DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

女と川

ぼくがカラオケ大会やTwitterでお見知りした方の中には、プロの歌手として活動されている方もいらっしゃいます。そのお1人が二代目伊吹とし夫さんという方です。

伊吹さんに初めてお会いしたのは、2019年2月のジェネステというカラオケ大会の会場でした。審査員ではなくて、ぼくらと同じように歌唱者として出場されていて、「プロの方がどうして出るのだろう」と不思議に思いましたが、伊吹さんの歌唱を見てまず思ったのは、お客さんの様子を見て、楽しんでもらおうという姿勢を感じたことでした。カラオケ大会で勝とうという気が全くなさそうなのもぼくには好印象でした。合間の採点チャレンジの時間も、軽妙とも暴走ともいえる笑えるMCを披露頂いて、プロにはこういう力が必要なんだなと改めて感じました。

伊吹さんが出されたシングル「女と川」(おんなとがわ)がDAM★ともに配信されることになりました。リクエストNo.が2595-72です。伊吹さんが「DAMの採点でゾロ目や連番を出した人には抽選で近江牛のギフトをプレゼントする」という企画を出されましたので、ここ最近はDAM★ともに行って「女と川」を何回も歌ってました。実はゾロ目や連番は出たんですけど、証拠写真を撮り忘れたとか撮ったつもりが撮れておらずで、応募しませんでした。

それよりも、ぼく的には歌える曲が1曲できたことが成果だと思っています。最初に歌った時が88点、そこから少し形ができてDAM★ともに公開したものが92点、さらに歌の雰囲気を掴み始めて今が96点、というところです。「女と川」を初めて聴いたときに「瀬川瑛子さんの曲っぽいなあ」とぼくの感想を伊吹さんにお伝えしたら、ご本人も「瀬川さんに寄せるところあります」とお話されていたので、それじゃと考えて瀬川さんに寄せてみようと歌ったら、上手くいかないんです。何回も歌っていくうちに、サビの「おんなと が〜わ〜」を宮路オサムさん的に歌ってみたら、しっくりいくようになりました。そして、「女と川」の作詞・作曲は伊吹さんご自身が作られていますが、伊吹さんならではの軽妙な節回しに合った歌い方をしないと、声がメロディーに乗っていかないことに気づき始めたら、点数もグイッと上がっていきました。それでもぼくが歌うと、最後の「全部流して 紅染めた」をつい重めに、見得を切るような歌い方になってしまいますが。

伊吹さんは滋賀県在住の方であり、「しがのうましんがーず」という滋賀県の歌うまな人たちと一緒に活動するチームを主宰されたり、えふえむ草津で「しがのうましんがーずプレゼンツ二代目伊吹とし夫の歌って応援滋賀!」という番組をやってらっしゃいます。金曜日だったと思います。是非お聴き頂ければと思います。


「二代目 伊吹とし夫」デビューシングル「女と川」

 

HOT LIMIT

カラオケ店舗も営業を再開し、数ヶ月前の日常が少しづつ戻って来ています。

日頃行っているお店が臨時休業の間、歌える場所を求めて、いくつかのカラオケ店舗で歌っていましたので、勘が鈍ることはありませんでした。しかし、日常とは生活リズムが異なったせいか、再開直後は数ヶ月前よりも音程やリズムが安定していないことを改めて認識しました。

また、この間は、自宅でも歌って録音や動画の撮影ができるカラオケアプリでも楽しんで歌っていました。カラオケアプリって、聴いている方に楽しんで頂くというスタンスがある一方で、ぼくの場合は宅録で大きな声で歌える環境でもありませんので、そこで歌った歌は音程やリズムがきっちりと歌ったつもりでいても、実はそれほど歌えていないこともわかりました。その代わりに、歌い方で歌の雰囲気を作って楽しんでもらえればいいかなと考えを変えてみました。それで、日頃はカラオケでは歌わない曲も歌ってみました。もうすぐ夏もやって来るし、何だかギラギラした夏が欲しいなあという思いで歌ってみたのが、T.M.Revolutionさんの「HOT LIMIT」という曲でした。

この作品は1998年6月24日に8枚目のシングルとして発売されました。この頃のT.Mさんこと西川貴教さんは、歌う時に人工で風を吹かせて歌っていたので、当時のMステでもタモリさんが「風がないと歌えないの?」と言っては、西川さんが困った表情でしたが(笑)。「HOT LIMIT」のMVもフロリダの海岸で撮影して、壮大な人口風を吹かせて、黒のガムテープを巻いたような衣装で西川さんが歌っていたのが強烈な印象でした。

西川さんのプロデュースは、彼の作品を手掛けていた浅倉大介さんが行っていて、曲の終わりの方で「ダイスケ的にもオールオッケー」という面白い歌詞もあって、これを作った作詞の井上秋緒さんも、西川さんのシングルを提供し続けた方ならではと思いました。

歌い方的には、攻める姿勢で歌詞を早口で細かく切って、息遣いを感じるような躍動感を付けないと、風を受けて歌っている西川さんのイメージが生まれないなあと思いながら歌ってみました。聴いた方はいい感じに受け取って頂けましたけど、勢いを付けることを主眼にした分、リズムはキープしましたけど、音程は微妙にズレたところがありました。でも、楽しんで貰えるのも歌の良いところだと思うと、こういう歌い方もありなのかなと思うようになりました。


【カラオケ】HOT LIMIT/T.M.Revolution

しるし

音楽は人に癒しを与えてくれるものだと思っています。特に、音楽が好きなぼくにとっては、生活の潤いに欠かせないものです。最近、癒しの音楽だなと特に感じているのがMr.Childrenの曲です。

ぼくとミスチルのつながりって、たまに会ったりする知人のような関係で、DAM★ともではミスチルの曲ってたまに歌ったり、たまに公開したりという感じです。でも、全く興味がないわけではなくて、ミスチルがデビューした頃から、たまにCDを買っては聴いている、それもあまり有名ではない曲だったりするんですが。

カラオケに行き始めた頃、ミスチルを歌う人が多かった時期があって、ぼくが歌ってた部屋の両隣からミスチルの歌が聞こえてくる、なんてこともザラにありました。

DAM★ともにもユーザーさんが徐々に戻ってきて、ミスチルがお気に入りのユーザーさんが公開した曲が「しるし」という曲でした。DAM★ともでのこの曲の録音時間が7分15秒と表示されているのを見て、「そんなに長い曲だったっけ?」という意外な疑問が湧き、改めて「しるし」を聴いてみました。

この曲のMVは桜井さん1人が登場して、椅子だけが置かれている所で、桜井さんが立ったり座ったりしながら歌っているシーンだけなんです。1コーラスがあって、すぐに2コーラスがあって、少し長めの感想があって、小サビが入って、ラストの大サビがあって、少し長いアウトロで終わりますが、確かに7分かかっているのに、冗長感がなくて、じっと歌の世界に引き込まれて聴いていました。

いくらプロの歌手が発売する曲であっても、6分を超えるような曲になると、CDのセールスの伸びが悪いと言われることがあります。しかし、この「しるし」は、2006年11月15日に発売して週間1位を取り、2006年の年間でも7位となる大ヒットとなりました。何が飽きさせないのかなと考えると、それは歌のメッセージ力の強さだったのかなと思いました。「しるし」の歌詞って、付き合っている男女の思いにも、別れてしまった男女の思いにも、どちらにも受け取れるように桜井さんが書かれたそうです。だから、いろいろなニュアンスでも共感を得られやすかったんですね、また、歌詞と言葉が一歩づつ一緒に進んでいくような展開なのも、桜井さんが詩を読んでいるみたいに歌っているのも、歌がスッと聴いている人には入りやすかったのかもしれません。

歌を飽きさせないのは大事だなと思っています。そのために面白く、楽しく歌ってみるのも1つですし、真剣に歌ってみるのも1つだと思います。「早く歌い終わってくれ」と思われたり、スマホをいじられたりしないように、最後まで歌を聞いてもらうためにはどんなメニューを用意したらいいのか、工夫のしどころはいくつもあると思います。

 


Mr.Children 「しるし」 MUSIC VIDEO

はじめて好きになった人

ぼくが毎週日曜日に何となく見ている番組が、千葉テレビで放送されている「竹島宏の歌MAX」という番組です。竹島さんがご自身の曲を歌われるのは勿論ですが、他の歌手の曲にもギターの演奏一本だけで歌ってみたり、竹島さんの事務所の後輩の歌手も登場したり、そして他の演歌や歌謡曲の歌手の方も登場したり、30分弱の放送時間で6曲ぐらい聴けるのがいいと思っています。

ぼくは「月枕」から竹島さんの曲を聴き始めて、自分でも歌ってみるようになりましたが、ぼくの音域とも相性がいい感じがしています。歌に無理がなくて、雰囲気があって、踊っていてもサマになっているのが竹島さんの良いところだと思っています。

竹島さんが2020年4月15日に発売した23枚目のシングルが「はじめて好きになった人」という曲です。作詞は松井五郎さん、作曲と編曲は都志見隆さんです。このコンビもすっかり定着した感があります。「恋町カウンター」「噂のふたり」「夢の振り子」と振り付けを入れた「踊らされちゃう歌謡曲」路線から、「月枕」の路線に戻した感じです。ぼくは最初この作品を聴いたときに、「また君に恋してる」のような雰囲気を感じたんですけど、作品としては地味かなと思っていたら、シングルの売上は好調なようで、こういう作品が売れることに嬉しさを感じます。

初めて好きになった人の恥じらいとか、上手くいかなさとか、初恋が実らず別れた後に残るほろ苦さとか、初恋をテーマにはしていますけど、人生の苦味も含めて、松井さんの詞も、都志見さんの曲も、竹島さんの歌も、切々と語るように一体となって、そこにノスタルジーが感じられると思いました。

東京も先週の12日から、カラオケの店舗の営業が全面的に再開されました。さっそく、この作品を歌ってみたら、細かいところでメロディーが微妙に変化していて、予想通り、簡単に歌えそうでちょっと難しい感じでした。今日はYouTubeでこの作品を取り上げた動画の先生の説明がものすごくわかりやすかったので、次に生かそうと思います。いつかは自分のレパートリーになったらいいなと思う1曲です。


No.24『はじめて好きになった人』(竹島宏さん)【Noriさんの1コーラスレッスン】

 

 

 

 

運命の人

ぼくがDAM★ともでよく歌っているアーティストの林部智史さん。デビュー曲の「あいたい」の頃は全く関心がなかったんですが、4枚目のシングル「恋衣」を聴いて、真摯に歌っている姿を見てから、林部さんの作品を歌い始めるようになりました。

歌ってみると、高音部のサビが多かったり、音階の上げ下げが激しかったり、最初はとっつきにくいメロディーであることが多いですけど、聴いたときに「この曲はぼくに合っているかもしれない」という直感を信じつつ、少しづつフレーズの音を固めていくなかで、だんだんと自分の歌が形になってくると、練習してきて良かったなと充実感を覚えるものが多いです。

ぼくが歌ってきた林部さんの作品は、他の作詞家や作曲家の方が提供されたものが多くて、林部さんが作詞や作曲をされた作品はほとんど歌ったことがありませんでした。それで最近歌ってみた曲が「運命の人」という曲でした。

この作品は2018年1月10日に発売されたアルバム「I(ファースト)」の1曲として収録され、テレビ東京で放送されたドラマ「特命刑事 カクホの女」の主題歌にもなったそうです。

歌詞も曲もピアノで作られたオーソドックスなメロディーなので、耳に入りやすい印象でした。「運命の人」という曲は多いんですよね。すぐ思いつくものでもEXILEスピッツの作品でありますし、運命の人はドラマチックな出会いを描くものも多いですけど、この作品はありふれた人生の中で共に作って育んでいくものという姿勢に無理がないのがいいなあと思いました。ぼくがいいなと思った一節は「この先不幸があっても 誰かが敵になっても あなたがいてくれる限り それも運命と思える」のところで、手を携えて支える愛の深さが、そこには感じられました。

この作品も平板に歌ってしまうと平凡すぎる歌になってしまうし、無理にドラマチックさをつけてしまうと、変な色のついた歌になってしまうし、その中間あたりで主人公が運命の人に語りかけるように歌いつつ、生きているときも星になったときも、時空を超えた心の絆を歌い上げて見せて、気持ちの強さを伝えていくみたいな歌い方の工夫は必要なんだろうなあと考えながら、歌ってみました。

林部さんは綺麗な声の持ち主ではありますけど、決してクリスタルボイスに歌を委ねているのではなく、言葉を伝える心情を考えて歌われているように感じますし、伝えるためにどんな歌い方の技術が必要なのかというのをわかっているのだろうなと感じます。ぼくはその当たりがまだまだ見えていないことがありまして、歌詞で読解したことを、どうやって聴く方に伝えられるか、そういう表現力を身につけたいと思う上でも、林部さんの歌を聴いて勉強しています。この動画は別の方が歌っていますが、上手く歌われていると思います。


運命の人 林部智史 ~特命刑事 カクホの女~【RYO】

 

振り返り

5月もあと数時間で終わります。カラオケ店舗も緊急事態宣言の解除を受けて、各チェーンの対応は異なりますけど、徐々に通常営業に向けての動きが見えてきました。

4月、5月とぼくも通常のカラオケ活動とは違う動きをしました。カラオケについては幸い、歌える場所はありましたので、週1回カラオケでの練習は続けることができました。それでも、現状は細かいところの精度は落ちています。

DAM★とも一本槍だったぼくには、図らずもいろいろな環境で歌うことになりました。JOYSOUNDは10年ぶり以上に使ってみましたし、経験することでDAMとの音作りの違いも比較することができました。それからカラオケアプリで歌ってみたのも貴重な経験でした。ぼくはKARASTAとnanaを使っていますけど、新しいユーザーさんとの出会いが一番嬉しいことでした。

KARASTAもnanaも自分の歌に対してダイレクトに感想などのコメントを頂けるのが良い点です。DAM★ともは無料会員なので、会話のコミュニケーションができないんですよね。その頂いたコメントを読むと、思っていたとおりにできてたなあと確認できることもあれば、そういう聴かれ方もあるのかと感心したこともありました。

KARASTAではハンドルネームも変えてみて遊んでいます。歌一本で知らないテリトリーに入っていって、どれだけスルーされて、どれだけ立ち止まって聴いてもらえるか、試したいと思いました。案の定、総スルーですけど、それでもぼくの歌を聴いて頂けた方からは、歌の感想も頂けるのがありがたいですし、自分の成長に繋がるものを得られる場所になればいいと思います。

DAM★ともでは10曲までしか公開できませんけど、KARASTAもnanaも歌いたいだけ投稿はできます。ただし、その影響で4月、5月の通信料金が激増してしまい、このブログを書くのにも影響が出てしまいました。その辺りも考えつつ、6月はやっていこうと思っています。

カラオケ大会も、今年の2月に開催予定だった大会は来年の2月に、5月に開催予定だった大会は11月に、開催が決まりました。どの業界でも言えることですが、大幅に壊された2020年のスケジュールを、どういうふうに再度デザインしていって、自分の理想形へと近づけていくのか、2021年まで踏まえた上で、調整力とリカバリー力が試されるところです。

 

タユタ

2020年の始めにぼくが考えたカラオケの目標の1つが、食わず嫌いのアーティストの曲を歌ってみよう、というものでした。ぼくはぼくなりにカラオケでも、色々なジャンルの色々な曲を歌っているつもりでも、DAM★ともやカラオケ大会でも他の方の歌を聴いていると、ぼくが歌わない曲や聴いたこともない曲が多かったりします。

ぼくが聴かないし歌わないアーティストの曲への興味を持つ瞬間って、その曲に触れた瞬間に沸き起こる時もあれば、何曲も聴いてから歌ってみようかなと思う時もあります。

RADWIMPSの曲は、世の中ではメジャーなアーティストであるにもかかわらず、ぼくは聞く耳も持たず、何の興味もありませんでした。DAM★ともやカラオケ大会でRADWIMPSの曲を聴いたことはありましたけど、正直ぼくの体に感じるものはありませんでした。

カラオケアプリで、RADWIMPSのファンである男性の方が、RADWIMPSの曲を何曲も歌っているのを聴きました。その方は歌声も綺麗だし、歌唱力も上手さがあるんですが、それ以上にそれぞれの曲への思いの強さが伝わってきました。曲への思いが強い方の歌は細かいフレーズもニュアンスを掴んで歌っているし、また逆に歌えていないフレーズがあっても、それを歌への愛情で凌駕しているようにも感じられました。

それでぼく、RADWIMPSの曲を聴いてみて、まず1曲歌ってみたいなあと思いました。興味を持った瞬間ですよね。多くの作品の中で、その日は静かに奏でるような曲を歌いたいと思っていたので、選んだ曲が「タユタ」という曲でした。この作品は2009年3月11日に発売された彼らのアルバム「アルトコロニーの定理」の1曲目に収録されました。

「タユタ」とは「揺蕩う」をもじったもので、この言葉を聞くと、森山直太朗さんの「風唄」の歌詞の冒頭「欲望の 波に揺蕩(たゆと)う 一輪の花」を思いだしました。「揺蕩う」は物事が定まらないとか、心が動揺するとか、漂うといった言葉です。

初めてその曲を歌うときは、はじめに歌詞を読んでみるんですが、「タユタ」の底流にある心の揺らぎとか、ぼくと君を結ぶものとか、ラスト前の英語の歌詞を、意味はわかりませんけど、何でここに入れたのかなとか、ぼくなりに頭を捻ってみます。

次に野田さんの動画を見て、歌詞の言葉をメロディーとどう結んだのかなって思いながら、何回か聴いてみて、ニュアンスを掴もうとしました。

そして、ぼくも「タユタ」を見て、自分の声と曲の相性はどのくらいのキーがいいかなと何回か歌ってみて、原曲キーから3つぐらい下げて歌ってみました。野田さんのようには勿論歌えなくて、心が揺れて漂うイメージで歌ってみました。聴いた方からはいいねや感想を頂くことができて嬉しかったですけど、これで歌えるアーティストが1つ増えたことがぼく的にはもっと嬉しいです。

 


タユタ RADWIMPS MV