DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

君に薔薇薔薇…という感じ

ぼくはカラオケでジャニーズの曲を歌うことが多いです。今のジャニーズが芸能界で一大勢力となる礎を作ったのが田原俊彦さんです。トシちゃんはジャニーズ事務所を辞めた後、20年以上にわたってテレビに出られないなど、いわゆるジャニーズ事務所の圧力を受けていましたが、自分のスタイルを崩さないパフォーマンスを続けた結果、いまテレビ番組で見るトシちゃんは、若い頃よりも歌唱力がアップしていますし、ステージングにも魅力や味わいが増していますし、日本の歌謡界でも貴重な歌手になったと思います。

トシちゃんの初期というと、歌が下手なイメージを持たれがちですけど、数々のヒット曲を歌ってみると、なかなかの難曲が多いことを感じます。ぼくが最近好きで歌っている曲が「君に薔薇薔薇…という感じ」という曲です。この作品は1982年1月27日に8枚目のシングルとして発売されました。作詞は三浦徳子さん、作曲は筒美京平さん、編曲は船山基紀さんです。三浦さんは当時のヒットチャートでは必ず名前を見た方で、松田聖子さんの「青い珊瑚礁」や「夏の扉」の印象が強いですが、田原さんにもその後「ラブ・シュプール」や「シャワーな気分」をはじめとするヒット曲を提供しています。筒美さんはどちらかというと近藤真彦さんへの楽曲提供が多かった印象で、田原さんに提供したのは三浦さんとコンビを組んだ3曲がヒット曲だと思います。船山さんは田原さんの初期のシングルで何曲もアレンジをされていて、「ハッとして!Good」も「原宿キッス」も「ごめんよ涙」も船山さんの作品です。

さて「君に薔薇薔薇…という感じ」は、トシちゃんの軽やかなでかわいらしいイメージに合わせたのか、アップテンポで踊りながら、魅せる歌という感じですが、筒美先生らしい難解なメロディーが続きます。

まずは当時のトシちゃんのステージの総集編みたいな動画から。これらの曲を踊りながら歌うって大変だなと思います。でもトシちゃんはキラキラしててさすがアイドルだと思います。

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ぼくがいまトシちゃんの曲を歌ってみようと思ったのは、いま62才でも素晴らしいパフォーマンスを見せている田原俊彦さんにあやかって、もっと体も動かして歌も楽しいと思ってもらえるように歌ってみたいと思ったからです。

アップテンポの曲って、直立不動で歌うよりも、少し体を動かして歌う方が、リズムのノリも合う感じなんですよ。やっぱり、この楽曲もトシちゃんが歌う前提ですから、歌って踊ることも前提なんですよね。だから、体を動かしながら歌うときの発声はどうなのかなって考えてみると、思いっきり声も出せるのかなって思います。

ぼくがひそかに考えている目標は、この曲で採点の大会に参加することです。もともと採点は得意ではないし、100点が取れたのも今のところたった1回だけです。ぼくがみてきた会場での採点大会って、客席はあまり盛り上がらないんですよね。だから、採点大会っぽくない曲で参加して、踊りながら歌ったりして、100点は取れなくても、95点以上の高得点が取れたらいいなと思っています。今のところ道のりはすごく遠いですけど。

最近のこの曲を歌っているトシちゃんです。

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第2回キングレコード歌謡コンテスト

ぼくは10月9日、東京の日暮里サニーホールコンサートホールで行われた、第2回キングレコード歌謡コンテスト決勝大会に参加してきました。

昨年の第1回コンテストはキングレコードの関口台スタジオで開催され、レコーディングスタジオの不思議な空間で歌うことができました。

ぼくがカラオケ大会に出る大きな理由として、「ホールで歌いたい!」というのがあります。なかなか経験できることではありませんので、広い場所で思いっきり歌いたいです。なので、ホールのしくみとか併設の施設には興味があります。今回の日暮里サニーホールは、アートホテル日暮里ラングウッドの4Fにありました。コンサートホールは400名から500名を収容する中ホールです。他に100名程度を収容するコンサートサロンもあり、この日は演奏会が開催されていました。

中ホールとはいっても、ビルの中のホールなので、作りに制約がある感じで、会場に入った時は若干狭いなという印象でした。舞台に行く入口も1方向だけで細い通路を通って行きました。

第1回コンテストに出たとき、演歌系の楽曲が大半との印象があったので、今回のコンテストでは、岡本幸太さんの「あなたに哀愁」を選んで、歌謡曲の選曲をして寄せてみました。そのせいか、音源審査では第1回よりも得点が上がり、コメントも好評価なものでした。

今回のぼく自身の課題は2つありました。1つは歌詞を見ないで歌うこと、もう1つは振付を入れながら音をブレずに歌うことでした。通常のカラオケ大会では歌詞を見る画面が用意されますが、今回は画面の用意がないため、歌詞を見たい人は自分で歌詞が見えるものを用意するようにとのことでした。カラオケで歌う人って、歌詞を常に見ながら歌うのに慣れているので、歌詞を暗記するのが苦手なんです。ぼくも以前に歌詞がすっぽ抜けた経験があったので、でも歌詞を見ながら歌うと歌に集中できないので、直前まで歌詞を忘れないように叩き込んでいました。

今回歌った「あなたに哀愁」は、岡本幸太さんが歌の中でインパクトのある振付をされていたので、それをステージでもやろうと思っていました。

参加された方の歌唱を順番にじっと聴いていましたが、聴いている方に印象を与えるのは大事だなと思いました。皆さん一定以上の歌唱力はあるわけで、歌が上手いこと自体にはあまり差はありません。普通に上手いだけでなく、自分の持ち味を出している方がほとんどだったと思います。となると、次は持ち味をどれだけ出せたかということです。印象を与えることは大事ですが、あまりに強すぎるパフォーマンスというか、歌唱と離れすぎた表現をやりすぎてもプラスにはならないので、バランスのある表現でなければと感じました。

初めての場所というのは緊張しますし、今回は歌詞を忘れないかが心配で緊張しました。ステージに行って、客席の様子は自分にスポットライトが当てられているので、実はほとんどわからないんです。自分が参加した意味というか、選んでもらった責任を果たさなきゃと思って、緊張しながらもきちっと歌えたし、サビの振付もしっかりやれて歌えたので、歌えたこと自体には満足しました。でも、やっぱりもっと場慣れが速攻でできれば、もっともっとやれたのではないかなと反省しました。

入賞した方の歌唱を振り返ると、オリジナルの歌手の歌い方とはまた違う、ご自身の歌い方に合った表現をされていた方が何人かいらっしゃったと思いました。選んだ楽曲と自分らしさを融合した歌唱を追及していけば、ぼくにも道が開けるのかなと思えただけでも有意義な1日でした。

テスト飛行ライブ

ぼくがカラオケ大会でご一緒する方とか、Twitterのフォロワーさんの中にはライブに出演されている方がいらっしゃいます。

先日参加したカラオケ大会で、観覧されていた方たちが談笑されていた中で、「歌が下手でも楽しく歌っていると笑える。クラスが上の人は上手く歌っているんだけどね」と言うのを聞いて、上のクラスに出ていた自分にはちょっと耳の痛い話でした。自分の歌の技術とか完成度を追い求める一方、会場の客席の人たちからの聴く側の目線を疎かにしているんですね。

聴き手を巻き込む歌唱をと、審査の先生方が話すことはあります。ぼくはカラオケ大会の場合、ホールで歌うことが多いです。初めてステージに立った時ほど緊張度は少なくなりました。緊張しながらも、思ったとおりに歌ったり、ときには振付を入れたりすることもできるようにもなりました。それでもステージに立って歌っていると、練習した時よりも歌のコントロールができていないとか、渡されたマイクの音響の感覚に慣れないとか、ステージの環境に慣れきれず不安がよぎるとか、経験値が足りないなと思うことがありました。

どこかでライブの練習みたいなことをやらせてくれる場所があるかなと探していたら、中野区にあるLIVE STAGE Iwoo NOGATA(アイウー野方)さんが、ライブ初心者向けの体験イベントである「テスト飛行ライブ」を開催しているのを見つけました。

お店の店長さんに質問をしていくなかで、カラオケを使って歌うことができることがわかりましたので、テスト飛行ライブに申し込みました。

持ち時間は20分以内で3曲までとのことでした。自分を表現する3曲って、何だろうか。その選び方によっては、聴く方の印象も変わるだろう。いわゆるセットリストの作り方って、人様のライブでのセットリストは拝見していたものの、深く考えたことがありませんでした。ライブに出演されている方に率直に聞いてみたところ、自分が大切にしているのは流れと、聴き手を飽きさせない工夫をしていると教えて頂き、歌う曲の選び方もアドバイス頂きました。

ぼくがよく歌っている曲のラインナップって、偏りがあるんだなってわかりました。それでも歌える曲の中から、自分の色合いを付けられる、MCを合間に入れながら、つなげていける3曲を選んでみました。ぼくが考えた20分の構成はこんな感じでした。

①スタートから1分30秒 MCで自己紹介

②1分30秒から5分45秒 1曲目「あなたに哀愁」

③5分45秒から7分15秒 MCで好きな曲について

④7分15秒から11分50秒 2曲目「名付け合う旅路」

⑤11分50秒から13分20秒 MCで歌う曲との出会いについて

⑥13分20秒から18分50秒 3曲目「晴れた日に、空を見上げて」

⑦18分50秒から20分 MCでクロージング

これを実際にやってみましたが、20分はとても忙しくて短い時間でした。MCももう少しコンパクトのあるコメントにすると、自分の時間も引き締まると感じました。そして、1曲歌うだけのカラオケ大会と違って、ライブは喉が渇きました。傍らに水を置いて、MCの時間で水を飲んで良かったと思いました。1曲目、2曲目はやはり環境に慣れなくて緊張していましたが、3曲目は自分をやっと出せてきたと思えてきました。聴いている店長さんや他の演者さんへの、聴いている方への巻き込み方はもっと工夫がいるなと反省しました。それでもライブの体験がいろいろできたのは参加して良かったです。

ライブですからお客さんを集めてということはあるのだと思いますけど、そういう中での自分の出し方をもっと学べるように、ライブのステージには今後も参加したいと思います。

陽炎〜KAGEROW〜

ぼくはブログを週1回は書きたいと思っています。忘れないうちに、ぼくがあの時どんなことを思っていたのかを書き留めておいて、後で自分を振り返りたいんです。

この3週間は、10月9日に出場した第2回キングレコード歌謡コンテスト決勝大会に向けての練習とか、10月13日に出演したIwooNOGATAさんでのテスト飛行ライブの準備とか、考えながらやってみることが多くて、ブログの週1ペースが延びてしまいました。

そういうなかでも、ぼくはカラオケ大会やライブで歌えるレベルの、レパートリーにできる曲が少ないので、YouTubeでいろいろな曲を聴く中で、新たな曲との出会いを探しています。最近出会った1曲が小川たけるさんの「陽炎〜KAGEROW〜」という曲でした。

ぼくはYouTubeで同じ曲を何回も繰り返して聴くことが多いので、朝、昼、夜と同じ曲を聴くこともよくあります。その曲はカラオケ大会で歌う予定の曲もあれば、好きなアーティストさんの曲もあれば、という感じです。新しい曲を聴いてみようと思うときは、いつも聴いている曲に飽きたときとか、その新しい曲の画像とか曲名、歌手を見て、「ちょっと聴いてみようかな」と心が動いたときです。これがないと、曲との出会いは始まりません。

小川たけるさんは2014年4月23日にシングル「涙あそび」でデビューした演歌歌手の方で、島根県松江市のご出身ということで、島根県ふるさと親善大使、松江市観光大使を2015年かあ務めているとのことです。初めて動画を見た時に、端正な顔立ちで、ジャニーズ事務所の人かなと思える印象でしたが、日舞もされているということで、歌手の活動と併せて女形の活動もされています。

「陽炎〜KAGEROW〜」は2023年9月20日に小川さんの5枚目のシングルとして発売されました。作詞はみやび恵さん、作曲と編曲は中山聡さんです。みやびさんは演歌の楽曲の提供が多い方で、最近はこおり健太さんの15周年アルバムにも「肥後の盆」を提供されています。中山さんはホームページを見ると、ルーツのブラックミュージックをベースにポップスとクロスオーバーした楽曲を得意とされていて、乃木坂46などアイドルへの提供もあれば、最近では辰巳ゆうとさんに新曲「心機一転」を提供されています。

オリコンの演歌・歌謡曲週間ランキングで初登場4位、総合ランキング30位となりました。エイフォース・エンタテインメントというインディーズレーベルからの発売で、CDの売上が全般的に少ない状況とはいえ、ファンの方々の地道な努力とは思いますが、素晴らしい実績だと思いますし、こういうきっかけでもっと多くの方々に歌を広めて欲しいと思います。

ぼくが「陽炎〜KAGEROW〜」を最初にいいなと思ったのはメロディーやアレンジがドラマチックな展開を感じることでした。歌詞のテーマは、欲望と理性に苦しみながら一夜の逢瀬を繰り返すはかなくも妖艶な女のサガということで、メロディーとも融合していると思いました。そして、小川さんの歌い方、言葉の発し方にも歌詞の思いとか、メロディーへのぶつけ方とかすごく合っていていいなと思いました。

いいなと思った曲はすぐに歌ってみたいということで、DAM★ともにも配信されましたのでさっそく試してみました。楽曲への思いがあると、歌の表現も加味されるみたいで、初めて歌ってみたにしては自分にとってはよい出来でした。DAM★とも録音にも投稿して公開されましたが、昨日歌ってみたら更に出来がよくなっていました。カラオケ大会でも歌ってみたい楽曲です。

ご本人様の動画です。


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ぼくが歌ってみた録音です。

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歌のコンディションの不思議

歌のコンディションを常に良い状態に保って、お客さまに歌を披露できているのがプロの歌手の方々だと思います。例えば、B'zのボーカルの稲葉浩志さんはあのハイトーンの歌声を保つために、喉の状態を定期的にお医者さんに検診してもらっている話を聞いたことがあります。でも、プロの方でも、連日の歌唱の疲労で、キャンペーンに行った場所で喉の調子が悪くなってしまい、思うように歌えなくて、ファンの方々に謝っているといったニュースを聞くことがあります。

マチュアの場合は、歌のコンディションが常に安定しないものです。カラオケ大会の当日を目指して日々練習してコンディションを徐々に上げていったとしても、当日はうまく歌えないということもあれば、逆に今まで以上にうまく歌えることもあります。

ぼくの場合は、9月16日に参加したカラオケ大会では、直前の練習までは徐々に歌のコンディションが良くなっていると実感していたのに、おそらく声を出しすぎたためか、本番のステージで高音域の声が出にくくなるという失敗をやらかしました。歌い終わった後はうまく歌えなかった自分があまりに切なくて、体はもともと長時間の出番待ちで疲れていましたし、心もすっかり落ち込みました。翌日の9月17日には、オンラインカラオケ大会に提出する動画の収録をしなければならなかったのですが、心も体もボロボロな状態だったので、「こんな気持ちで歌う気になれないから、いっそ収録やめて辞退しようか」とも考えましたが、夜遅く自宅に帰って、朝起きて、「今こそ歌いに行って、一からやり直そう」と決心し、朝9時頃にカラオケ屋さんに入りました。

カラオケの部屋に入って、やっぱり昨日の疲れは残っていましたし、心の傷も癒えた訳ではなかったですけど、こんな心も体もボロボロな状況の自分が、どれだけの歌える力を持っているのか、地力を試してみたかったし、いまの素の自分を動画に出してみようと思いました。

参加するオンラインカラオケ大会の課題は「アゲアゲソング」ということで、自分の気分が盛り上がる曲を歌って提出するものでした。ぼくが選んだ「アゲアゲソング」は、岡本幸太さんの「あなたに哀愁」という曲でした。

もともとが気分も落ち込んでいましたから、振付も入れて歌えるのかなという気持ちは最初はありましたけど、何回も歌っていくうちに、自分自身の心も体も徐々に癒されてきました。こういうのって、歌の力なのかなと思いました。

前日のカラオケ大会では喉の調子が急に悪くなりましたけど、この日は喉の調子は特に悪くもなくて、前日に歌唱した曲も歌ってみたら、調子よく歌えました。

気分が癒されてきたので、歌の細かいところにも目を配れるようになって、でも喉に負担をかけすぎないところで、動画の収録を撮り終えて、収録した動画の中から自分らしく歌えていると思えたものを提出しました。

その結果、オンラインカラオケ大会でぼくが歌った動画は準優勝となりました。参加した51組の皆さんがそれぞれの思いで選んだアゲアゲソングを盛り上がって歌っている動画を拝見していました。ぼくの場合は心がジワッと盛り上がるアゲアゲソングとして歌いましたので、振り付けも加えて激しめに歌いましたけど、それほど派手にという感じではありませんでした。準優勝の知らせを見た時、ちょっと信じられなかったです。今日、準優勝のトロフィーが自宅に届いて初めて実感が湧きました。

ぼくの今の気持ちは、「準優勝をもらえてすごく嬉しい!」というよりは、「9月16日の自分は急に歌えなくなって、あんなに疲れていたのに、9月17日の自分は確かに声は出ていたけど、何で高評価なんだろう」という謎が渦巻いている感じです。変な硬さがなくて、気持ちも吹っ切れていたから、いい感じの素の自分が晒せたのかなとは思っています。それでも、入賞するのは気分も晴れて嬉しいです!

街の灯り

9月17日、先週の日曜日、西武池袋本店の9階屋上、食と緑の空中庭園特設ステージで行われた「IKESEIミュージックライブ」を観覧に行ってきました。この日は「ヤマハスペシャルライブ」ということで、トランペット奏者の古屋ひろこさん、キーボード奏者の紅維流星さん、ベース奏者の神林亮太さん、ボーカリストの森一馬さんによるライブでした。ぼくは最近カラオケで森一馬さんのオリジナル曲を歌ってみた音源をTwitterに載せたことがきっかけで森さんと相互フォローして頂いたこともあり、せっかくの機会なので、生歌を聴きに行こうと思いました。

西武池袋本店の屋上は初めて行きましたが、晴天の空はとても開放的で、気持ちも清々しくなりました。その中央あたりに特設ステージがあり、20席ほどの座席が設置され、空いていたので座りました。30分のライブの中で森さんが歌われた曲が、堺正章さんの「街の灯り」でした。古屋さんと森さんが曲の紹介をするときに「ちびっこにも大人気の曲です!」と笑いを掴んだのも良かったですが、ぼくは「こんな晴天に夜の曲を歌うのか」と不思議に思いました。でも、森さんの歌唱を聴いていると、屋上の猛暑を忘れるような、説得力のある歌声で周りの空気も変わりました。余裕のあるステージングも素敵でした。間奏で古屋さんのトランペットソロが響きわたったり、紅維さんのキーボードや神林さんのベースの音色もとても良くて、「街の灯りってこんなにいい楽曲だったんだ」と初めて実感しました。

「街の灯り」は1973年6月25日に堺正章さんのシングルとして発売されました。作詞は阿久悠さん、作曲は浜圭介さん、編曲は森岡賢一郎さん。当時の人気ドラマ「時間ですよ」の挿入歌にもなりました。この年の日本レコード大賞作曲賞を受賞し、NHK紅白歌合戦でも歌唱されました。カバーする歌手も多いことから、当時のヒットよりも、今も歌い継がれている曲です。

ぼくは昭和の名曲って、カラオケではほとんど歌うことがなくて、翌日「街の灯り」をカラオケで初めて歌ってみました。「街の灯りは簡単」という話を聞いたことがありましたが、簡単どころか、音程が合わなかったり安定しなかったりで、ぼくには最初とても難しく感じました。

先日のカラオケ大会での失敗もあってから、失敗とか苦手とか目を向けるようになりました。得意な曲ばかり歌っていたら気分もいいと思いますけど、苦手なことをクリアできたらもっと嬉しいです。昨日も「街の灯り」を歌ってみて、最初は安定しませんでしたが、発声に床を作る感じで歌ってみたら、音程も安定してきて、さらに感情もコントロールできるようになりました。

カラオケバトルの動画も見ましたけど、たぶん「簡単」って言ったのは採点を取るのがという意味だったんですね。でも音程があっているだけで味や響きを感じない歌はやはり物足りないです。「街の灯り」に書かれた歌詞の言葉をメロディーに乗せて、主人公が見ている情景を歌ってみたいです。

ぼくは歌ってみた歌詞の中で、サビの後の「街の灯りちらちら あれはなにをささやく」という一節が好きになりました。歌の主人公のように愛を告白しようとする人には幸せの灯りに見えたでしょう。ぼくはいま歌のことで悩んでいましたから、幸せの灯りには歌えなくて、希望の灯りに感じました。聴く人の感性はさまざまですから、自分がもし「街の灯り」を歌ったときに、いろいろな灯りをともしてくれたらそれでいいのかなって思います。


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カラオケ大会での失敗

ぼくもカラオケ大会に出て失敗したことは何回もありますけど、ぼくの場合の失敗は、本番で思うように声が出ないことです。

先日の土曜日に参加したカラオケ大会もそうでした。練習しないと心配な性格なので、前日の金曜日も2時間でやめるつもりが3時間歌ってしまいました。

声帯って使いすぎると疲れてしまうものですけど、寝起きも悪かったりします。だから、カラオケ大会の当日も朝早起きして、カラオケで1時間声出ししてから会場に入りました。ぼくが歌う時間は18:00頃だったので、結構暇な時間がありました。それで15:00頃に20分くらい声出し室で軽めに声を出して、本番直前には本番で出す予定の声が出せたので「これならいけるぞ」と思い、ステージに向かい歌い始めました。

ところが、1フレーズ歌ったところで、声の異変に気づきました。高音が上がりきらないんです。思っていた歌唱計画を変更して、若干低い音からファルセットに切り替えましたけど、満足には程遠いというか、自分にとっては練習でもないような、最低最悪の内容でした。

ぼくの場合、たぶん歌いすぎで、心配な曲ほど練習しすぎて本番の調整を失敗してしまうパターンで、今年もこれで2回目のやらかしでした。思っていた声が出ないのは歌っていても辛かったです。

当然入賞はしませんでしたが、審査の先生方のコメントは意外に優しく書いて頂いてました。ぼくの調子が悪いのは承知の上で、舌の使い方、息と声を一緒に出すようにする、喉を開くようにする、声の体力をつけるなどいただきました。1人の先生が「ロングトーンになると声が強張ってしまっていたのがもったいなかったです。本来はこの何倍もお上手なのだと感じました」と書いて頂いたのを見て、心の中で悔しくて号泣しました。

一から出直そうと決めた翌日は、午前中からオンラインカラオケ大会の動画の収録を行いました。前日の夜は気持ちもどん底で、「こんな気持ちで盛り上がる歌とか歌えないから、収録やめて辞退しようかな」と正直半分くらい考えましたが、何もしなきゃ何も進まないので、寝て起きたらすっきり気分が変わりました。

喉の調子も悪くなくて、昨日は一体何が起きたんだろうと不思議な気持ちでした。

動画の収録が終わって、生歌を聴きたいと思っていた方のライブを観覧に行きました。デパート屋上の特設ステージで、トランペット、キーボード、ベース、ボーカルによる演奏と歌唱でした。

プロの力というか、楽器の音色の響きがよくて、その音で周りの空気を変えられる力、そして楽器の音に負けないボーカリストの方の説得力ある歌声を聴いて音楽の持つ癒しの力を感じました。30分という時間を飽きさせないステージングとか、ぼくにはいろいろなことを学べた時間でした。

本番の調整を失敗する前提として、自分が聴く方に歌を届ける前提に立ててなくて、自分に心の余裕がないと、自分の魅力も出せないですよね。歌の1曲は4分前後。このたった4分でも聴く人に癒しの力を感じてもらえる歌を歌いたいです。もっと強くなりたい。