DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

誰に愛されても

ぼくはカラオケで歌う曲の中で、若手や中堅の演歌歌手の方の曲を歌うことが多いです。中堅だと松原健之さん、竹島宏さん、山内惠介さん。中堅と若手の中間ぐらいだと松阪ゆうきさん、川上大輔さん(4月から「奏大翔(かなた たいが)」さんに改名されました)。若手だと中澤卓也さん、新浜レオンさん。彼らの作品は、ド演歌とは異なり、昭和の歌謡曲やニューミュージックの系譜を継承しているものが多く、もともとそういう音楽が好きなぼくにはとっつきやすいところが多いです。

カラオケで歌っても相性のいい作品も多くて、採点も95点以上が出ることが多いんですが、この中でぼくがなかなか点数が取れないのが、山内惠介さんの作品です。最近、チャレンジしている曲が「誰に愛されても」という曲です。

この作品は山内さんの23枚目のシングルとして2022年3月2日に発売されました。作詞は売野雅勇さん、作曲は水森英夫さん、編曲は馬飼野俊一さんです。売野さんというと、中森明菜さんの「少女A」やチェッカーズの初期の「ジュリアに感傷」を始めとする一連のヒット曲の印象が強く、ポップスのイメージです。山内さんには以前に、「スポットライト」のカップリング曲「六本木界隈・夢花火」(曲名がなんとも売野さんらしい)を提供されたことがあります。水森さんは山内さんの師匠であり、デビュー以来すべてのシングルの作品は水森さんの作曲です。師匠以外の曲を歌ってはいけない掟でもあるのでしょうか。馬飼野俊一さんは山内さんの作品では2017年の「愛が信じられないなら」、2018年の「さらせ冬の嵐」、2019年の「唇スカーレット」の編曲をされています。どの曲もぼくの好きな曲です。因みに馬飼野康二さんは俊一さんの弟さんです。

ぼくが初めて「誰に愛されても」を聴いたときに、「この曲、「さらせ冬の嵐」に似てるなあ」と思いました。作曲家と編曲家が同じですから納得しました。それで、山内さんの作品は水森メロディーなので、独特の節回しがあると思っています。なので、雰囲気は掴みやすいので、多少メロディーが違ってしまっても、それっぽい歌にすることはできるんです。ぼくは「愛が信じられないなら」がかなり好きな曲で、その雰囲気だけで歌うと、山内さんの曲は結構盛り上がることが多いです。でも、きちんと歌おうとすると、実はいろいろな難しいところがあるのが山内さんの曲だと思います。

まず1つめは、水森メロディーをいかに安定的に歌えるかということです。「誰に愛されても」だと、例えばBメロの「あなたに溺れていたい」の「たに」のところを息が切れないように支えて伸ばして歌うのがいいのかなとぼくは思ってます。2つめはぼくの場合、山内さんの曲を歌うと、リズムと表現力が低くなってしまう傾向があります。リズムをかなりタメて歌ってしまうんですね。ご本人の山内さんの歌を聴いていると、結構タメて歌われているように聞こえてしまいます。ところが、実際の曲のリズムは感じているよりも早いんです。感じているメロディーとのギャップがズレを生んでしまっていました。演歌だから多少ゆっくりかなと先入観にとらわれず、リズムを刻んで歌っていくと、歌の切れ味みたいなものが出てくるのかなと思っています。惠介さんを目指して、かっこいい歌も様になれたらいいなと思います。


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