2024年、ぼくが始めた1つが、ボイストレーニングに通うことでした。お稽古事に通う時間もお金もないぼくは、1月4日、体験ボイトレのつもりで行きましたが、続けて通ってみませんかと言われて、そのお誘いに乗ってみようと思いました。月1回、今月で11回目のレッスンが終わりましたが、お稽古事が好きではないぼくにしては、よく続いてるなあと思っています。
正直なところ、ボイストレーニングの成果が、カラオケ大会の結果に直結しているとは思っていません。オンライン大会では準優勝も頂き、日本大衆音楽祭への出場やキングレコード歌謡コンテスト決勝大会への出場はできましたけど、入賞を逃すことが多かったです。「成果が出てないんじゃない?」って家族から言われることもあります。
そもそも、カラオケ大会での歌い方は自分で考えることだと思っていますし、今まで出場しているカラオケ大会で審査員の先生方から頂いた寸評や、全体の総評を参考に、自分が選んだ曲を、自分が描いたイメージで、練習を重ねていくことに尽きると思っています。
ボイストレーニングは、カラオケ大会とは直結するものではないと思っています。ぼくがボイトレに通おうと思ったのは、自分の発声にどこか感じている違和感の正体を突き止めたいということと、声楽の理論や実践論を効率的に学びたいということと、自分がこの先も好きなように歌っていきたいので、改善すべき発声を直していこうということにありました。
ぼく、リップロールができないんです。カラオケ大会の時とか、楽屋で他の皆さんはリップロールや発声の練習をしているのをみながら、自分はできないなあといつも思っていました。ボイストレーニングでリップロールをやる前に、ぼくできないんです、と言ってやってみたら、そこそこ出来るようになっていました。
理想の歌声って、めちゃくちゃ高音を出せる歌声が欲しいですけど、そのための裏声を強化することが優先しますし、地声から裏声への切り替え、裏声から地声への切り替えを上手くできるようになりたいです。
それと、理想の歌声は自分だけで決めるものではないんだということがわかってきました。2024年、ぼくが始めた1つが、プロの歌手の方のキャンペーンや、インディーズのアーティストさんのライブを多く見るようになりました。どの場所に行っても、その歌手やアーティストを推している人たちがいます。応援している人たちは、その歌手やアーティスト自身のかっこよさに魅かれて来ているのかもしれませんが、そこで歌っている歌手やアーティストも本当に一生懸命歌っていると感じることばかりでした。そのときの歌声は、その歌手やアーティストに合った声であり、無理矢理出している声ではないんです。応援している人たちは、その歌手やアーティストの歌声をよく聴いていますから、その日の体調の良し悪しも感覚で掴んでいることが多いと思います。その聴く一瞬の感覚に、心地良いと感じてもらえるかが大切なんだなと思うようになりました。自分の理想と、人が思う理想にはギャップがあるんだと思います。ライブの歌は聴く方がいて成り立ちますから、人が思う理想に、自分が近づいていけばいいと思います。でも、自分は本当はこういう歌声で歌ってみたい。こういう歌はどう感じますかと聴いてもらう機会もあっていいのかなと思います。
自分が好きな曲を、自分がこうしたいと考えたイメージで歌いたい。その歌を聴く方にいい感じで聴いて頂きたい。そういう時間と空間を作れる歌声が、今のぼくにとっての理想の歌声です。今は無理してその歌声を出しているところがあるから、無理なくそういう声が出せるようになったらいいなと思います。