DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

第4回音ノ市カラオケコンサート

9月17日、ぼくは、神奈川県の海老名市民会館大ホールで行われた、第4回音ノ市カラオケコンサートに行って、歌ってきました。

前回2月20日に行われた第3回音ノ市カラオケコンサートに参加したときの印象が良かったので、今回も参加しようと思いました。

この大会はCクラス歌唱の部(審査員の審査なし)、Bクラスベテランの部(審査員の審査あり)、Aクラススペシャルの部(審査員の審査あり、事前音源審査あり)とあり、ぼくは前回と同じく、Aクラスで参加することにしました。

6月上旬に香川県高松市でのカラオケ大会に参加した後、事前音源審査で何を歌おうかと考えたときに、チャレンジしてみようと思った曲が、シキドロップの「名付け合う旅路」という曲でした。まだ世の中にはそれほど知られていない男性ユニットの、知られていない楽曲ですけど、ぼくはボーカルの宇野悠人さんの歌声とか、作詞と作曲をされているピアノの平牧仁さんが作り出す歌の世界が好きになりました。カラオケ大会でこういう楽曲を選んだら、審査員の先生はどういう評価をするのだろうか。半信半疑のまま、歌った音源を提出してみました。

数日後、審査結果が来て、Aクラスでの出場を認められました。審査員の方からのコメントは「このグループも楽曲も初めて知りました。前回よりも落ち着いて説得力があり、高評価です」と、意外にもプラスな評価でした。そして、「上から下へ音を減衰させながらビブラートもかけられると尚綺麗です」と課題もしっかりと頂きました。

ぼくは宇野さんみたいな高音域は声が出ないので、原曲より3つキーを下げて歌っています。大会までの間、人前で歌う機会があるときは「名付け合う旅路」を歌ってみましたが、周りの反応がほとんどありませんでした。無名なグループの無名な曲ということもあるかもしれませんけど、ぼくの歌い方がいけないのかなと思い、悶々と考える日々が続きました。

その途中に飛び込んできた、シキドロップの活動一時休止のお知らせ。充電してそれぞれの活動をされるようでした。でも、このまま消えて欲しくはない作品の数々。彼らがいま活動をしない時期、ぼくは彼らの作品を自分の歌で届けようと強く思いました。

さて、大会当日。朝の眠気を消して、声出しをするために、海老名駅で降りてカラオケ店に直行しましたが、1軒目のまねきねこは予約のお客さんで空室がなくて、2軒目のビッグエコーで部屋に無事入れて、1時間歌えました。ステージで歌う用のスーツ姿で駅前を歩き回ったので、すでに汗ダクダクだったので、汗も取って落ち着きました。

今回は出場者が前回の70名程度から大幅増の115名。Aクラスの歌唱は17:00頃からなので、10:30頃受付してから、自分の歌う順番81番まで約7時間待つことになります。カラオケ大会でこれだけ待つのは初めての経験で、集中力を切らさないように時間の過ごし方を考えました。11:20からは大会が始まって、Cクラスの歌唱やBクラスの歌唱も客席で見ながら、音響の返しとか客席の反応とか見たりしていました。ホールのロビーで、知っている方と久しぶりにお会いして話すことができるのも、リアル大会ならではの楽しみです。軽く食事を済ませてから、ホールの外で声出ししたり、歌う音源の確認をイヤホンで何度も聴いたり、もちろんホールのステージでの歌唱の雰囲気も確認したりしていると、次第に自分の出番が近づいてきました。

男性の楽屋に入って、集中力を欠いた気分を立て直そうと、本番さながらの試し歌いを何回かしました。順番を待っている方々と歌の話をしていたら、選曲とか歌上手いだろうなって思える方々ばかりで、心に不安が募りました。でも人は人、自分は自分。割り切ってステージの舞台袖に向かいました。

ステージでぼくの前に歌われていた人は、情感がこもっていて、もちろん歌も上手い方ばかり。ぼくに今何ができるだろうって自問自答したとき、ぼくしか歌わないシキドロップさんの「名付け合う旅路」の歌の世界観を、ぼくの歌で一生懸命伝えよう。シキドロップさんの代わりに伝えようというのが自分の答えでした。

そしてぼくの番。ステージに向かい、立つ場所を確認して、煌々と照らされるスポットライトに向き合いながら、歌の主人公になったつもりで歌いました。ちょっと感情を入れすぎかなと思いながらもその線で押し通しました。音響の話も聞いていたので、通常よりも声を大きめにして歌いました。

歌い終わって、客席に戻るまでの間に「凄く良かった」とか「感動を貰った」とか「声が良く通っていた」とか、いろいろな方から次々と声をかけてもらえたのが凄く嬉しかったです。でも、審査をする審査員の皆さんにはどう見てもらえたのか。参加している方が本当に上手い方しかいなかったので、皆さんの歌を素晴らしいと思う反面、客席で座っているぼくの気持ちは「入賞は無理なのかな」と不安でしかなかったです。それでも、ステージの後方に並んでいたトロフィーや盾を見て、絶対に何かを貰って帰りたいという気持ちは持っていました。

全員の歌唱が終わって、表彰式になりました。どの賞でもいいから呼んで欲しい!という願いが通じて、最優秀歌唱賞(4位)を頂くことができました。前回と同じ最優秀歌唱賞。でも今回は上手い人が結集したなかで、ぼくが貰ってもいいのか、ステージに向かう気持ちも恐れ多いものがありましたけど、ステージに立って、何かホッとした気持ちになりました。表彰を受けるとき、審査員の先生から「前回よりも良かった!」と言われて、信じていいんだという気持ちになれました。

賞を頂けたのは物凄く嬉しかったです。それよりも、日頃歌ってた時はほぼ反応ももらえてなかった、シキドロップの「名付け合う旅路」という楽曲に、多くの方からお褒めの言葉とか、歌の世界がわかって貰えたことが、自分の歌で伝えられたということがもっと嬉しかったです。