以前にこのブログで、「初めての作曲」について書いたことがありました。作詞家の先生が作られた歌詞に、曲を付けて応募するというラジオ番組で企画したコンテストをTwitterで見たのがきっかけで、ぼくも曲を作ってみようかなと始めました。楽器は持っておらず、iPadに搭載されているGarageBandのピアノの演奏も付けようと試みましたが、あまりに拙い演奏だったので、アカペラだけをCDに録音してラジオ番組あて郵送しました。
その後、何の音沙汰もなかったので、ぼくのCDはゴミ箱行きだったんだろうなって思っていたら、9月2日に突然作詞家の先生からDMを頂き、9月4日の放送でオンエアするので是非聴いてくださいとのご連絡でした。
そのラジオ番組は、ラジオ関西で毎週日曜日の21:00〜21:30に放送されている「横井秀仁のS axyラジオ」という番組でした。ぼくは東京にいるので、「radiko」というアプリでオンエアを聴くことにしました。「radiko」はインターネットを使って全国のラジオ放送が聴けるというもので、ぼくのように東京にいて関西のラジオを聴く場合はプレミアム会員登録が必要でした。
「radiko」で聴く音声も明瞭で、9月4日の21時のオンエアの時間になりました。パーソナリティは作詞家の横井秀仁先生とケーちゃんのお二人。夏の暑さについてお二人の軽妙なお話かあった後、最初のコーナーは、作詞家の作詞についての考察ということで、なかにし礼さんと阿久悠さんを比較する形で取り上げられていました。この日はなかにしさんの話がメインで、石川さゆりさんの「風の盆恋歌」が1コーラスオンエアされました。そして、次のコーナーでいよいよぼくの曲がオンエアされました。ケーちゃんが「私がぜひともかけて欲しいって、横井さんにお願いしたんですよね」と言ってくださり、ぼくはこの一言を聴いただけですごく嬉しかったです。
ぼくが横井先生の歌詞の中から選んだのは「祈り」という歌詞でした。
「今 手を合して 祈りを捧げる 胸の中で 叫び 祈る 窓に届かぬ 光りそれにさえ 祈りを捧げ 奇跡を願いつづける どうぞ あの人を 無事に返して どうぞ この腕の中に 返して 私の願いは あなたの側で 生きる事 私の命は あなたが 生きて いればこそ 神様 もしも あの人が帰らないなら 私を 連れていって あの人の 元へ」
実はこの歌詞もなんですけど、このラジオ番組の最後のコーナー「神戸からのラブソング〜優太と陽菜の18才と17才の頃〜」で朗読された歌詞ということで、10代のラブストーリーがテーマだったらしいんです。
ラジオ番組も聴いたことがなかったぼくは、「祈り」という歌詞をよんで咄嗟に脳裏をよぎったのは、1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災と、テレビでも現地でも目の当たりにした神戸の街でした。ぼくがメロディーを作ったときに想定した歌の主人公も20代の恋人同士が死別してしまったというストーリーで作りました。だから、別れの悲しみとか愛する気持ちを描こうとして壮大な感じになってしまいました。ぼくもそういうテーマで、歌詞にこういうメロディーを付けたという感じで、感情も入れて歌いました。オンエアしてくださった後での横井先生の感想が「重厚感あるなあ。絶対10代じゃないわ(笑)」と一言。
横井先生がぼくに伝えてくださったコメントの中で「採用合格というわけではないが、歌唱力等高評価でした」「これからも曲を書き続けて、歌い続けてください」「あなたの歌唱力は素晴らしいというのがスタッフ一同の感想です」という言葉が何より嬉しかったです。今はアカペラだけの曲に、今度はピアノの演奏とか肉付けをして、ライブがあったら歌える一曲にしたいと思います。