DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

君は天然色

皆さま 2022年もよろしくお願いいたします。

2021年の大晦日、ぼくはテレビ東京系の「第54回 年忘れにっぽんの歌」を見て楽しく過ごせました。毎年書いていることなんですが、この10年くらいのNHK紅白歌合戦の番組作りというか、歌に対する敬意をぼくは感じられなくなりまして、紅白は見なくなりました。

年忘れにっぽんの歌」の副題には「本当に聴きたい曲」とあったとおり、馴染みのある曲と歌手が登場して、かつての紅白にあった年末感を味わうことができました。懐メロ番組といっても、昭和30年代後半が最も古い感じで、昭和60年代や平成初期の曲も登場していますし、ヒットしている歌手は最近の曲を歌っていました。

番組では松本隆さんの作曲生活50周年を記念して、松本さんのヒット曲を映像で紹介したりしましたが、会場の中野サンプラザでは「魔法の絨毯」がヒットした川崎鷹也さんが登場して、大瀧詠一さんの「君は天然色」を歌われました。

君は天然色」は、1981年3月21日に発売された、大瀧さんの代表的なアルバムともいえる「A LONG VACATION」の1曲目に収録された曲であり、同日にシングルとしても発売されました。作詞が松本さん、作曲が大瀧さん、編曲は多羅尾伴内さん名義で大瀧さんが作られました。現在に至るまで様々なCMの挿入曲やドラマのエンディングテーマに使われることが多く、最近は2020年にテレビアニメ「かくしごと」、映画「私をくいとめて」で使われました。

松本さんの50周年に関しては、日本コロムビアが「びいだまレコーズ」という新レーベルを発足して、その第1弾として2021年7月14日に松本さんのトリビュート・アルバム「風街に連れてって!」が発売されました。このアルバムの中で、川崎さんが歌った「君は天然色」が収録されました。

大瀧さんの声質の印象としては「さらばシベリア鉄道」でも「幸せな結末」でも、中低音の独特な魅力を感じていて、「君は天然色」もその雰囲気はあるんですけど、実は音域が高いことに気付きました。川崎さんの「君は天然色」を聴いて秀逸だなと思ったのは、大瀧さんのオリジナルの雰囲気は残しつつ、川崎さんの声質もうまく曲に乗っている感じがするところです。川崎さんの見た目の爽やかさとは別に、声質は割に太くてメッセージ性のある特徴で、高音域もそういう感じなので、すごく合ってるなあと思いました。

今もジャンルを問わず、紅白に出たいという歌手の方が多いですけど、ぼくは今回の川崎さんの「年忘れにっぽんの歌」への出場って、すごく意味があったなと感じていて、目指すなら紅白出場より、年忘れにっぽんの歌出場だろって思います。テレビ東京系に限定された放送にもかかわらず、視聴率8.3%を取ったのは驚異的だと思います。もし地方局がこの番組も放送することになったら、紅白との視聴率の差はそれほどなくなるかもしれません。


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