DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

渋谷で5時

歌会に参加すると、「この曲、歌ってもらえませんか」と、ご一緒する方とお互いにソロ曲やコラボ曲のリクエストをしたりするんですが、ぼくにとっては全く知らない意外な曲を頂くことが多くて、その場ではすぐに歌えないことも多いです。そうなると、「次回までに練習しておきます」とお断りします。その場限りで流してもいいんですけど、ぼくはそういうことができないタイプで、「次回までに、絶対歌えるようにする!」とすぐに練習始めてしまいます。それと、雰囲気だけで歌える曲もありますけど、中途半端な出来の歌と、一定レベルを上回っている歌って、歌っていてもわかるので、どうせ発表するなら、よりよい歌を聴いてもらいたいと思います。だから、歌会に参加する方には、コラボ曲は「事前に打ち合わせしましょう」とか「コラボしたい曲があれば教えてください」と声をかけるようになりました。そういうなかでぼくにコラボ曲のリクエストがあったのが「渋谷で5時」という曲でした。

この作品は、鈴木雅之さんと菊池桃子さんによるデュエットでシングルが発売されました。作詞は朝水彼方さん、作曲は鈴木雅之さん、編曲は有賀啓雄さんです。朝水さんは鈴木さんの「違う、そうじゃない」や、中西圭三さんの「眠れぬ思い」や「非情階段」などのヒット曲があります。有賀さんは1987年5月1日に「雨色の僕と君」でシンガーソングライターとしてメジャーデビューし、渡辺美里さんの音楽プロデューサーを務めるほか、鈴木さんや藤井フミヤさんをはじめ多くのアーティストのサポートミュージシャンを務めています。

「渋谷で5時」は元々、鈴木さんの1993年9月9日に発売されたアルバム「Perfume」に収録されたソロ曲でしたが、1994年1月12日に発売されたシングル「違う、そうじゃない」では両A面曲として「渋谷で5時(Romantic Single Version)」が菊池さんとのデュエット曲で収録され、1996年2月1日には「渋谷で5時(1996 Chocolate Mix)」が発売されました。

鈴木さんは「特徴のある歌声で、サビのフレーズが出たときに菊池さんに歌って欲しい」とパートナーの理由を答えましたが、菊池さんは「鈴木さんの歌唱力に自分が追いつかない。鈴木さんに会ったことがなく、怖いイメージがある」として一旦はこの企画を断ったそうです。

でも、鈴木さんの見立てどおりというか、鈴木さんのパワフルボイスと菊池さんのコケティッシュな歌声が妙に融合して、「渋谷」の街の雰囲気を想像させてくれるなあと思いました。そして、発売から30年を迎える今も、色褪せない曲として「渋谷」の今も歌っている気がします。

さてぼくに「渋谷で5時」のコラボを依頼してくれた男性の方は、リアルでこの曲を聴いてはいないはずなのに、「かっこいい曲なので、いい感じになると思います」と言ってくれました。ぼくもこの曲はしっかりとは聴いたことがなくて、「そういう曲、あったなあ」という程度でした。たぶん、ぼくが別のアーティストさんの1990年代の曲を歌ったのを聴いて、ヒントを得たんだろうなと思っています。

ぼくは自分の声も歌も歌い方も、自分なりに自覚をしているところはありますけど、他の方が聴く自分の声や歌や歌い方は、ぼくが思うこととは別の着眼点で見てくれているんだろうと思ってます。そういうところから、今まで知らなかった自分の魅力みたいなものに気づかせてもらえるのはありがたいことだと思います。

ぼくが鈴木さんパートで、相手の方が菊池さんパートを歌う予定です。最後の菊池さんパートのセリフを男が言ったら、意味合いが違って面白そうだなと予想していますが、男女デュエットを男2人で歌う意外性が出せたらいいなと思いつつ、まずは練習しないと始まりません。

「渋谷で5時」のMVを見ていると、当時の渋谷に行った頃の、すっかり忘れていた自分のことも思い出させてくれました。


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