9月23日、ぼくは日本作詩家協会が主催する第4回作詩塾に参加しました。昨年は第3回作詩塾に初めて参加して、その時は作詩家の先生1人に参加者5人というグループごとに、各参加者の作詩を議論していきましたが、作詩の基本も知らないぼくにとっては、その時にグループの講師になってくださった作詩家の松井五郎先生のコメントが1つ1つためになる貴重な時間でしたし、他の参加者の方は作詩の勉強をしている方ばかりでしたから、作られた作詩の言葉の使い方というのも参考になった記憶がありました。
作詩塾に応募するには、作詩を1編作って申込書に同封して提出しなければなりません。さあ、作詩を書こうと思っても、言葉からのインスピレーションが湧きません。ぼくの場合は歌を歌う、カラオケで歌う習慣がありますので、作詩のイメージに辿り着くためには、こういう歌を歌いたいからというのがあって、そのイメージとして仮でもいいからメロディーを作ってみて、そのメロディーに言葉をあてはめていくなかで、作詩の言葉が出来上がってくるという感じでした。
作詩のテーマっていろいろな題材があると思いますけど、ぼくは日常的に歌い手さんとかミュージシャンの方に会う機会が多くて、ほとんどの方が次のステップを目指して頑張っている姿を目にすることが多いせいか、着想するテーマが一緒に戦っている仲間たちと、苦労も共にしながら夢を掴もう!みたいなテーマが好きなんです。そして、自分がジャニーズの曲を好きで歌っているというものもあり、修練されていくところはKinKi Kidsさんに歌って欲しい雰囲気の楽曲に行き着いてしまいます。
今回ぼくが提出した作詩のタイトルは「今僕が君にできること」。サビの作詩の言葉を「今 僕が君にできること それは」から始めたくて、そこをベースにして言葉を繋げて、作詩を作っていきました。ぼくが描いた歌の主人公はピアノを弾く男性とボーカルの男性の2人ユニットで、インディーズ活動のなかで苦労を共にしながらお互いを助け合って、夢に少しずつ近づいていくストーリーを描いていきつつ、世の中で夢や希望に向かって頑張っている人たちへの共感も入れていきたいと思って書いてみました。
作詩塾の当日のグループは、オリジナル曲を書いている男性、シンガーソングライターをしている男性、作詩家協会のコンテストに多く応募している男性、作詩の勉強をしている女性、そしてカラオケ好きのぼくという5人でした。他の4人の方の作詩の言葉はこなれているという印象でした。作詩家の紺野あずさ先生が講師をしてくださったのですが、詩的な表現よりも具体的な表現をという指摘には同感しました。ぼくは歌う人として、その詩に接したときに、歌ってみたその言葉が聴く人に理解してもらえるか、意図が伝わるかというのは大切なことだと思いました。自分の番になると、自分で書いた作詩を朗読したのですが、紺野先生は作った詩を何度も朗読することは大切だと言われ、その点も同感しました。詩を読んでみた語感からインスピレーションが生まれていくので、その言葉は聴く人に歌の世界を想像させることができるかということなんだなと思いました。ぼくが作った作詩については、タイトルも印象的で、歌の世界も優しさに溢れていていいと思うけど、内容をこれでもかと詰め込みすぎなので、内容を絞ってまとめると良い、という感じのコメントを紺野先生から頂きました。詰め込みすぎても、聴く人はお腹いっぱいになってしまうし、もういいよという気持ちになってしまう、というのが、今回の作詩は5月に作ったのですが、4ヶ月経った9月に改めて見て「歌詩が長い」とつくづく感じました。
3時間余りのイベントでしたが、言葉の使い方とか、言葉の選び方とか、多くのことが勉強になったよい機会でした。ぼくもそろそろ作詩を2編作らないといけなくて、それは自分のオリジナルの楽曲を作るためなんですが、自分のために作詩をつくるとき、自分を見つめて、どういう言葉を発して、自分の持ち味が生まれて来るのかって考えてみたいと思います。