9月30日に17枚目のシングルとして発売された「雪風」の両A面カップリングとして収録されました。作詞は伊藤薫さん、作曲と編曲は鈴木豪さんです。伊藤さんは野口五郎さんの「19:00の街」や欧陽菲菲さんの「ラヴ・イズ・オーヴァー」のヒット曲で知られた方ですが、松原さんとは2013年に「悲しみの雨」という作品を発表しています。鈴木さんは松原さんの多くの作品で編曲を手掛けられていて、2018年に発売されたアルバム「松原健之がうたう平尾昌晃永遠の名曲選集」の全曲、2016年に発表された「みちのく ふゆほたる」などの作品があります。鈴木さんのお父上の鈴木宏昌さんはジャズピアニストとして活躍されました方ですが、手塚治虫さん原作のアニメ「海のトリトン」で音楽を担当され、今のアニメ音楽の礎を築いたと言われており、歌謡曲では大橋純子さんの「シルエット・ロマンス」の編曲を提供されました。

さて、彼らが作った「悲しみのニューヨーク」は2020年3月に当初発売予定でしたが、当時はアメリカでも新型コロナウイルスの感染が蔓延し始め、タイミングが悪いとのことで9月に延期されました。ピアノをベースとしたオーソドックスなラブバラードで、ニューヨークを舞台に、叶わない夢でもまた君に会いたいと回想する主人公を描いています。松原さんご自身はニューヨークは行ったことがないそうですが、歌詞に出てくる「海風吹き抜けて 遠く振り向けば摩天楼」とか「まだハドソン川に 暮れ残る夕陽の色」とか「ニューヨーク七番街に サイレンの音が響く」とか、歌によってその情景が思い起こされてきます。ぼくも1回だけ行ったことがあるニューヨークの街は、どこか混然としている雑踏もあれば、歌詞に出てくるような不思議な穏やかさもあった記憶があります。

松原さんは声を抑え気味にしつつも、軽やかで柔らかく簡単そうに歌われています。ぼくもこの曲を練習していますけどさ、サビの「君に会いたい もう一度君に会いたい 叶わない夢でも」の第1ハードルも高音でブレスのタイミングが難しいながら何とかクリアしても、第2ハードルの「思わず空 見上げれば」で声量が失速してしまいます。ぼくにとっての課題なんですけど、高音のロングトーンを入れつつ、高音域でのメロディーを乱さずに歌えるか、というのがなかなか難しいです。とにかく何十回も歌って、ベストなブレスのタイミングを掴みつつ、サビでの声量をいかにキープできるようになれるかで、歌ってる時になぜか「これじゃ水泳選手だよなあ」となぜか思ってしまいます(笑)。

ぼくがいつも参考にしている松原さんの動画はアップNGですので、この曲を歌われている方の動画をアップします。この方はぼくが課題にしているサビの息継ぎもできておられます。

 


松原健之の(悲しみのニューヨーク)を邦しんやがcoverしてみました。