DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

大空を舞う

最近、音楽活動も少しずつ、再開してきているなあと感じています。ぼくもこの数ヶ月、放置していたことを、動作確認も含めて、再開したこの1週間でした。

再開した1つは、nanaというカラオケアプリで、ユーザーさんが演奏等して作った音源に、ユーザーさんが歌うしくみで、演奏時間は1分30秒以内となっています。たまたまフォロワーさんたちも久しぶりに投稿していて、その1人がアニメのオープニングを連想させるような、壮大な雰囲気のあるサウンドを投稿していました。

その作曲家さんが「歌詞はまだ付けてないので付けていただくと喜びます」とコメント。ぼくもそれを見て「それなら歌詞を書いて見ようかな」と急に思い立って、今まで書いたこともない作詞を、誰にも頼まれていないのに、やってみることにしました。

今回はできた曲に詞を付けますので、いわゆる「曲先」になります。付けられていた曲の題名は「ダンセダンルシエル(Danser dans le ciel)」とフランス語で、「大空を舞う」という意味のようでした。でもどこから手を付けたらいいのかがわかりません。曲を聴いて、本能のままに口から言葉を発していくことを何回か繰り返しました。最初に口から出た言葉は「ふたり 紡いでいた ときのは こぼれ落ちて」うーん、何のことだろうか。これがインスピレーションなのかなと思いながら、ぼくは何を作りたいのかなと問いかけながら、さらに何回も曲に言葉を乗せていくことを繰り返しました。

何回も繰り返して歌っていくと、曲の構成も見えてくるようになりました。4フレーズから構成されていて、起承転結の流れがベースにはありました。ただ、4フレーズとも入りのメロディーはほぼ同じで、各フレーズの終わりのメロディーのところで起承転結を表現しているんだとか、徐々に見えてきました。ぼくはこうやって歌ってみないと、作曲家さんの意図が見えませんけど、プロの作詞家さんはこういうことやらなくてもわかるんだろうなあ(苦笑)。

壮大なメロディーだったので、歌詞にもドラマチックな展開があるといいなと思いました。作曲家さんがX JAPANやL'Arc-en-Cielを頭に描かれていたようだったので、ぼくがイメージしたのがヴィジュアル系のロックバンドで、彼らがメジャーデビューの記念ライブを行うその日に、過去を振り返りつつ、ステージで思うことを歌詞にしてみようと思いました。

それで言葉をメロディーに合わせていくんですけど、こういうのって俳句や短歌と同じで、制約された文字数の中で、どうやって曲のイメージを言葉で表現しきれるのかって勝負なんだなとわかりました。ドラマをわずかな文字数で凝縮していく作業なんですよね。

やっとのことでできた歌詞を、曲の音源に乗せて何回も歌っていきました。いわゆる仮歌みたいなことです。そうやっていくと、歌っててしっくりこない箇所がいくつか気づきました。今まで「流れる」で歌ってたけど、「こぼれる」で歌った方が語感も合うのかな、みたいな感じでした。

歌詞を調整して確定できて、曲の音源にぼくの歌をコラボしてみました。上手く歌ってみようというカラオケでの感覚とは違って、「こういう言葉を乗せて、こういう気持ちで歌ってみましたけど、どうでしょうか」と作曲家さんに伝えようという感じで、TAKE8ぐらいで感触が掴めたので、その音源を投稿しました。何だかこれってデモテープなのかな(笑)。

作曲家さんはすぐにぼくの音源を聴いてくださって、「ぼくもこういう詞を作りたいと思ってました」とコメントして頂き、ぼくが作った歌詞や音源も紹介して頂きました。イメージが違っていたら、ぶち壊してしまったらどうしようかなと心配しましたけど、「イメージに合ってます」と言ってくださったので、ホッとしました。実はこのメロディーはぼくには声域が高すぎて、ろくに歌えていないんですけど、nanaをやり始めて一番リアクションが多いので、ちょっと驚きました。こういう曲が好きな方って多いんだなということもわかりました。

ぼくが日頃歌っているカラオケでの作詞や作曲や編曲って、ものすごい労力をかけて作っているんだということが、自分がこうやって詞を作ってみて、改めて実感しましたし、だからこそ、歌詞やメロディーをもっと大切に歌わなきゃいけない、と身が引き締まる感じがしました。

思わぬ作詞デビューでした。勝手に言葉を並べた歌詞もどきを記録に残しておきます(笑)。

 

あの日 傷ついてた ぼくらは 夜の海で

鳥のように 悲しく ただ泣いてた

こぼれる涙は ただ夢を 信じてた

時はもう 走り始めて 壁はもう 乗り越えていた

心に見た 夢の証しを 空に羽ばたかせ 放つんだ

この世界で ぼくらはずっと 生きてゆくと

ただ信じてくれた みんなに 今この前で 誓いました

この大空に ぼくたちの歌は

舞い上がり 奏でるようさ

(「ダンセダンルシエル(Danser dans le ciel)」作詞 たくと♪)