DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

Heart

福山雅治さんは1995年10月にシングル「Message」を発表したあと、2年半ぐらい歌手活動を休止していました。そして1998年4月30日にシングル「Heart」を発売し、歌手活動を再開しました。

この2年半の間もドラマには出演していましたし、「オールナイトニッポン」や「福山雅治のSUZUKI Talking F.M.」のラジオDJも毎週されていたので、あまり休んでいる印象はなかったんですが、当時も「なんで歌わないのかな」とは思っていました。

この作品は、福山さんが主演したドラマ「めぐり逢い」の主題歌にもなりました。作詞と作曲は福山さん、編曲は富田素弘さんで「Peach!!」や「Squall」の編曲もされています。

福山さんが歌手活動を再開されたときの曲だという印象が強いので、この作品を歌うときは、ぼくも前向きになれるような気がします。「あきらめなかった 僕を 見つけることを この街の中で やがて 昇る朝陽のように」で歌詞は始まりますが、そのあとは、君を探して、愛を探して、ふたりの明日を刻もうと結んでいく内容です。ただよく読んでいくと、歌詞がありふれた言葉なので、何だか意味がわからなくなってきます。福山さんは2年半の間にきっと探していたものを見つけられたんだろうと思っています。それは歌手としての方向性だったのかもしれません。久しぶりに「Heart」のPVを見ましたが、2年半前の「Message」に比べると、声質が太くなったようにも感じました。


福山雅治/Heart 【PV】

フライディ・チャイナタウン

泰葉さんが1981年9月21日にデビュー・シングルとして発売した「フライディ・チャイナタウン」。セールス的にはそれほどヒットしたわけではないんですが、林家三平師匠の娘ということと、もともとクラシックを目指していたという異色の経歴が話題を呼びました。作詞は荒木とよひささん、作曲は海老名泰葉さんご本人、編曲は井上鑑さんという異色の組み合わせでした。荒木さんは仕事は幅広いですがやはり演歌をメインにされていますし、井上さんは今では福山雅治さんの作品を長年サポートされています。楽曲は、クラシックを勉強した方らしくというか、どこかに独創性を求めたくて、音階の高低を広げてみた感じというのが、この作品の面白さに繋がっていると思います。

発売から27年後の2008年、春風亭小朝師匠(「金髪豚野郎」はけだし名言でした。)と離婚した泰葉さんは歌手活動を再開しました。2008年のNHK「第40回思い出のメロディー」に初出場し、この作品を歌唱しています。

歌詞を見て気付いたんですが、「It's So Fly-Day Fly-Day CHINA TOWN 真夜中の人ごみに」とあるように、「フライディ」は金曜日(Friday)ではなく、飛ぶ日(Fly-Day)だったんですね。「飛んでる女性」って言葉が一時期流行っていました。


泰葉 フライデー・チャイナタウン

ファンタスティポ

日頃は別々に活動している歌手が、「企画物」としてコラボ作品を出してヒットするということは時々あります。ジャニーズも時折「企画物」を出しますが、2005年1月26日に発売された「ファンタスティポ」は、TOKIO国分太一さんとKinki Kids堂本剛さんによるユニット「トラジ・ハイジ」によって歌われました。

ジェイ・ストームが制作した映画ファンタスティポ」の主題歌だったとは知りませんでした。サウンドは1970年代のディスコ・サウンドを思わせる感じで、太一さんと剛さんの振り付けもわざと古臭くアレンジしているのが面白いです。太一さんが歌って踊っているのがやけに新鮮で、本人も嬉しそうに見えました。剛さんはクールに歌って踊ってます。

この作品は結婚式の余興でよく使われたようで、youtubeにも余興の映像がわりとアップされていました。懐かしい作品です。


Toraji Haiji FANTASTIPO

風の色

ぼくがよく歌っているKinki Kidsの作品は、本人たちの歌唱で知るほかにも、ジャニーズ・ジュニアと呼ばれる、デビュー前の練習生のような子たちが、ジャニーズの先輩の作品を歌番組で歌ったりしますが、そういう場面を見て覚えたものもあります。「風の色」という作品は、Kinki Kids本人の歌は聴いたことがなくて、ジュニアの子たちの歌でしか聴いたことはないんですが、ぼくは歌ってみようかなと思い、DAM★ともにも入っていましたので、これまでに数回公開しています。

「風の色」は2007年11月14日に発売されたKinki Kidsの10枚目のアルバム「φ(ファイ)」に収録された作品です。作詞は秋元康さん、作曲は上松範康さんです。秋元さんとKinki Kidsというのは意外な感じですが、「SNOW!SNOW!SNOW!」、「変わったかたちの石」、「夢を見れば傷つくこともある」といった、kinkiの中では地味めなシングルへの提供をされています。作曲の上松さんはアニメ関係の作品の多い方で、水樹奈々さんへの作品提供も多い方で、kinkiとはこの曲ぐらいだと思います。

歌詞は、風にも色があるように、僕たちも色々な色が混ざりながら、一つの風のようにまとまってきた姿を描いています。「吹き抜ける風にも 色はあるけれど あの空は染まらない 僕たちはいつまでも 自分だけの色を持とう」という一節がぼくは気にいってます。カラオケで歌っていると、役者さんたちが一芝居している映像もありますが、「風の色」を歌うときは「崖」や「空」を映し出す映像になるので、歌っていて広々とした気分で歌えるのも、お気に入りの理由かもしれません。

この作品を歌っているyoutuberの方の映像がフル歌唱でいいと思いました。(ぼくではありません。)


風の色 / KinKi Kids (cover) 14/02/26

東京にもあったんだ

ぼくがDAM★ともでお気に入りにしているアーティストの福山雅治さん。福山さんの作品は数多く歌わせていただいていますが、「東京にもあったんだ」は自分にとっても、CLUB DAMの歌唱検定に初めて応募した思い出の曲です。

この作品は2007年4月11日にシングルとして発売されました。作詞・作曲は福山さん自身ですが、編曲は服部隆之さんがされています。福山さんと服部さんの共作って珍しいのかなと思ってましたが、「IT'S ONLY LOVE」や「虹」や「泣いたりしないで」も服部さんが編曲されていたのでちょっと意外だったのと、幅広い仕事ぶりに感心しました。

6分近い曲で、歌詞は東京に出てきた男性が生活にもすっかり慣れた今、故郷にいる君を思って、男性が今の思いを語っている姿を描いています。福山さんがこの作品をリリースした頃の取材で、「長崎よりも東京での生活が長くなった」、そして「チャンスを生かさないと、次の大きなチャンスに繋げられなかった」という趣旨のコメントがありました。「いま以上 自分以上に なりたかったんだよ 急いで 急いで… 勝つために覚えたこと この街のルールに 少しだけ染まったよ」という歌詞には、福山さん自身が投影されている気がしました。

「東京にもあったんだ こんなキレイな月が」「東京にもあったんだ こんなキレイな夜空が」「東京にもあったんだ こんなキレイな夜明けが」と、故郷で見た空の景色と同じキレイな空を、歌詞の男性は見て、うれしい、君に見せたいなと思います。歌謡曲の世界では、内山田洋とクールファイブの「東京砂漠」のようなイメージや、あるいは沢田研二さんの「TOKIO」のようなイメージが「東京」のイメージです。でも東京に住んでいるぼくからみると、それらも東京の1つの景色だけれど、下町もあればおしゃれな町も混ざり合っていて、それに東京は土地の起伏があるので、思わぬ場所から富士山も見えたりしますし、キレイな夜明けも太陽も月も夜空も、都心で見える場所もあります。それまで地方での生活に慣れてきた人にとっては、東京での生活は最初は戸惑いもあると思いますけど、東京は地方から来た人たちが集まっているので、それほど排他的でもなく、何となく東京の雰囲気に馴染んでしまうのかなと思います。

ぼくは自分の歌声が好きではなくて、「東京にもあったんだ」で歌唱検定に応募したときに録音した自分の声を聞いたときも「なんか嫌だな」と思いましたが、審査員の先生から自分のその声質を初めて褒められて意外に感じたのと、他人が聞けば自分の声はそういうものなんだとわかって、自分が歌うことに少し自信を持てるようになったのが一番良かったことです。


東京にもあったんだ【PV】 福山雅治

ジレンマ

ぼくは声質が低めなので、高音でかっこよく歌っているアーティストさんには憧れます。2000年代に活躍していたSURFACE(サーフィス)の作品も結構好きで、うまく歌えないのは承知で、今でも歌っています。最近歌っているのは「ジレンマ」という作品です。

SURFACEは1998年5月に「それじゃあバイバイ」でデビューしました。当時の人気ドラマ「ショムニ」の主題歌だったので、覚えている方もいると思います。2枚目のシングルとして1998年8月に発売されたのが「ジレンマ」でした。セールス的にはあまり売れなかったので、3枚目のシングル「さあ」、その後の「なにしてんの」に比べるとインパクトが薄いんですが、ぼくは、奇をてらった感じがなくて、正面から音楽やってる感じがしたので、結構好きな作品です。歌詞は椎名慶治さんが書いてますが、彼女に好きとなかなか言えなくて、友情と愛情の間で悩むジレンマを描いています。「恋の悩みなど今ここで Ah 持ちかけられても そりゃ困る でも 「誰よりもなんか話しやすい」って 言われりゃ断る理由が出てこない」という一節がぼくは気に入ってます。

「なんで僕は こんなに臆病なんだろう? 友情と愛情の 板ばさみの中で こんな不満 君に言えるはずもない 本当は一番 伝えたいけど」 …男と女の友情は成立するのか?って、この頃は割とドラマのセリフでも使われてました。1996年に大ヒットした「ロングバケーション」もそうでした。瀬名と南もあれから21年も経ったんですね。

椎名さんも永谷さんも若い頃の映像です。


SURFACE - ジレンマ

You And I

1990年代にカラオケでよく歌っていたのが中西圭三さんの作品ですが、ぼくが好きな作品は「You And I」です。作詞は売野雅勇さん、作曲は中西圭三さん、編曲は小西貴雄さんで、当時の中西さんの作品を作っていたコンビです。1993年3月に発売された3枚目のアルバム「Steps」に収録され、8枚目のシングルとしても発売されました。

まずサウンドがかっこいいなと思いました。左右にグルーブしながら歌うのが当時の象徴みたいな感じだった気がします。また歌詞も曲に合っている感じで、歌いがいが一層出てくる気がしました。「淋しさも哀しさも 気持ちの弱さも Just Dream Of You 隠していたい けがれもすべて 受けとめる Wow」のところは、節尾のところを伸ばしつつ、次へと続けなければならないんで、結構このスタイルの息継ぎに慣れるのに大変でした。今では普通に歌えるようになりました。

ところで中西さんが提供した楽曲といえば、1991年のZOOに提供した「Choo Choo Train」です。2003年にEXILEがカバーして更に有名な作品になりました。EXILEのHIROさんは若かりし頃、ZOOのメンバーとして踊っていた記憶があります。HIROさんにとっても中西さんのサウンドは思い出深いものなんだろうと思います。


中西圭三 You And I