2017年の大晦日は、テレビ東京系の「第50回年忘れにっぽんの歌」を見て過ごしました。今回は16時から22時までの6時間放送ということで、歌手の人選も演歌・歌謡曲中心ではありましたが、往年の有名な歌手を揃えました。歌う曲はその歌手の代表曲や、ヒット曲が多い歌手はちょっとひねった曲を選んで、幅広い世代が知っている曲を選んでいました。テレビ東京も音声調整を配慮していたようですが、ほとんどの歌手はいつもよりも一生懸命に歌っているように感じられました。「年忘れにっぽんの歌」は大晦日の大ホールの会場確保が難しいことから、この数年は生放送ではなく収録に変えています。そのため、この数年は番組のパワーがダウンしたように感じましたが、今回は収録の良さを生かして、思い出の名曲を有名人に聞いて、往年の歌手の映像を織り交ぜるという構成は、視聴者を飽きさせない工夫が随所に見られたと思います。正直なところ、NHKの近年の「紅白歌合戦」よりもよほど「紅白らしい」番組であったと思います。収録番組であるにもかかわらず、視聴率を8.4%確保したのは、成功といっていいと思います。
ぼくは長年、「紅白歌合戦」を欠かさず見てきましたが、この数年は「紅白」を見ない大晦日を過ごしています。「紅白」の視聴率の長期低落について、国民の娯楽の多様化や、番組における演歌歌手の減少や、若年層重視・中高年軽視といった切り口が多いです。ぼくは、「紅白」はその年の歌手の代表を選ぶものだと思ってますが、正直2017年の人選は一線級ではなかったと思います。そして演奏の問題ですが、2013年からバンド演奏ではなく、一部を除いてカラオケを使用しています。音楽番組でありながら、音を大事にしないというのがわかりません。そして、歌手の歌ですが、上手下手ではなく、口パクで紅白に臨んでもいいだろうというのもわかりません。番組の緊張感がなくなっているんだと思います。そして、放送事故レベルの司会者が連続して選ばれていると、番組が引き締まらない、緩慢でグダグダな番組を見せられるわけで、それは我慢できないという視聴者が徐々に増えているのだろうと思います。そして、「紅白」の制作陣が勘違いしているのは、今のやり方が成功していると思っていることかもしれません。ぼくは演歌・歌謡曲志向でもありませんが、子供の頃から多くの音楽番組を見て育ってきたから、その番組の面白さやつまらなさもわかります。おそらく音楽が好きな人たちの多くは「紅白」を見なくなっているかもしれません。だから「年忘れにっぽんの歌」を見るようになったのです。「紅白」というコンテンツを長年愛する一人としては、年末の風物詩としての緊張感ある純粋な歌番組へのある程度の「原点回帰」を望むところです。
安室奈美恵さんも「紅白」ではなく、「年忘れにっぽんの歌」に出た方が良かったかもしれません。そして荻野目洋子さんも、「紅白」が出してくれないなら、「年忘れにっぽんの歌」が呼べばよかったと思います。もし「年忘れにっぽんの歌」にポップスやロックの歌手を5組呼ぶことに成功したら、大晦日の視聴率は更に変動するかもしれません。
世代別とかジャンル別とか、一定のレンジにとらわれることなく、幅広い世代に浸透する音楽を作って行こうという動きは進めて欲しいと思います。
さて、年末年始も動画を見ていた中で、チェックしたのが次の動画です。
アイフルの企業広告みたいですけど、この動画でユーキ役を演じている俳優の日和佑貴さんのブログを見て、見つけたわけです。日和さんも、繊細な演技ができる役者さんで、彼が書くブログも同じ世代の役者のブログとは違う雰囲気があるので、たまに見てます。挿入歌の「明日へ続く道」という歌が、聴いてていい歌だなと思いました。日和くんが歌っているのかな?作詞は荒井善博さん、作曲は岡田実音さん、編曲が高島智明さんです。岡田さんはゆずのヴォイストレーナーをされている方ですが、岡田さんのブログにもこの動画が紹介されていました。夢へのステップを進める1年にしたいですね。