カラオケ大会に出ている方々も、ライブハウスで歌っている方々も、プロの歌手の方々も、せぞれが歌い手としての理想のイメージを持ちつつ、魅力のある歌い手を目指していると思います。
ぼくもカラオケ大会に初めて出たのが2018年6月ですから、今月で7年ちょうどになりました。参加している方は皆さん、歌の上手い方ばかり。この中で、自分が歌うのかと思うと、経験したことのない緊張感がぼくを襲いました。初めてホールのステージで歌うのは必死で、一生懸命に歌いました。とても緊張したけれど、スポットライトに当たるのはとても気持ちいいと思いました。それまで一人カラオケで、DAM★ともで楽しんで満足していた自分が、人前で歌ってもいいんだと変わった瞬間でした。客席にいた方々の会話で、「こういうのは場数を重ねないとダメだよね」と話していたのが、心に刺さりました。
出られそうなカラオケ大会を探して、自分が歌った歌唱もそんなに悪くないとは思ったものの、結果としては入賞せず、帰り道は悔しい思いをして「これで辞めようかな」と何度も思ったものでした。そんな時に、カラオケ大会に出ている方々のツイートを読むと、皆さんが日々努力を続けていることを知りました。ぼくはボイストレーナーやボーカルトレーナーの先生のレッスンを受けたこともありませんでした。選んだ楽曲のCDを聴いたり、カラオケで練習する日が増えました。お酒を飲んでいた日が、カラオケで歌う日に、変わっていきました。
2019年に入ると、ぼくもカラオケ大会で入賞を頂く機会が増えてきました。やっと自分を認めて貰えたのかなと思えるようになりました。
カラオケ大会の中で、魅力の提示という言葉を聞くようになりました。自分の魅力って何なのかがわからない日々が続きました。ある時、「教科書みたいにきちんと歌っている」と言われたことがありました。その方はぼくの歌を褒めてくださるつもりで話してくれたのは伝わったんですけど、ぼくには結構ショックのある言葉で、「そんなに個性がないのかな」と悩みました。どうやったら自分の個性ってできるんだろうかって考え続けましたけど、自分で思ったように歌ってしまえば、自分の個性って歌に出てくるものなんだなと数年経って気づきました。
カラオケ大会ですから、そこには勝ち負けがありますけど、ぼくは闘争本能がそんなにないので、「優勝するために歌う」とか、「点数を取るための歌を歌う」とか、そういう目的で歌ったことはありません。ものすごく歌が上手い歌い手の方に言われたことですが、「他人は関係ない。自分に勝ったか負けたか、それだけなんです」と話してくれました。そのとおりだなと今も思っています。歌って、当日のメンタルが、出来を左右すると思っています。いろいろな思いが心の中に渦巻いてくるけど、そういう今の自分をいったん認識して、今の自分で頑張ろうと迷いがない日は、歌い終わった後も、気持ちがスッキリしている気がします。
魅力っていうのは、自分の歌を聴いてくださる方が認めてくれるものなのかなと思っています。自分が魅力だと思っているものを、聴いている方はそれほど思っていないのかもしれない。逆に、自分がそれほど魅力とは思っていないところを、聴いてくれる方が魅力を感じてくれることがあるのかもしれません。
歌う自分としては、自分が選んだ楽曲の良いと感じたところを、初めてその曲を聴くことになる多くの皆さんにお伝えできたら嬉しいと思います。
たまに、歌い終わったぼくの所に来てくださって、ぼくの歌についてお褒めのお言葉を言って頂けることがあって、その時は驚くばかりなんですけど、その後でジワッと嬉しく思えるひとときです。