DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

おかあさんの唄

7月20日の午前中にインターネットで記事をチェックしていたら、「そらる 歌い手は職業ではない」という記事を見つけました。冒頭に書いてあったのが

ボーカロイド曲やポップスのカバーなど、二次創作としての歌を動画共有サイトに投稿する人々は「歌い手」と呼ばれ、10代〜20代を中心に高い人気を集めている。なかにはネットを飛び出し、レコード会社からデビューしたり数万人規模のライブ会場を埋める歌い手も。その代表格のひとりが、動画共有サイトでの総再生数2億回以上を誇る「そらる」だ。甘い歌声と、独自の美意識に貫かれた世界観をもとにした彼の楽曲は、とりわけ女子中高生を惹きつけているという。歌い手となって10年が経つも完全な「顔出し」はNGというそらる。その「素顔」とは。

という文章。どういう方なのか気になったので、さらに記事の詳細を読みました。

自分の歌を多くの人に聴いてもらうには、昭和の時代はレコードを発売し、平成の時代はCDを発売ということで、それはプロの世界限定だったわけです。それが、YouTubeニコニコ動画を初めとする動画共有サイトの登場で、一般の素人も投稿して、自分の歌を多くの人に聴いてもらうことが可能になりました。その投稿者の中で再生回数を増やして、注目を集めるようになったのが「歌い手」と呼ばれる人たちです。

「歌い手」という言葉は、プロの歌手ではないという意味も含まれていますが、そらるさんは2008年から「歌い手」の活動を始めて、2016年からはレコード会社と契約しシングルをリリースしたり、2017年には横浜アリーナでの単独公演を開催していますので、プロの歌手と言って差し支えないと思います。

そらるさんは自分の歌声がダイレクトに聴き手に届くのが楽しくて、1つ、2つと付くコメントが嬉しいのは今も変わらないそうです。もちろん配信をしていると、いろんな意見をもらうそうです。「いい意見も悪い意見も。もちろんその全ての意見を聞くことはできませんし、全てを選ぼうとすると、ただ何の角もないものになってしまう。いろんな意見を聞いて、いろんな人の考えとか悩みとかを聞いていくうちに、自分なりの答えの出し方が見えてきたと思います」と、リスナーの反応を受けつつも、自分の歌の方向は自分で決めていったのが肝なんだと思います。

今はライブやCDもリリースするようになりましたが、「ライブやCDなど、ユーザーがお金を出すものに関しては、プロ意識は必要だなと思うんです。ですが、動画投稿は無料で聴けるもの。それを趣味として楽しんでやっていたら、聞いてくれる人が増えていった。動画投稿に関しては、別に今も仕事のようには考えていません。たくさんの方に聴いてもらいたいんです」という切り分け、プロの仕事と、動画投稿はアマチュアの延長という考えのようです。

カラオケ大会に出る上手い人の中には、ライブハウスでライブを開催して、お客さんからライブの料金を取っている方もいます。プロとアマの線引きは色々だと思いますけど、お金を頂く時点でそれはプロとしての責任を負うのかなとぼくは考えます。ぼくはDAM★ともも無料ですし、このブログも無料でやってますから、自由に歌ったり書かせてもらったりしてますけど、もしライブを有料で開催したりとか、有料のブログにしたら、気持ちも姿勢もガラっと変わるような気がします。

さて、そらるさんのコメントを読んでいると、共感することもいくつもあって、世代も違うし容姿も違うし歌うジャンルも違いますけど、「この人、僕と似てるところがあるんだな」と思いました。そもそも、どういう歌を歌われているのかを知らなかったので、そらるさんの歌声を何曲か拝聴しました。その1曲が「おかあさんの唄」という曲でした。

この作品は、2012年7月21日に公開された映画「おおかみこどもの雨と雪」の主題歌として発表されました。作詞はこの映画の監督である細田守さん、作曲はこの映画の音楽を担当した高木正勝さん、歌はアン・サリーさんという方が歌われました。


24.おかあさんの唄

そらるさんの「おかあさんの唄」の歌声は、どこかに優しさを感じる声がしました。ご自身がお好きな映画の主題歌ということもあるのか、気持ちが入っているのかもしれません。「366日」と「海中の月を掬う」も聴きましたけど、低中音の強みのある声も魅力があって、こういう雰囲気の曲が合っているのだと思います。歌や歌声に癒しを求める人は多いと思いますし、そらるさんの歌声は自然体な感じがしますので、若い女性のファンの人たちは、彼の声に癒されるんだろうなあと思いました。


おかあさんの唄(アン・サリー)cover / そらる