DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

RAIN

ぼくが最近よく聴いているアーティストのSEKAI NO OWARI。たまたま4月の終わりに「眠り姫」を聴いたのがきっかけで、彼らセカオワの曲を聴くようになりました。その後すぐに発売された「Habit」はMVも面白くて、歌詞も少し毒が入っていて好きですし、曲も歌うのが面白いメロディーで、すっかりセカオワの沼にはまっていきました。

それで彼らの曲を聴くようになって気づいたのは、ファンタジーの世界を描いている作品も多い一方で、主人公の深層心理を描いている作品も多いことでした。YouTubeで彼らの作品を見ているとライブ映像が割とあって、深瀬さんの歌声そのものがファンタジーも深層心理も描ける声質を持ってるんだなと感心しました。存在感のある声って持ちたいなって思います。

ぼくもセカオワの他の曲も歌ってみたいと思って、最近練習しているのが「RAIN」という曲です。この作品は2017年7月5日に彼らのシングルとして発売されました。作詞はFukaseさんとSaoriさん、作曲はNakajinさんとFukaseさんとSaoriさん、編曲はSEKAI NO OWARI小林武史さん、ストリングスアレンジは小林武史さんと四家卯大さんです。映画「メアリと魔女の花」の主題歌に起用されたこともあり、共同して作詞も作曲も編曲も制作されたようです。オリコンでは週間2位となり、2017年の日本レコード大賞優秀作品賞を受賞し、同年に出場したNHK紅白歌合戦でも「RAIN」を歌唱しました。

深瀬さんは「RAIN」の歌詞について、「比喩で使うネガティブな雨のイメージじゃなく、心に長く降っていた雨は本当に悪いことなのかということに焦点を当てて、メアリの中に降っていた雨が作り上げてきたものは何なのかを考えて書いた」とコメントされています。

ぼくがDAM★ともでこの曲を歌っていて、「虹はいずれ消えるけど雨は 草木を育てていくんだ」あたりがそうなのかなと思います。ぼくは雨そのものにネガティブなイメージはなくて、大雨とかゲリラ豪雨とか勿論いやですけど、猛暑の日が続く中でやっと降ってくれた雨は「恵みの雨」だと思いますし、「雨降って地固まる」という諺も割と好きな言葉です。

ぼくは「RAIN」を歌っていて好きなのはBメロのところで、「幸せなような 涙が出そうな この気持ちはなんて言うんだろう」という歌詞で主人公の気持ちになりきれる感じがしています。

先日、人前で「RAIN」を歌ったときに、間違って「本人歌唱」が入ったバージョンをDAMで選んでしまったんです。歌ってたら「どっちが深瀬くんかわからない」と言われて、「やった!」と心の中でガッツポーズをしながら、気持ちよく歌えました。


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未来への咆哮

ぼくはカラオケでも、自分が得意な曲とか好きな曲とか歌っているわけではなく、自分が知らなかった曲とか、自分から歌おうと思わないジャンルの曲も歌うようにしています。

自分が歌っている世界なんて、無限に広がる歌の作品たちの中ではものすごくちっぽけな世界だと思いますし、その中でちょっとだけ歌が上手くたって、別に凄くもないと思います。ぼくの中の理想はどんなジャンルの曲も歌いたい!というのがあって、アップテンポだから歌えないとか、ジャンルが違うから歌えないとか、言い訳みたいなことは言いたくないと思ってます。

とはいえ、現実の壁はとても厳しくて、畑違いの歌をDAM★ともで初めて歌ってみると、事前に曲は聴いていても、その通りに歌えませんし、リズムがズレてきますから、音程も歌詞も合わなくなり、歌として崩壊する…。結果、採点は83点とか、無残に打ち砕かれるわけです。プロレスでいうと、新人選手が逆エビ固めでギブアップを取られて打ちひしがれるような気持ちみたいな。

でも、同じ人間が歌っているんだから、歌えないことはない!ってぼくは思ってしまうので、そこから「絶対に上手くなってやる!」みたいな闘争本能が心の中だけで芽生えてしまいます。それで同じ曲を何回も、何十回も歌っていくと、多少歌えてきたフレーズと、まだまだ端にも棒にもかからないフレーズと、差が出てきます。そこで原曲を聴いて、プロの方の歌い方とぼくの歌い方の違いを見つけていくと、自分が無理な歌い方しているとか、ブレスの切り所が違っているとか、気づくことが出てきます。

もちろん、メロディーがある程度歌えないと、歌として成り立たないので、歌う時に画面の音程バーを見るよりも、心の中でもメロディーを奏でる気持ちで声に出して歌ってみると、結果として音程バーも合っていることがほとんどでした。

ぼくはアニソンってほとんど知らなくて、でも歌でご一緒する方ではアニソンを華麗にカッコよく歌う方もいて、せめてレパートリーで何曲が持ちたいというのがありました。そこで思い出したのが、JAM Projectの「未来への咆哮(あすへのほうこう)」という曲でした。

JAM Projectは、アニソン歌手の水木一郎さんが「古きアニソン魂を未来に残そう」と呼びかけたのがきっかけで、アニソン歌手たちによって結成されたグループでした。現在のレギュラーメンバーは、影山ヒロノブさん、遠藤正明さん、きただにひろしさん、奥井雅美さん、福山芳樹さんです。「未来への咆哮」は、2005年5月25日に発売された彼らのシングル「マブラヴ オルタネイティヴ Insertion song Collection」に収録されました。作詞・作曲は影山ヒロノブさん、編曲は須藤賢一さんです。作品の歌唱は影山さん、遠藤さん、きただにさん、福山さんで行われました。

アニソンを知らないぼくがこの曲を知ったのは、長年交流して頂いているDAM★ともユーザーさんがこの曲を歌っていたからでした。原曲は勿論知らなくて、このユーザーさんがカッコよく歌っていたのが、今も強く印象に残っていました。だから、この曲はソロの曲だと思っていたので、原曲では4人の方で歌っていることに驚きました。ぼくも「未来への咆哮」を初めて歌ったとき、なかなか思うように歌えなくて手こずったときに、DAM★ともユーザーさんのソロ歌唱を思い出してイメージ作りをしていったら、次第に歌が小慣れてきたなと実感できました。聴くだけでは歌が上手くなるわけではないですけど、曲を何度も何度も聴いていた実績は、咄嗟の歌唱力を支えてくれていると思います。


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夏のコラボ歌会

昨夜は、いつもお世話になっている登戸の「スナック藤」さんの歌会に参加してきました。

6月も同じ歌会に参加して、参加の皆さんとコラボ曲を歌う「コラボ大会」になったんですが、ぼくはコラボ曲をあまり知らなくて、KinKi Kidsの曲ばっかり歌うことになってしまいました。ぼくはそれでも良かったですけど、相手の方に付き合わせてしまったと思いました。ということもあり、8月の歌会では事前に「ぼくとコラボしたい曲」をお聴きすることにしました。

まずは「事前に打ち合わせしましょう」とお話していたボーカリストの紺野豊さんに連絡。紺野さんから来たのは、CHEMISTRYの「恋する雪 愛する空」と、井上陽水玉置浩二の「夏の終りのハーモニー」の2曲!どちらも難しい曲で、「恋する雪 愛する空」は堂珍さんパート、「夏の終りのハーモニー」は玉置さんパートをやることになりました。

次に、カラオケ大会でも優勝しているのぼさんに連絡。のぼさんから来たのは、修二と彰の「青春アミーゴ」。歌ったことはありますけど、うろ覚えでした。この曲では亀梨さんパートをやることになりました。

さらに、「スナック藤」のきらりさんに連絡。8月の歌会の予定で「コラボ曲既に3曲決まったんですよ」とお話したら、「男闘呼組を歌って欲しい」とのリクエスト!カラオケに行って、男闘呼組の曲を3曲歌ってみて、「DAYBREAKなら歌えます」とお答えしたところ、「それなら、成田さんのパートを歌って」とまさかのお願いを受けることになりました。

夏休みの宿題みたいなコラボ4曲が与えられましたが、ぼくは基本的にコラボが苦手ですし、ハモリも苦手です。でも、そういう苦手意識を少しでも減らしたいと思いましたし、当日歌って楽しかったと相手の方に思ってもらいたいという気持ちの方が強かったです。DAM★とも録音でまず相手のパートを録音しました。CHEMISTRYは川畑さんパート、夏の終りのハーモニーは陽水さんパート、青春アミーゴは山下さんパート、男闘呼組は高橋さんパートで、ベースとなるメロディーを覚えていきました。その上で、自分が歌うパートをコラボ録音して、相手のパートとの音の当たり方とかチェックしながら、ぼくはどこまでやれるかなとか考えながら、2週間ぐらい練習しました。

いつも1人でひたすら練習してたり、カラオケ大会に提出する音源の収録作業をしていることが最近多かったので、昨日の歌会は久しぶりに人前で歌う機会でした。やっぱり人前で歌うのは多少でも緊張します。歌ったらどういうリアクションなんだろうかとか不安になったりします。特にぼくの場合は盛り上がる曲はあまり選ばないし、皆さんが知ってる曲もあまり選ばないので、尚更でした。歌会がコラボ大会の流れになってきて、宿題の4曲を歌っていきました。1曲目は「恋する雪 愛する空」。紺野さんがハモリを入れてくれたりしたので、歌いやすくて、心配だったサビの高音も何とか出せて、上手くコラボすることができました。2曲目は「青春アミーゴ」。のぼさんの歌に合わせて、ユニゾンを作っていけたので、こちらも練習より上手くできました。3曲名は「夏の終りのハーモニー」。玉置さんパートがなかなか難しくて、こちらも心配でしたけど、紺野さんが陽水さんパートをしっかり歌ってくれて、ぼくも合わせてハモることができました。4曲名は「DAYBREAK」きらりさんと、昨日のカラオケ大会で優勝したなかやんさんも参戦してくれて、3人で歌うと音に厚みがありました。成田さんパートのCメロのソロは皆さんからの応援で何とか歌えましたけど、何曲も歌った疲れが出たりで、途中ヘロヘロでした。喜んでもらえたのでよかったですけど、自分としては納得いかない出来でした。

もちろん突然のコラボもありました。6月の歌会でもご一緒している、しまちゃんとは男闘呼組の「TIME ZONE」を、みおさんとは藤谷美和子大内義昭の「愛が生まれた日」を、なかやんさんとはKinKi Kidsの「愛のかたまり」をコラボして頂きました。今回初めてご一緒した紺野さんの後輩のJuneさんとは、KinKi Kidsの「愛されるより愛したい」をコラボして頂きました。

よく、カラオケ大会でも本番では練習以上の実力は出ないとかいわれますけど、コラボってその法則にはあてはまらないのではって思いました。自分でコラボ音源作って練習してたときよりも、本番で相手の方と歌を合わせていくことで、新たな音とか空気感が生まれていくのを感じましたし、そういう歌の交流を心から楽しめた4時間でした。

DAYBREAK

先日、カラオケを歌いに行っているお店の方から、「今度来られた時、男闘呼組の曲を一緒に歌って頂けませんか」というDMが来ました。

男闘呼組」と書いて「おとこぐみ」と読みます。ボーカルとギターの成田昭次さん、ボーカルとベースの高橋和也(当時は一也)さん、ボーカルとギターの岡本健一さん、ボーカルとキーボードの前田耕陽さんの4人からなるグループで、ジャニーズ事務所ジャニー喜多川さんが「楽器が弾けるグループを作りたい」と考えたのがきっかけで結成されました。1988年にシングル「DAYBREAK」でデビューし、同年の日本レコード大賞最優秀新人賞を受賞し、同年のNHK紅白歌合戦に初出場しました。1989年には3枚目のシングル「TIME ZONE」がヒットし、同年のNHK紅白歌合戦に連続出場しました。しかしその後1993年に高橋さんが突如ジャニーズ事務所を解雇され、グループは解散しました。その後、岡本さんと高橋さんは俳優として活躍し、前田さんはタレント活動を続け、成田さんは音楽活動を続けていましたがテレビへの出演はない状況でした。

7月16日にTBSで放送された「音楽の日」で男闘呼組は29年ぶりに再結成し反響も大きかったですが、成田さんの歌声に懐かしさを覚えた視聴者も多かっただろうと思います。

ぼくはこの番組は見ませんでしたが、彼らの今の姿が当時の思い出を蘇らせてくれたのだろうと思いました。さて、男闘呼組の曲で一緒に歌おうという曲は「DAYBREAK」にしようと決めました。この作品は1988年8月24日に発売されオリコンでも週刊1位を取るだけでなく、年間4位の大ヒットとなりました。作詞は大津あきらさん、作曲はMark Davisさん、編曲は松下誠さんとMark Davisさんです。大津さんは男闘呼組の作品を多く提供されたほか、中村雅俊さんの「心の色」や杉山清貴さんの「さよならのオーシャン」など大ヒット曲へも提供されました。Markさんは馬飼野康二さんの別名義です。松下さんはジャニーズの作品へのアレンジ提供が多く、KinKi Kidsの「青の時代」などコーラスアレンジも提供されています。

ジャニーズのグループの歌はユニゾンが多いですけど、いま改めて男闘呼組の歌を聴いてみると、コーラスというかハモリを前面に出していたグループだったと思います。4人とも歌えるというのはありますが、その中でも成田さんの高めなキーが歌える声は大きな特色だったのかなと思います。荒削りでも声に訴えるものがあると感じられる彼らのパフォーマンスは当時のアイドル路線には馴染まなかったのかもしれません。でも、彼らが「音楽を演奏して歌うかっこいい男性グループ」の礎を築いたからこそ、ジャニーズではその後TOKIOが長く活躍することになりましたし、音楽におけるパフォーマンスの選択肢を作ってくれたんだと思います。

さて、ぼくも「DAYBREAK」に挑戦。高橋さんパートのボーカルはこなせたものの、頼まれたのは成田さんパート。高いキーが出せなくて苦労してますけど、この曲はやっぱり原曲のキーで歌って、成田さんがソロで歌ってるCメロのところを再現したいと思ってます。


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恋する雪 愛する空

7月に初めて曲を作ったことがきっかけで、自分がやっているソロの歌のこと以外のことも、いろいろなことにいったん目を向けて取り組んでみようと思いました。夏休みの自由研究みたいな感じです。その1つが他の歌い手さんとのコラボ歌唱です。「コラボ」とは「コラボレーション」の略語で、「コラボ歌唱」は、日頃は一緒に歌わない人たちが共同で、ある曲を歌うことをいいます。

ぼくもDAM★ともでいろいろなユーザーさんの歌にコラボさせてもらったりしたことはありますけど、何となくお相手の方とコラボしている時の自分の声が馴染めないという感覚を持っていました。それでもコラボの相手の方から「ありがとう」とか「良かったです」と言葉を頂けたりするので、そう思って頂けるならいいのかなとも思ってました。

ただ、自分の中にコラボを積極的に受ける気持ちがないから、コラボをしたとしてもハモリができないんです。だからほとんどユニゾン(unison。複数で同じ旋律を歌うこと)で歌うことしかできなくて、自由自在にハモリができる方を羨ましいと思いました。もう1つはコラボ曲を余りに知らないため、「この曲一緒に歌ってもらえませんか」と言われても、知らなくてごめんなさいと謝る自分が情けないと思ってました。結局はぼくがよく歌っているKinKi Kidsの曲を相手の方が選んでくれてコラボして頂けたんですが、人の優しさに甘えてばかりじゃだめだと痛感していました。

そういうことがあって、ぼくも「今度お会いする時は、新しいコラボ曲覚えていきますから、歌いたい曲あったらお願いします」と、何人かの方に声かけしてました。今月も会う機会ができたので、お相手のボーカリストの方から「この曲一緒にどうですか」と言われたのが、CHEMISTRYの「恋する雪 愛する空」という曲でした。

この作品は2008年11月5日に彼らの25枚目のシングルとして発売されました。作詞は田中花乃さん、作曲と編曲は山本加津彦さんです。田中さんは「花乃ルサカ」という音楽ユニットのメンバーでもあり、作詞家としてもCHEMISTRYの「君のキス」や「ALIVE」を提供されています。田中さんの作詞論として、「歌詞は歌う人のためのことば。そしてその歌を聞く人のためのことば。歌う人は、演者として歌を表現するかもしれない。聞く人は自分の事に当てはめて浸透させるかもしれない。だから、作詞に対して大切にしている事は、ことばと同じくらい如何に行間を描けるか」とコメントされていました。

この作品の歌詞で、「恋する雪」は過去の恋人に、「愛する空」は今の恋人に見立てているそうです。CHEMISTRYって冬発売の曲に味わいがあるアーティストと思っていて、「白の吐息」も好きな曲ですけど、この作品は深く知らなかったので、今回初めて向き合って聴いてみました。そして、この曲を相手の方と2人でどうやって作っていこうかなって考えてみました。堂珍さんと川畑さんで歌の世界を描いているように、ぼくは相手の方とどんな世界を描いていけるのかなって。相手の方はそもそもどういうボーカリストさんだったかなと、彼の作品も聴いてみました。歌も人と人で作るものですし。それで、他人の歌への関心とか興味が、ぼくは足りなかったんだなということをつくづく感じました。

歌ってみて印象的だったのが、各コーラスの最後のフレーズの締めが、締めた感じのメロディーになっていないことでした。「鼓動の早さじゃないはずと」「ここまで歩いてこれたんだ」「僕らは永遠と信じて」で終わる歌詞の先にある思いが、作曲家の山本さんが田中さんの歌詞を読んで作った「行間」なんだろうと思いました。

コラボもぼくがこの曲に向ける思いと、相手の方がこの曲に向ける思いは違っていると思いますけど、2人の切り口が相乗効果を生んでくれるようなステージが作れたらいいなと思います。

  

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純-愛する者たちへ-

ぼくがカラオケ大会でご一緒したことがある歌の上手な方が、数日前にこんなツイートをしました。

「オンライン大会のみんなの歌唱観ながら、この人がこの歌歌ったら合うだろうな…という妄想🤔」

これに対し、何人かの方が「私はどんな曲が合いますか」ってリプを返したら、その方は「○さんはこの曲!」とすぐに次々と答えていったんです。この流れを見ていた人たちがその後30人ぐらい「自分も教えてください」と聴いていました。更には、オンライン大会を主催している人がこの動きを面白いと思ったらしく、「この方が勧めた曲を歌うオンライン大会」を企画して開催する展開になりました。

歌の上手な方って、他の方の歌もしっかりと聴いてるんだということに気づきました。聴く力を鍛えることは、自分の歌を向上させるに違いない!そう思ったので、ぼくも夏休みの自由研究で、大会でご一緒する皆さんの歌を掘り下げて聴いてみようと思いました。

さて、その方に「ぼくのも妄想できたらお願いします」とお聞きしたら、「サビが切なく張れる曲」ということで、返ってきたのが松山千春さんの「純-愛する者たちへ-」という曲でした。ぼくにとっては「サビが切なく張れる曲」というのは、自分でもカラオケ大会で選曲して歌っている自覚があったので予想できましたが、松山千春さんの曲はほとんど歌ったことがなかったので、ものすごく意外でした。「純-愛する者たちへ-」はカラオケ大会でも歌う方が時々いらっしゃって聴いたことがありましたので、自分の持ち歌にはしないという認識も持っていました。

何も知らなかったので調べてみました。この作品は1991年10月21日に松山さんの32枚目のシングルとして発売されました。松山さんが出演された東映映画「極道戦争 武闘派」の主題歌にも起用されました。セールス的にはオリコン最高50位ですから、ヒット曲を連発していた頃に比べると、芳しくはなかったようです。

松山さんが「フォークシンガーは生き様を歌ってるから、俺も含めて作品なんだ」という趣旨のことを歌番組で話していた記憶がありました。ぼくが思う松山さんの作品って、大きな愛とか、地球の中で生きる人間たちとか、スケールの大きなテーマを歌っている感じです。ぼくはそういうテーマの曲は、考えてみるとあまり選んでなくて、自分とは相性が合うのかピンときませんでした。

「純-愛する者たちへ-」を何回も聴いてみました。シンプルなメロディーに、普遍的な言葉で語られる歌詞。松山さんはパワフルな歌唱力と、心の繊細さを織り交ぜながらメッセージを発信していました。こういう作品では、飾りとしての歌唱技術は織り込むことが出来なくて、もともと本人が備えている歌唱力が試されるんですよね。

ぼくにこの曲を歌えるのかなって思う反面、ぼくにこの曲を勧めてくれた方は「サビを歌ってるアウフヘーベンさんめちゃ合いそうです」と言ってくれました。他の方から見られるぼくの歌を信じて、今日はカラオケに行って練習して歌ってきます。

 


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長崎の鐘

ぼくが時々参加する「カラオケキング」というオンラインカラオケ大会では、通常の「課題曲部門」と「自由曲部門」の他に「オマケ部門」を設けています。8月の大会では「オマケ部門」の1つとして、「戦争と平和部門」が設けられました。好きな歌が歌えるのも平和な日常があってこそという主催者の方の趣旨も理解できました。せっかくの機会なので歌ってみたいと思った曲が、藤山一郎さんの「長崎の鐘」という曲でした。

ぼくも藤山さんが「長崎の鐘」を朗々と歌われるお姿を、NHKの「思い出のメロディー」や「紅白歌合戦」などで何度も見て、長崎に原爆が投下された後の惨状から希望を持って生きていこうというメッセージが込められていることは感じていましたが、この作品ができることになったエピソードは知りませんでした。

元々は、長崎医科大学助教授である永井隆さんが「長崎の鐘」という随筆を著したのがきっかけでした。永井さんは原爆の爆心地に近かった同大学での被曝の状況と、自らも重症を負いながら被爆者の救護活動に当たる様子を書きました。「長崎の鐘」とは、廃墟となった浦上天主堂の煉瓦の中から、壊れずに掘り出された鐘のことでした。永井さんはこの随筆を昭和21年8月には書き上げましたが、出版することについてGHQ連合国軍最高司令官総司令部)の検閲により当初は許可が下りませんでしたが、精神科医式場隆三郎さんなどの尽力により、昭和24年1月に出版されると、空前のベストセラーとなりました。

そしてこの随筆をモチーフにした楽曲としての「長崎の鐘」が、作詞家のサトーハチローさんと作曲家の古関裕而さんによって作られ、藤山さんの歌唱で昭和24年7月1日にコロムビアレコードからシングルとして発売されました。藤山さんは昭和26年1月3日に放送された第1回NHK紅白歌合戦の大トリでこの曲を歌唱されました。

さて、思わぬことから「長崎の鐘」を歌ってみようと思ったものの、YouTubeで藤山さんの動画を見ても歌い方に変化が見られました。それは加齢に伴う歌の勢いもありましたから、むしろ何十年と歌っていても変わらない歌の品格とか、言葉の発し方にぼくは着目しました。昭和の初期から活動していた歌手は音楽学校で声楽を習っているから、素養がカラオケ由来のぼくとはまるで違います。マイクの使い方も今とは違います。そこを念頭に置く必要がありました。それから、最近は歌を歌うときでも自分らしさを出した歌い方を求められたりしますけど、「長崎の鐘」に関しては自分らしさは横に置いて、永井さんが原爆で奥様を失い、惨禍の中でも多くの命を救うことに勤しみ、生活の平和を祈ったというその心を胸に秘めて、歌に託すものだろうと思いました。歌としてどこで調和するのかを見誤ると、聴く人にとって違和感が生まれてしまう歌になるだろう。YouTubeで何人もの方の「長崎の鐘」を聴いてみましたが、正直失敗してると感じた歌手の方が何人もいました。

その中で、藤山さん以外でいい歌と思ったのは由紀さおりさん・安田祥子さんの歌唱でした。


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また、江上怜那さんという、東京藝術大学を卒業されて、歌手として活動されている方の歌唱も訴えてくるものがあって、すごく参考になりました。


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ぼくもこの土日でカラオケに行って「長崎の鐘」を練習して、これならカラオケ大会の動画を出してもいいかなと思って録画しようとしたところ、DAM★ともは録音も録画もできない設定であり、うたスキ動画も録画できないことがわかりました。せっかく練習して出したかったのに…。せめてもと、iPadに歌ったものを録音して、カラオケのお店を後にしました。いつかライブできる機会があったら歌いたいです。


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最後に素人の歌。