DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

恋する雪 愛する空

7月に初めて曲を作ったことがきっかけで、自分がやっているソロの歌のこと以外のことも、いろいろなことにいったん目を向けて取り組んでみようと思いました。夏休みの自由研究みたいな感じです。その1つが他の歌い手さんとのコラボ歌唱です。「コラボ」とは「コラボレーション」の略語で、「コラボ歌唱」は、日頃は一緒に歌わない人たちが共同で、ある曲を歌うことをいいます。

ぼくもDAM★ともでいろいろなユーザーさんの歌にコラボさせてもらったりしたことはありますけど、何となくお相手の方とコラボしている時の自分の声が馴染めないという感覚を持っていました。それでもコラボの相手の方から「ありがとう」とか「良かったです」と言葉を頂けたりするので、そう思って頂けるならいいのかなとも思ってました。

ただ、自分の中にコラボを積極的に受ける気持ちがないから、コラボをしたとしてもハモリができないんです。だからほとんどユニゾン(unison。複数で同じ旋律を歌うこと)で歌うことしかできなくて、自由自在にハモリができる方を羨ましいと思いました。もう1つはコラボ曲を余りに知らないため、「この曲一緒に歌ってもらえませんか」と言われても、知らなくてごめんなさいと謝る自分が情けないと思ってました。結局はぼくがよく歌っているKinKi Kidsの曲を相手の方が選んでくれてコラボして頂けたんですが、人の優しさに甘えてばかりじゃだめだと痛感していました。

そういうことがあって、ぼくも「今度お会いする時は、新しいコラボ曲覚えていきますから、歌いたい曲あったらお願いします」と、何人かの方に声かけしてました。今月も会う機会ができたので、お相手のボーカリストの方から「この曲一緒にどうですか」と言われたのが、CHEMISTRYの「恋する雪 愛する空」という曲でした。

この作品は2008年11月5日に彼らの25枚目のシングルとして発売されました。作詞は田中花乃さん、作曲と編曲は山本加津彦さんです。田中さんは「花乃ルサカ」という音楽ユニットのメンバーでもあり、作詞家としてもCHEMISTRYの「君のキス」や「ALIVE」を提供されています。田中さんの作詞論として、「歌詞は歌う人のためのことば。そしてその歌を聞く人のためのことば。歌う人は、演者として歌を表現するかもしれない。聞く人は自分の事に当てはめて浸透させるかもしれない。だから、作詞に対して大切にしている事は、ことばと同じくらい如何に行間を描けるか」とコメントされていました。

この作品の歌詞で、「恋する雪」は過去の恋人に、「愛する空」は今の恋人に見立てているそうです。CHEMISTRYって冬発売の曲に味わいがあるアーティストと思っていて、「白の吐息」も好きな曲ですけど、この作品は深く知らなかったので、今回初めて向き合って聴いてみました。そして、この曲を相手の方と2人でどうやって作っていこうかなって考えてみました。堂珍さんと川畑さんで歌の世界を描いているように、ぼくは相手の方とどんな世界を描いていけるのかなって。相手の方はそもそもどういうボーカリストさんだったかなと、彼の作品も聴いてみました。歌も人と人で作るものですし。それで、他人の歌への関心とか興味が、ぼくは足りなかったんだなということをつくづく感じました。

歌ってみて印象的だったのが、各コーラスの最後のフレーズの締めが、締めた感じのメロディーになっていないことでした。「鼓動の早さじゃないはずと」「ここまで歩いてこれたんだ」「僕らは永遠と信じて」で終わる歌詞の先にある思いが、作曲家の山本さんが田中さんの歌詞を読んで作った「行間」なんだろうと思いました。

コラボもぼくがこの曲に向ける思いと、相手の方がこの曲に向ける思いは違っていると思いますけど、2人の切り口が相乗効果を生んでくれるようなステージが作れたらいいなと思います。

  

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