DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

RPG

9月25日にTBSで放送された「演歌の乱」。一見するとJ-POPを歌わなそうな演歌歌手が、J-POPの大ヒット曲を歌うという企画が見事に当たり、SNSでの視聴者の反響が大きかったです。ベテランの演歌歌手である角川博さんも、SEKAI NO OWARIの「RPG」を、ご自身の歌のように歌っていたのが、好印象でした。


角川博 (RPG) セカオワ 演歌の乱〜ミリオンヒットJポップで紅白歌合戦SP

角川博さんを初めて知ったという若い世代の方も多かったようです。角川さんは1976年に「涙ぐらし」でデビュー。その年の日本レコード大賞新人賞の受賞をはじめ、新人賞レースに参戦していました。角川さんと新人賞を争っていた同期は、内藤やす子さん、新沼謙治さん、ピンク・レディー、芦川よしみさんという、今から見ると錚々たる面々でした。その後もヒット曲を出して、NHK紅白歌合戦には通算3回出場しています。

角川さんは声帯模写が得意で、今のようにものまね番組がなかった頃から、歌手のものまねをよく披露していました。美空ひばりさんと三波春夫さんという当時の歌謡界の大物2人のものまねも得意で、それがきっかけでひばりさんにも三波さんにも角川さんは認められたそうです。


2014 01 08 on角川博 悲しい酒(ひばりなどのモノマネ)

すごく歌の上手い方で、器用な方なんですけど、大ヒット曲には恵まれなかったため、今回の「演歌の乱」で、角川さんの歌声を初めて聴いた方も多いのではないでしょうか。

さて、「RPG」という作品は、「セカオワ」のメジャー4枚目のシングルとして、2013年5月1日に発売されました。同年の映画「クレヨンしんちゃん バカうまっ!B級グルメサバイバル!!」の主題歌にも起用されたこともあり、オリコンでは初のベスト3入りとなる最高2位を記録しました。YouTubeの動画も1億回を超えたそうです。この当時、Fukaseさんは足を骨折していたそうですが、MVを見るとなるほどと思いました。


SEKAI NO OWARI「RPG」

同じ歌を歌うのでも、FUKASEさんの歌と、角川さんの歌は、いい意味で違う印象があります。FUKASEさんの声は、いつもどこか儚げさを感じてるんですけど、そばに寄り添って一緒に手をつないで歌っている、そんな感じのする歌です。角川さんの歌は、いつもの演歌とは違う、柔らかい高音で歌われていたのも驚きましたが、包容力のある歌というか、温かい目で見守ってくれている、そんな印象を持ちました。歌う人によって、その歌の世界観も表現を変えられるというのは、歌が好きなぼくとしては勉強になるところがありました。