DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

夏のハイドレンジア

ぼくはカラオケでジャニーズの曲を割と歌っていますけど、その中で最近お気に入りな曲がSexy Zoneの「夏のハイドレンジア」という曲です。

この作品は2021年8月4日に彼らの21枚目のシングルとして発売されました。メンバーの中島健人さんが主演を務めるフジテレビ系のドラマ「彼女はキレイだった」の主題歌に起用されることもあり、秦基博さんが作詞と作曲を手掛けました。編曲はトオミヨウさんという方で、石崎ひゅーいさんの作品を多くプロデュースされている方です。

ぼくがSexy  Zoneの曲を聴くようになったきっかけは、1年前にヴィジュアル系ロックバンドのアリス九號が「Sexy Zone」と「RUN」をカバーした動画を見たことでした。


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アリス九號の沙我さんが中島健人さんのファンということでカバーを出すきっかけになったそうですが、仕事でSexy Zoneと共演したこともあり、アイドルを真面目にやっている姿勢に敬意を持っていたようです。カバーを発表した頃、アリス九號のヒロトさんも自らパーソナリティを務めるVoicyの番組の中で「カバーは敬意がないとできない。本家(Sexy Zone)よりいいですねと言われるのはちっとも嬉しくない」と語られていました。

ぼくはアリス九號の歌と演奏を聴いて、「Sexy Zone」や「RUN」も彼らのバンドの色を持った作品に変わるんだという新鮮な切り口を感じましたし、また改めてSexy Zoneの歌やパフォーマンスをしっかりと聴いてみて、彼らは真面目にアイドルと向き合っている姿勢を感じましたし、それだけに松島聡くんやマリウス葉くんが一時的に活動を休んでしまうほど、精神的にタフでなければできないのがアイドル業なんだなとつくづく感じました。

さて、「夏のハイドレンジア」をぼくが知ったのは、「かのきれ」のドラマを見たからではなくて、実は中山優馬くんの曲を次々と聴いているうちに、Sexy  Zoneの曲もランダムで耳に入ってきて、何曲か聴いていたところで、イントロからすぐに「ハイドレンジア こぼれる 涙さえも綺麗だ」と聴いた瞬間、「この曲いい曲じゃん」と思ってしまいました。

秦基博さんはこの作品について、「雨の中、季節を越えて懸命に咲く花のような「君」と、それを見つめる「僕」の思いを歌にしました。そして、それがSexy Zoneの皆さんの歌声の重なりによって、真っ直ぐで、等身大のラブソングになっていると思います。」とコメントされています。

この作品は派手に歌って踊る曲とは異なり、今の年齢の彼らを投影していて歌っている感じがしました。ヒロインを見つめる僕の思いが、恋から愛へと変化していく気持ちが丁寧に表現されているラブソングだと思いました。サビの掴みもいいんですけど、ぼくが好きなのはその後のAメロのところで、1番では「差し出せる傘もない僕に 何が出来るというのだろう」というのが、2番では「差し出せる傘もない僕と 一緒に濡れてくれる人だ」と思いが微妙に変わっていく気持ちが出ていていいなと思いました。

この曲を自分でいくつかのパターンで歌ってみましたが、元気に歌ったり、綺麗に歌うだけでは、聴く方にはこの作品がうまく伝えられなかったみたいで、一方で主人公のどこか歯痒くてもどかしい思いを、ぎこちなさそうに静かに歌ってみたら、共感してもらえたようでした。

音楽を聴くぼくたちは、流れてくる曲に何を求めているのかなって思うんです。嬉しい気持ちも悲しい気持ちも、歌を聴くことで自分の心の中の気持ちのある部分を代弁してくれていると思うのかもしれません。それで心がふっと安らぐ気持ちになるのかもしれないし、一緒に泣きたくなるのかもしれません。それで立場を逆にして、自分が歌うとき、「夏のハイドレンジア」もそうですけど、聴く人に歌詞のストーリーとか情景が目の前に映るような歌を歌えたらいいなと思います。聴く人によって、その映っている情景はきっとそれぞれ違うと思いますけど、自分の歌声を通して、何か心の中にある気持ちを感じてもらえたら、嬉しいです。


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