DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

sub/objective

稲垣吾郎さん、草彅剛さん、香取慎吾さんによるAbemaTVの「世界初のSNSバラエティ番組」である「7.2新しい別の窓」。5月6日は第2回目の放送がありましたが、22:40頃からは、香取さんと草彅さんのユニット「SingTuyo(しんつよ)」に「Kiss is my life.」を提供した、ぼくのりりっくのぼうよみさんをゲストに、「新しい地図」の3人とのコラボライブが放送されました。ぼくりりくんも出演後のTwitter

ぐおおおおお死ぬほど緊張しました!!!!!!!!呼んでくれてありがとうございました!!!!!!!この後もたのしんでください!!!!光栄すぎたし自分の書いた曲をまじで二人が歌っていてやばかった…… 今日歌ってたぼくの曲これです 気になった方はぜひ

と感想をツイートされてました。出だしのトークは緊張してましたけど、1曲目の「sub/objective」は自分の歌を歌いつつ、稲垣さん、草彅さんにも上手く合わせてくれてました。香取さんはぼくりりくんの曲が好きだとラジオで話した3年前、ぼくりりくんのデビューの頃から聴いていることもあってか、歌い慣れていたように感じました。2曲目の「Kiss is my life.」でも、ぼくりりくんはラップ部分をバックでフォローしてました。香取さんに踊りを無茶ぶりされた時、困りながらも一礼してみた仕草がちょっと面白かったですけど。「Kiss is my life.」のPVが配信されて、唇が顔になった「Kiss Man」が登場するんですが、演じていたのがウド鈴木さんだと、「7.2新しい別の窓」の番組内で話していました。

さて、ぼくりりくんが挨拶代わりに披露した1曲目の「sub/objective」は、彼が2015年11月12日に限定シングルとして発売した、メジャーデビュー前の曲です。香取さんもこの作品でぼくりりくんを知ったそうです。題名は「主観/客観」ということで、歌詞の世界はちょっと難解で、高校の現代国語の文節ごとの解説を考えてしまうような深さがあって、日本語の色々な言葉を採り入れて、でもサウンドのけだるい雰囲気にちょっとブラックミュージックが入ってるのかなと思うと、最終的にはポップスとしてまとめたりしていて、プロの仕事人ぶりを発揮しています。アメリカのモータウンMotown)レーベルが1960年代に、ソウルミュージックやブラックミュージックをベースとしながらも、クロスオーバー(Crossover)によって新しいポピュラー音楽を作ったように、ぼくりりくんは、おそらく物凄く読書をされている方のようですが、平成の時代に消えかけていた日本語の語彙力を新たな武器として、トラックに装備しているように思います。そして、「Kiss is my life.」でもちょっと語っていましたが、この曲を聴いてかつてのSMAPの作品を思い起こしたファンの方がいたように、作品を作るに当たっては、新しいものだけを採り入れるだけでは大衆には浸透しなくて、「いつかどこかでこういう音楽を聴いたよね」みたいな既聴感(こういう言葉があるのか怪しいですけど)を歌詞やサウンドのどこかに入れることによって、作品への親和性を高めてもらうというのはやっぱりあると思います。

そして特異すべきは、ぼくりりくんの立ち振る舞いで、ギラギラしてなくて、冷静に歌詞を伝え、メロディーを歌っていて、凛とした感じ。こういう歌手で思い出すのは山口百恵さんでした。10代でありながら、どこかに落ち着きを感じさせる立ち振る舞いは、普通のアイドル歌手としては異色の存在感を放っていました。ぼくりりくんも歌っているときの冷静な立ち振る舞いと、香取さんや草彅さんと一緒にいるときの素直そうな少年の表情のギャップが、可能性を秘めているように思います。


SingTuyo - KISS is my life.


ぼくのりりっくのぼうよみ - 「sub/objective」ミュージックビデオ