DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

月とタナトス

2022年のクリスマスは、いま参加しているオンラインカラオケ大会の他の参加者の方の歌唱を聴きながら、穏やかな夜を過ごしています。クリスマスの狂騒の波に乗っかった年もあれば、仕事に奔走していた年もあったので、中ぐらいが程よい感じです。

2022年も歌やカラオケと共に邁進し、充実した1年を過ごすことができました。ぼく自身はカラオケ界隈の人で、それほど有名でもなくて、すごく上手いとも思ってなくて、自分が出たいと思ったカラオケ大会にぼちぼち参加しています。

そんな自分の意識が変わったのは、カラオケ大会に参加して歌い終わった後に、知らない方に声をかけられて、お褒めの言葉を頂くことがあってからでした。ぼくは参加者の1人に過ぎなくて、知り合いでもないのに客席でしっかりとぼくの歌に耳を傾けてくれる方がいるなんて、考えたこともなかったです。それとぼくはTwitterをやってるんですけど、顔出しはしていません。それでもたまにオンラインカラオケ大会で顔出ししているからなのか、「Twitter見てます」と知らない方に声をかけられるようになりました。

自分は人に見られてるんだなってことを意識するようになりました。だから、ステージで歌う時も、恥ずかしいとか緊張するとか思ってた自分の気持ちよりも、どういう風に見られた方がいいのかなとか考えるようになりました。

参加者の皆さんは歌が上手いので、そこだけでは聴いている方に関心を持ってもらえなくて、自分ならではの歌とか存在感とか、持ち味を際立たせることも大切だと思うようになりました。

そういうことを考えていた中で今年は、カラオケ界隈ではない世界で歌を歌っている人たちに出会うことができました。その1人がホソヤさんというアーティストさんです。

紺野豊さん主催の配信ライブで、ホソヤさんはMCをされていたのですが、ムーミンに出てくるスナフキンのようなコスプレと、独特の丁寧な言い回しに興味を持ちました。そして、その時に歌われた自身のオリジナル曲「月とタナトス」を聴いて、その歌い方とか発する言葉や奏でる3拍子のメロディーに強い存在感を覚えました。

タナトス(thanatos)って、ギリシア神話に登場する死そのものを神格化した神のことだそうです。歌詞カードがないので、聴き取った言葉を書き写してみました。

「夢や笑顔だけじゃ 眩しすぎるの 仄暗く揺れてる 月明かりがいい 訳もなく流れる 涙を映す あどけのない時に 帰れない 一人きり 震えてる 何も見えない 落ちていく暗闇に 身を任せ 喜びも 悲しみも 痛みも あなたも 胸の中 絡みつき 離さない」

先日、ホソヤさんが「gallery」というアルバムを出されて、配信ライブをされた時に「月とタナトス」のMVも発表されましたが、ホソヤさんというキャラクターが表現されていました。

歌の上手い人なんて、この世の中にいくらでもいます。でも、歌の上手い自分は、この世にただ一人。ぼくは、大勢の中でどういう存在を放てばいいのかなって考えた時に、自分が持っている声とか歌い方とか動きとか、もっと見つめていこうと思いました。見ている人は、どんな自分に振り向いてくれるのだろうか。そして、ぼくの魅力はどこにあるのだろうか。探しているその2つが重なり合うところを見つけていこうと思います。


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