ぼくはカラオケで歌うことが大好きなんですけと、それと同じくらい、他の方が歌っているのを聴くのも大好きです。DAM★ともを続けているのも、アマチュアの歌の面白さというのを感じていて、ユーザーさんたちが好きな歌を気持ちが入って歌っているのは、歌としても理解しやすいと思っています。
また、カラオケ大会で聴く出場者の方の歌というのは、最近調子の良い曲を選んで歌っていることもあり、しかも生歌でもありますので、その方の歌として完成度の高い仕上がりを感じます。目の前でそういう歌を聴いていると、ぼくも今まで歌ったことはないけど、歌ってみたいなあと思う曲が何曲も出てきます。その中で、チャレンジしてみたいなあと思ったのが、UVERworldさんの曲でした。
彼らの曲を歌っている方を今まで3人拝見したことがあったんですが、3人とも歌っているサマがカッコ良かったんです。高音が続くメロディー、パワフルなボーカル、ノリノリな歌の勢いというのは、ぼくがよく歌っている歌とは真逆の世界でした。
ぼくに歌える歌があるのだろうか…。DAM★ともに収録されている曲名を手がかりにして、YouTubeでUVERworldさんの曲を聴いていきました。やっぱりパワフルな作品が多かったですけど、その中でぼくの琴線にも合いそうかもっていう曲も何曲か出てきて、この曲を歌ってみたいなあと思ったのが、「優しさの雫」という曲でした。
ボーカルのTAKUYA∞さんがMCで「俺たちが初めて作ったバラードなんだけど、行ってみようか」と話して、サックスのイントロが流れ出すと、観客のファンの皆さんの反応が「歌ってくれるんだ。嬉しい」的な反応なのを見て、きっとこの作品は大切な曲なんだろうなというのが、UVERworldさんのことを何も知らないぼくにもわかりました。
「優しさの雫」は彼らの1枚目のオリジナルアルバムとして2006年2月15日に発売された「Timeless」に収録されましたが、元々は彼らがインディーズの頃に作った作品だそうです。サックスの誠果さんがリハーサル中にフリーでメロディーを吹いていたら、「それいいじゃん、曲にしようよ」と言われたのがきっかけで、制作に入ったそうです。しかし、レコーディングの中で誠果さんのサックスの演奏は「まだメジャーのレベルではない」と言われ、プロのサックスプレイヤーが呼ばれて演奏したそうで、誠果さんは悔しい思いをしたそうです。でも、完成した音源に使われたのは誠果さんのサックス。驚く誠果さんは、TAKUYA∞さんに「下手でもお前のサックスがええねん」といわれ、泣いたそうです。
そういうエピソードがあるように、この「優しさの雫」は歌うのも今までのぼくの経験ではトップレベルの難曲でした。リズムやメロディーの区切り方が独特で、これがUVERworldの音楽の息遣いなんだろうなと思いました。だから10回歌ってみても、雰囲気を掴むのが難しいです。この作品の動画も繰り返し見てますけど、最近漸く曲の流れを落ち着いて掴めるようにはなってきたと思います。TAKUYA∞さんの歌い方も初めてじっくりと見ていますが、ステージングでのアクションとは対照的に、真面目に歌をまっすぐ歌う方なんだというのがわかりました。その上で、歌の世界を表現するためにアクションを要所要所で付けているのだということもわかりました。人に聴かせるレベルになるまではもう一歩ですので、何とか人前で歌えるようになりたい1曲です。