DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

サザンカ

最近、ぼくが聴く音楽の中で、SEKAI NO OWARIの曲が急上昇しています。きっかけは、「眠り姫」という曲を聴いてからなんですけど、それから久々に「プレゼント」や「RPG」も聴いて、彼らの魅力の深さに気づき始めて、もっと他の曲も聴いてみたい!と思いました。

ぼくがプロの方の歌や演奏に抱くこういう気持ちって、自分が歌う時にも心がけたいって思います。たまにですけど、自分の歌を聴いてもらった方から「良かったです。他の歌も聴いてみたいです」と言われることがあります。言われる歌と言われない歌の差はぼくにもよくわかりませんが、聴いている方のお話を聞いてみると、歌の世界に感情移入できたようでした。

ぼくがSEKAI NO OWARIの他の曲を聴いていく中で、歌の世界に感情移入できた曲が「サザンカ」という曲でした。この作品は2018年2月28日に彼らの通算14枚目のシングルとして発売されました。2018年に開催された平昌オリンピックのNHK放送のテーマソングにも起用されました。同年の「第60回日本レコード大賞」の優秀作品賞を受賞し、同年の「第69回NHK紅白歌合戦」でも歌唱されました。

作詞はボーカルのFukaseさんとピアノのSaoriさん、作曲はギターのNakajinさんとFukaseさん、編曲はSEKAI NO OWARI小林武史さんで作られました。冬季オリンピックのテーマソングというオファーにFukaseさんは当初「スポーツをやってきたわけでもなく、何か努力を重ねてきたわけでもなく、何を書いていいかわからず悩み葛藤した」そうですが、「周りの人から見てる心配だったり頑張れって応援する気持ちは似てるものがあるのではないか」とお母さんにアドバイスされて、書けるようになったそうです。

サザンカ」のMVはFukaseさんの原案ということで、兄の草太役にFukaseさん、弟の花斗役に「彼のイメージしかない」ということで俳優の神木隆之介さんが出演されたドラマ仕立ての作品でした。絵画の制作活動に励む弟を、手料理や夜食のおにぎりを作って、優しく見守る兄。弟は作品を先生に見てもらうもダメ出しの連続で、気持ちが苛立ってきていて、ある日兄が作ったトンカツ定食を食べずにぶち撒けて部屋に戻ってしまう。散乱した料理を拾いながら、兄は何も言わず弟を信じているようで。弟は悩み抜いた挙句、考えが閃き、一気に作品を仕上げる。そして、完成した作品で弟は銅賞を受賞する。作品を見に来た兄は、その絵を見て驚く。描かれていたのは、ぶちまけられたトンカツ定食の絵。そして、表題には「後悔」の文字。家に帰った兄は思わず嗚咽した。というストーリーでした。

ぼくは作品の周辺情報は何も知らない状態で、耳から「サザンカ」の歌と演奏を聴いて、正面から応援するんじゃなくて、陰で支える優しさみたいなものが感じられて、いい曲だから歌ってみたいと思って、DAM★ともで歌ってみたんです。そうしたら、画面に映し出されたのがこのMVで、大サビあたりから歌っているのに涙がジワジワ出てきてしまいました。最初の数回は歌ってて涙を抑えられませんでした。歌の主人公である兄の草太への感情移入ができました。

歌いたいっていう気持ちは表現するのに大事な要素だと思いますし、気持ちの入り方の違いが歌にも出ると思います。その曲を歌いたいっていう気持ちが続いていれば、その気持ちの強さが歌の技術的なところを引き上げてくれると思います。

「いつだって物語の主人公が立ち上がる限り 物語は続くんだ」という一節に励まされるというか。自分のストーリーは自分でデザインして作っていくものなんですよね。

 

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