DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

Sexy Zone

カラオケで歌うことは言い換えると、主にアマチュアの方がプロの歌手の原曲をカバーして歌うことでもあります。近年はカラオケで歌った録音や動画を、SNSを使って公開や配信をする方も多いです。最近はコロナ騒動の影響で、現場での仕事が制約されているプロの歌手の方も、YouTubeを使っての配信活動が多くなっています。

先週、ヴィジュアル系バンドの動画を見ていたときに、急に目に止まったのがアリス九號.(アリスナイン)というバンドが、Sexy Zoneのデビュー曲である「Sexy Zone」をカバーした動画でした。

アリス九號.は2004年に結成された5人組のヴィジュアル系ロックバンドで、バンド名はマネジメントの事情もあって、Alice NineだったりA9だったりしたときもありますが、今はバンド名を元に戻しています。メンバーは結成時から変わっていません。

シングル曲が何曲もベスト10入りしていたので、ぼくも名前は知っていましたが、彼らの曲を聞くことはほとんどありませんでした。久しぶりに彼らの姿を見て、活動を続けていたのがわかってなぜか嬉しかったです。記憶ではヴィジュアル系メイクで歌っていたと思いましたが、この動画ではヴィジュアル系ではなく、綺麗系な男性のメイクで、雰囲気も確か可愛い感じだったのが、大人の男性になっていました。

Sexy Zoneというグループは、当時のジャニー喜多川さんがジャニーズJr.の中から5人を選んで、マイケル・ジャクソンのようなセクシーさを目指して欲しい願いで名付けられ、彼らが2011年11月16日に発売されたデビュー曲が「Sexy Zone」という曲でした。作詞がsatomiさん、作曲が馬飼野康二さん、編曲がchokkakuさんと、ジャニーズのヒット曲を提供してきた方々で、Sexy  Zone の5人が夢に向かって進んでいくぞみたいな彼らのテーマ曲のようでした。当時の中島健人さんが最年長でも17才、マリウス葉さんが最年少で10才で、セクシーというよりは、可愛らしさが前面に出ていた曲でした。

さて、今回、その「Sexy Zone」をカバーしたアリス九號.の演奏が、ぼくはいいカバーだと思いました。もともと、ベースの沙我さんが中島さんのファンということもあり、今回の企画が実現したそうですが、ボーカルの将さんも演奏の4人も、原曲がそもそももっている世界を崩すことはせずに、ロックテイストな仕上がりで自分たちの色をしっかり出していました。ぼくは彼らの演奏を聴いて、改めてこの作品の良さを認識して、こんなにいい曲だったんだと気づかされました。Sexy Zoneのファンの方もアリス九號.の演奏に好意的な方が多かったのも、今までではあまり考えられないことでした。バンドのファンとジャニーズのファンはもともと相容れないものという認識が強かったからですけど、人の音楽の好みはそれぞれで、バンドもジャニーズも好きな方もいますし、ぼく自身はジャンル間の違いって思っているほどなくて、むしろジャンル間で融合した方が新しい音楽も生まれるだろうという考えがもともとありますので、こういうカバー自体がとてもいいことだと思いました。

こういうことを機会に、ぼくもアリス九號.のオリジナル曲を聴こうと思って何曲か聴きましたし、Sexy Zone の曲も久しぶりに聴きました。自分とは違うジャンルの音楽を知ることで、自分の音楽の素養もまた深まると思います。


アリス九號. / Sexy Zone (Sexy Zone cover)