DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

Superstar(スーパースター)

時代を越えて世界中の音楽ファンに愛されているアメリカのポップス・デュオのCarpentersカーペンターズ)。日本でも数多くの作品がヒットしましたが、ぼくが好きな曲はSuperstar(スーパースター)という作品です。

オリジナルはアメリカのデュオ歌手であるデラニー&ボニー(Delaney&Bonnie)が1969年に発表した「カミン・ホーム」のB面に「グルーピー(Groupie)」という題名で収録されていました。歌詞の内容は、ロック・ギタリストへの恋心を募らせているグルーピーを歌っています。遠い昔、ギタリストと恋に落ちてしまった追っかけの女性。目の前でギターも聴かせてくれた。しかし今、ギタリストはスーパースターになり、遠い存在になってしまった。この「グルーピー(Groupie)」はボニー・ブラムレットが歌っています。デラニー&ボニーのオリジナルでサポート・ギターを弾いているのが、若き日のエリック・クラプトンです。この作品はレオン・ラッセル(この方もアメリカの有名なシンガー)とボニー・ブラムレットの共作です。

この作品を聴いたリチャード・カーペンターが「この曲はカレンに合う」と思い、カバーしたのが、1971年8月12日に発売された、カーペンターズの「Superstar(スーパースター)」でした。歌詞の一部をカレンさんが嫌ったため、一部はオリジナルから変えられました。ぼくもこの作品の悲しげなサウンドと、カレンさんのクリアで綺麗な英語での歌声から、とてもグルーピーの思いを歌った歌だとは思いませんでした。

どちらのバージョンも、それぞれに味わいがあって、いい歌だと思います。


DELANEY & BONNIE /// 10. Groupie (Superstar) - (D&B Together) - (1972)


Carpenters - Superstar

STAY AWAY

カラオケにグループで行くときは、盛り上がりそうな曲をセレクトしますが、ぼくのそんな1曲がL'arc~en~Cielさんの「STAY AWAY」です。この作品は2000年7月19日に彼らの20枚目のシングルとして発売されました。2000年の紅白歌合戦でも歌唱されました。作詞はhydeさん、作曲はtetsuyaさんです。編曲の岡野ハジメさんは彼らのプロデュースを現在までされています。

L'arc~en~Cielの強みは、hydeさん、tetsuyaさん、kenさん、yukihiroさんのメンバー4人全員が作曲できる点にあると思います。それゆえに、彼らの作品の世界のウイングは幅広いものになっていると思います。tetsuyaさんの作品はポップなチューンの方向かなと思うし、kenさんの作品はどこかボーダレスな世界を表現してる感じがします。

STAY AWAY」は英語で「離れている、近寄らない」という意味ですから、和訳すると「あっちいけよ!」なんでしょうか。歌詞の主人公は「抜け出した大地で 手に入れたのは自由」ということで、束縛されたくないんですね。「レールの上に沿って どこまで行けるかな」「焼き増しの世界には惹かれないから」最初はいうとおりにやるけど、人と同じように生きたいとは思わないんですね。「浮かぶ雲のように 誰も僕を掴めない 何もかもを壊し 自由のもとに生まれた」自分の人生は誰にも邪魔させないよ、自由に生きるよ、って感じです。

学校でも会社でもいろいろな縛りがあって、それは窮屈で鬱陶しかったりすることってありますけど、そんな一見不自由に感じられる環境の中で、どんな小さなことでも自分の思っていることを1つやってみると、自由が1つできあがります。そんな感じで自分の思っている自由を2つ、3つと増やしていったら、「STAY AWAY」の主人公のように自由の羽を広げられるかもしれませんね。小さなことからこつこつとではありませんけど、野望の実現も積み重ねが大事なのかもしれません。


L'Arc~en~Ciel - STAY AWAY [Live 2007]

ジェラシー

ぼくが井上陽水さんの曲を初めてじっくりと聴いたのは「ジェラシー」という作品でした。この作品は1981年6月21日にシングルとして発売されました。当時子供だったぼくは、テレビではアイドルの曲に夢中になっていましたが、ラジオではまだ吉田拓郎さんとか小室等さんとか谷村新司さんとか、音楽をやっている方が面白いDJをやっているような時代でした。井上陽水さんはテレビには出られない方なので、おそらくラジオ番組でこの「ジェラシー」を初めて聴いたと思います。

当時も井上陽水という名前は知ってましたが、ちょっと前に「氷の世界」というアルバムがものすごく売れたけど(初めてミリオン・セラーを達成したアルバムですが)、大麻で逮捕された後はいまひとつ売れていない歌手の人という印象でした。

そのとき、陽水さんの声がとても透明感を持ちつつ強さを持った感じで、歌詞の言葉が一つ一つ耳に入っていったのを覚えています。ジェラシーが嫉妬だという意味も勿論わからなかった頃ですが、アイドルの曲とは全く違う大人が歌う曲で、フォークなんですけど、どこかカンツォーネやタンゴみたいに感じられるところもあって、歌詞の人物の揺れ動く心のさまが目の前に見えてくるようでした。それはまるで海辺を歩く男女の風景のような。

この作品はセールス的にはスマッシュヒットでしたが、井上陽水という歌手の存在感を改めて認識させ、1984年の「いっそセレナーデ」のヒットからの第二次井上陽水ブームの時代へとつなぐきっかけを作ったように思います。


井上陽水 GOLDEN BEST Disk1 15ジェラシー

空の奇跡

横綱稀勢の里関が左腕の重傷をはねのけ、「奇跡の逆転優勝」を果たしたニュースを聞いてびっくりしました。相撲に詳しい方はご存知と思いますが、相撲界で八百長をやらない力士は少なくて、その最たる人がこの稀勢の里関です。全ての取組をガチンコでやってますので、奇跡の優勝もガチで勝ち取ったことが物凄いことです。

横綱の「奇跡」つながりで、「奇跡」を歌った作品を思い出しました。ぼくがお気に入りのCHEMISTRYさんの「空の奇跡」という作品です。この作品は2007年4月25日に彼らの20枚目のシングルとして発売されました。作詞・作曲は谷口尚久さんで、CHEMISTRYへは「Wings  of Words」をはじめ、多くの楽曲提供を多くされています。編曲はCHOKKAKUさんだと知ってびっくりしました。ぼくの好きな作品が実はCHOKKAKUさんが作っていたパターン、結構多いんです。歌の嗜好に偏りがあるのを感じてしまいますが。

歌詞はたぶん新生活を迎え離れ離れになってしまう2人がいて、旅立つ相手を励ます僕の姿を描いています。「奇蹟を僕らは見つけた この世界で 君が息を弾ませる 心は空をかけめぐり届く 大丈夫 僕はここにいる」新しい生活にチャレンジする人たちへのエールって感じです。今やっていることを継続されている方にとっても、今週から来週は年度替わりっていうか、気分も新たになっていくものです。今年度の自分を卒業して、来年度の自分へ旅立っていこう、みたいな気持ちですね。

ぼくもたまに奇跡の高音が出たりするときがあって、そんなときは逃さず録音してます。だから公開している曲の中には、いつも同じようには歌えない曲もあります。もっと練習しないといけないなあ、と公開した曲を自分で聴いては反省しています。奇跡は奇跡のままではいけなくて、自分の中で常道にしていかないといけないんですよね。


空の奇跡(カラオケ) / CHEMISTRY

この時期は「卒業ソング」を聴く機会が多くなりますが、EXILEの「道」も「卒業ソング」のスタンダードの1つになりました。この作品は2006年にAKIRAさんとTAKAHIROさんが加入し、EXILE「第二章」が開幕して間もない、2007年2月14日にシングルとして発売されました。作詞のShogo Kashidaさんは樫田正剛さんとして劇団を主宰されている脚本家の方です。作曲はmiwa furuseさん、編曲は華原大輔さんです。

卒業や旅立ちをテーマにした作品だからかもしれませんが、数多くのEXILEの作品の中では、かなりオーソドックスで一般大衆向けな作品です。「この道で 君と出会い」「君と歩いた今日まで」は「特別な時間」だったし、「二度と並べない 思い出の道」です。「心 勇気 友 笑顔 嬉しすぎて 溢れだした 涙が とまらない」のは、卒業式だと感極まってしまいます。このあたりの歌詞は定番の部分です。歌詞を読んで、気になったのが、「泣き笑いしたあの時 あたりまえが未来に変わる」と「涙 邪魔して 空を見上げたら 春の音 聞こえた」という一節。泣き笑いしたあの時は過去の思い出なのではと思いましたが、人は泣いて強くなるというか、涙を流して人生の壁を乗り越えていくことがあります。「Eダンスアカデミー」を見てても、キッズたちがダンスの振付ができなくて悔し涙を流していると、USAさんとTETSUYAさんが「悔しいんでしょ、だったらやれ」って檄を飛ばして、キッズたちは乗り越えてどんどんダンスが上手くなっていってます。EXILEの精神的にも、こういうのが好きなんだなと思います。

この当時のTAKAHIROさんはEXILEに加入したばかりで緊張の毎日が続いたんだと思います。コンサートツアーのファイナルで、ATSUSHIさんからよく頑張ってきたと言われたTAKAHIROさんは、「道」を歌う途中で感極まって泣いて歌えなくなりました。あの頃のEXILEは良かったなあと思います。


Michi (Orchestra ver.)(eng subbed+romanji).avi

Good Night

ぼくがDAM★ともでお気に入りに登録しているアーティストの福山雅治さん。1990年3月21日にシングル「追憶の雨の中」でデビューしてから、初めてのヒット曲となったのが「Good Night」でした。

この作品は1992年5月21日に5枚目のシングルとして発売されました。作詞・作曲は福山さんですが、これまでのロック・サウンドの作品ではなく、初めてバラードを書きました。編曲の松本晃彦さんは、当時は吉川晃司さんへの楽曲提供をされていましたが、後に映画「踊る大捜査線」の映像作曲で有名になりました。当時の福山さんはまだブレイク前で、TBSの金曜ドラマに出演していました。「Good Night」は1992年4月~6月に放送されたTBSの金曜ドラマ「愛はどうだ」の挿入歌となり、福山さんも、主演の緒形拳さんの部下役として出演しました。

初期の福山さんは声もまだ粗削りなんですが、歌詞はラブソングなんですが、どうすれば彼女にもっと僕のことをわかってもらえるだろうかという、わりと実直な内容なので、今でもストレートな思いが伝わってきて、好きな作品です。

福山さんの場合は低音の声質とビジュアルという武器があるので、飾り気なく歌ってもさまになります。これは昭和の映画スターが歌ってもさまになったのと同じだと思います。福山さんの作品の底流には、昭和の歌謡ポップスの系譜を引き継いでいるように感じられますし、福山さん自身のセルフカバーを聴いても、昭和の曲が好きなんだろうなと感じることがありました。

「あの角 ハンドル切れば 今夜は…おやすみ」ということで、「Good Night」…。


福山雅治 「Good night」

アカツキの詩

スキマスイッチさんの作品は一時期、DAM★ともで多くのユーザーさんが曲を公開していました。「ボクノート」、「奏」、「全力少年」が、色々なバージョンもあって多かったです。それで、被らないように他の曲を探して、好きになった曲が「アカツキの詩」という作品です。

この作品は2006年11月22日に彼らの9枚目のシングルとして発売されました。作詞・作曲は、大橋卓弥さんと常田真太郎さんが共作のため、スキマスイッチ名義となっています。歌詞は、歌っているときはそれほど意識してなかったんですが、失恋した男性が今はいなくなった女性を思い出している姿を描いています。「天井を見つめながら 君の温度を 思い出していた」、「大切にしたくて 言葉で縛って がんじがらめ 絡まった中には 君の影も見当たらない」、「守ろうとした 手のひらで 握りつぶしてしまうよ ただ 君さえいればいいのに こらえ切れず こぼしていた」と、結構未練たっぷりな感じです。ただ、歌詞を読んだ最初の印象は失恋の歌ではなくて、スキマスイッチさんのお2人の当時の思いが入った歌なのかなと思ってました。アーティストとして売れてきて、次々に仕事をこなしていかなければいけない毎日、この先に何があるんだろうかっていう今の生活だったのかなって。「もう ずいぶん経ったなあ こんな時間に 現実感もない 寝不足になったような感じで」なんて徹夜仕事で、夕方ぐらいに起きた感じがします。「多くを欲しがったら 揺らぐバランス 崩した向こうには 僕らの抜け殻と闇 本当に堕ちていったなあ」は、レコーディングでの煮詰まり感を思わせます。「思えばそうだ 僕は鏡越しの自分を見ていた 君が見ていたのは 紛れもなく 僕だったのに」ここは自分を見つめられていないことへの気づきというか反省というところなんでしょうか。「暁(あかつき)」とは、夜明け方とか(希望が実現した)その時という意味なんですが、「アカツキの詩」は、スキマスイッチの音楽活動の飛躍を願った歌だったのかなあと思います。

ぼくはそういう歌詞の世界はすっかり横に置いて、歌っている時のビデオクリップのアニメが好きだったり、歌っているとなぜか心が落ち着く気分になったので、よく歌っていました。


スキマスイッチ / アカツキの詩