DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

夜永唄

ぼくが11月にDAM★ともに行って、DAM CHANNELを見て、聴いて見たいなと思ったのが、「神はサイコロを振らない」というアーティストでした。

まるで歌のタイトルにもなりそうなバンド名の由来は、ドイツ生まれの偉大な科学者であるアルベルト・アインシュタイン(Albert Einstein)の言葉にヒントを得たそうです。自分自身が司る道を自分自身で切り開いていくという意味が込められているとのことです。

アインシュタインの世界観の1つに、「自然法則が神である」というのがあって、「科学、宗教、芸術など様々な活動を動機づけているのは、崇高さの神秘に対する驚きだ」と考えていました。神の擬人化へのアンチテーゼでもありますが、音楽は音階やコードによって作られるものではあっても、その音楽が、歌詞やメロディーが生まれるインスピレーションというのは、その作者の自然の摂理からできているのは納得がいくところです。

そういうバンド名を付けたメンバーの4人は福岡の大学で知り合ったそうで、崇高なバンド名には似つかわしくないほど、気さくで人の良さそうな男子たちという感じです。そういう何気ない会話のDAM CHANNELを見ていて、宣伝に上げていた「目蓋」という曲がドラマチックな曲で、話している彼らとのギャップがありすぎて、興味を持ったわけです。

最初は「目蓋」を歌ってみようと思いましたが、KARASTAでも収録されている「夜永唄」から入ってみることにしました。

彼らは2016年7月6日にミニアルバム「anfang」を発売してインディーズデビューをして、2019年5月22日に発売した3枚目のミニアルバム「ラムダに対する見解」に収録されていた「夜永唄」が、2020年に入ってからTIKTOKを中心に話題となり、名が知られるようになってきました。

2020年の音楽シーンで顕著に現れたのが、SNS発信からアーティストとして有名になることであり、その発信のきっかけを作ったのは、日常的に音楽を楽しんだりSNSで発信している、特にフォロワーが多いわけでもない人たちだと思います。彼らもその一例であり、「香水」が大ブレイクした瑛人さんや、「魔法の絨毯」で有名になった川崎鷹也さんもそういうアーティストだと思います。

さて、「夜永唄」って、ボーカルの柳田周作さんの声質が、切なくて儚げなんですけど芯を突き抜ける鋭さを持っていると思いました。それと高音が良く出るというよりは、中低音の響きにも魅力があるなあと思いました。

歌詞も綺麗な言葉を使っているなあと思いました。「金木犀の香りが薄れていくように 秋が終わり 消えていったあなた」とか、実に文学的だなあと思いました。

ぼくも歌ってみたいなあと思い、この曲を毎日聴いています。何回も聴いていると柳田さんの歌い方とか表現の仕方は段々とわかってきますけど、そのわかったことをDAM★ともで試したりすると、まだ微妙なメロディーのところができなかったりとか、歌ってみないとわからないところもいくつもあります。研究しがいのある作品だと思います。

 


神はサイコロを振らない「夜永唄」【Official Lyric Video】