DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

指輪

カラオケ大会の楽しみの1つは、自分が歌わない多くの曲を、出場者の方の歌で聴くことができることです。昨日もそういう多くの曲に出会えて、いい曲だなと思った曲が何曲もありましたが、その1曲が、navy&ivoryの「指輪」という曲でした。

navy&ivoryは、ボーカル担当の下地正晃さんと、キーボード・コーラス担当の吾郷水木生さんの2名による、2000年に結成された音楽ユニットです。2005年にメジャーデビューしたシングル「指輪」は大ヒットし、その年の日本有線大賞を受賞されました。

「指輪」は吾郷さんが作詞・作曲をされています。吾郷さんのインタビュー記事を読みましたが、この曲は、まだデビューも決まっていない時にアルバイト先の社員さんが吾郷さんに「結婚パーティーでオリジナルで何か作って歌ってくれ」って言われたのがきっかけだそうです。吾郷さんはシンガーソングライターになりたいと思った中高生の頃から、ラブソングにこだわって作ってきたそうで、人生の歌とか、あんまり大きい歌のテーマが書けないそうです。でも、この「指輪」の歌詞って、すごく人生を語った歌詞だなあと思いました。最初、この歌詞の冒頭が「約束します 君を残して 僕は死ねません」から始まったので、結婚式当日の歌とはわかりながらも、この新郎さんって重い病気で余命いくばくもないストーリーなのかな、と考えてしまいました。

「白いドレスも 綺麗なメイクも 今日限りだけれど」「明日からは またアパートで”いつもの毎日”です」「だけどそこには リニューアルした”愛”があるのです」っていう歌詞がいいなと思いました。

下地さんのインタビュー記事を読みましたが、「指輪」を歌ってからの反響について、「そうですね。一人歩きというか本当に楽曲のパワーで、僕らの知らないいろんな所で『指輪』が流れていて。もちろん結婚式の歌なので結婚式でかけましたってご夫婦の方がたくさんいらっしゃるんですけど、大好きな人のお葬式でかけましたとか、癌と闘っている方が病室で「大好きな人を残して自分は病気に負けて死にたくない」って思いで最期までこの曲を励みに頑張ったって方もいらっしゃって。最初はウェディングソングっていうラブラブな印象があったんですけど、広がりをみせるうちにこれは究極のラブソングだなって思うようになって、大切に歌っていかなきゃいけない曲だなって意識的にもものすごく変わりましたし、一番歌っている曲なんですけど実はいまだに一番緊張する曲ですね」と語られていたのが印象的でした。

まさに歌の力を持った曲というのは、リリースして長い年月が経っても、色あせない力を持っていると思います。この「指輪」は2005年リリース後も、2008年には着うたチャートで1位を獲得したり、2012年には加藤茶さんが自身の披露宴の演出で「指輪」を使ったエピソードを披露した直後に、レコチョクデイリーランキング(ダウンロードシングル)で初登場1位、iTunesシングルチャートでも7月31日16時現在で3位にランクインしたり、同じく2012年にはシンガーソングライターの沢井美空さんが「指輪」へのアンサーソングとして、オリジナルの歌詞を女性目線に変えて、「指輪~あたし、今日、結婚します。~」をリリースしました。

navy&ivoryは2013年から無期限活動休止となっていて、現在は下地さんと吾郷さんはソロでの音楽活動を続けられています。1回、再結成の意味あいで、テレビで歌ったら、「指輪」はまた新たな反響を呼ぶのではないかと思います。


【PV】指輪 navy&ivory