DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

虚構を囀る

8月9日、ぼくは新宿御苑前にあるライブハウスMERRY-GO-ROUND で行われた、交流させて頂いているアーティストのホソヤさんのワンマンライブを観覧に行ってきました。

当日はMERRY-GO-ROUNDさんが開業して11年の誕生日ということでホソヤさんにお願いしたそうです。マンションのB1Fの飲食店が並ぶ1区画のお店なので、大きさはミニライブハウスという感じですが、音響もいい感じで歌や演奏を聴くことができました。コロナもあった中で11年もお店を続けて来られたのは凄いことだと思います。

ホソヤさんは、初めてバンドで演奏してお金を貰った時から数えると25周年なのだそうです。今回の公演のタイトルが「虚構を囀る」。きょこうをさえずる。読めないし、字が難しいし、意味がちょっとわからない(笑)。この日のホソヤさんは数日前から目の調子が悪かったということで、左眼にオシャレな眼帯を付けていました。もともと背も高くて男前なちょっとロン毛の方なので、眼帯付けた姿も独眼流政宗を想像させるかっこよさが前面に出ていました。ギターのチューニングとか楽譜やスマホを見ているときは見づらい感じでしたが、歌っている時はギターを見たりせずに演奏しているのが、作品を体で覚えているのだと思いますけど、こういう所がアーティストだなと思います。

5月に神保町でのライブの際に、ホソヤさんのCDアルバム「gallery 」を買って、収録曲を聴きましたので、そういう意味での予習はしましたが、ぼくはCDの綺麗な音質もいいけれど、ギターの生演奏で歌うホソヤさんの歌に魅力を感じるのかなと思っていました。当日のホソヤさんは喉の調子がそれほど良くはなかったそうなのですが、生歌で聴く間合いとか味わいとかはいい感じで聴くことができました。ギターの音色ひとつ取っても、メロディーとか楽曲の歌詞に合わせて、奏で方がいくつものやり方で見せてくれましたし、歌もそっと囁くようにだったり、激しく攻めるようにだったり、いろいろなホソヤさんを見ることができました。

ぼくがアーティストさんのライブを見て学ぼうと思ったのは、現場で表現されるダイナミズムを吸収したいと思ったからです。ぼくが身を置くカラオケの歌い手さんたちは、それぞれの方々の努力もあると思いますけど、歌唱力のレベルはものすごく成長していると思います。でも、客席から漏れ聞こえる声は「つまらない。上手すぎて面白くない」だったりします。ぼくはそういうギャップを埋めたいと思っています。せっかく見て頂けるのだから、つまらないと言われるような歌は歌いたくないですし、聴いてもらえる魅力を持った歌を歌いたいです。

もうひとつ、ぼくはいつかホソヤさんに自分のオリジナル曲を作って欲しいと思っています。ぼくとホソヤさんの交わるところってどの辺りになるのかなって考えながら、ホソヤさんの歌と演奏を聴いていました。ホソヤさんには独特の妖艶とかダークな世界観がベースにあるし、なんとなく使われているメロディーやリズムがあるようにも思えました。そういう世界にぼくが考えた歌詞の世界がうまく溶け込むような感触が芽生えたら、お願いしたいと思っています。