DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

君が美しすぎて

ぼくがDAM★ともでお気に入りにしているアーティストの野口五郎さん。「19:00の街」を歌ってから、野口五郎の歌の世界に入ったんですが、基本的に五郎さんの歌は難しくて、DAM★ともにはまだ出せない曲もあります。そういう曲の1曲が「君が美しすぎて」という曲です。

この作品は1973年7月1日に9枚目のシングルとして発売されました。作詞は千家和也さん、作曲・編曲は馬飼野俊一さんです。五郎さんは1972年のNHK紅白歌合戦に初出場して、1973年は3月に発売した「オレンジの雨」で初めてオリコン週間ランキングで10位以内に入りました。そして、「君が美しすぎて」で初めてオリコン週間ランキング3位となり、トップアイドル歌手の地位に上っていきました。1973年のNHK紅白歌合戦ではこの作品を歌唱しました。

子供の頃に持っていた歌手・野口五郎のイメージというのは、西城秀樹さんや郷ひろみさんに比べると、若手の実力派歌手とか、どちらかというと地味なイメージでした。DAM★ともで五郎さんの歌を歌うようになって、Youtubeの動画を見ると、五郎さんへの女性ファンの黄色い声援が、本当にうるさいぐらいに凄くて、でも何でそんなに声援するのかが、若くてかっこいいから以外の理由ではピンときてませんでした。

でも、当時の五郎さんの歌い方を見ていると、結構激しい歌い方をしていることがわかってきました。冒頭の「美しすぎて 君が恐い」から、普通には歌わず、ちょっと篭り気味の声で喉の奥を震わせるような感じで1音1音歌ってるような感じで、感情が篭っているんです。サビの「僕の心を乱さないで 君を不幸にするだけ」は、シャウトしながらビブラートも思いっきり伸ばした感じが迫力があるんです。ぼくが野口五郎さんをお気に入りにした1つが、素人から見ると「若さに任せてものすごく無理な歌い回しをしている」ところに、こういう表現があるのかと魅力を感じた点にあります。歌いがいがあるということです。

先日、五郎さんのオフィシャルブログを読んでいた中に、「君が美しすぎて」について書かれているところがありました。

 

「僕がデビューして1年経った頃から スタ誕! とかスカウトでデビューする人が増えて来ました。秀樹もその1人で デビュー曲の「恋する季節」を聴いたときは  ??  と思いました(^^; そして,やはり布施さんや沢田さんの影響を受け始めました。

でも1番影響を与えたのは僕です
だって,一緒にいる事が1番多いし,いつも音合わせとかリハとか聴いてるんですよ。
だからいつもアイツに背中向けて歌ってた(笑)
秀樹はハスキーボイスなので半ファル(半分地声半分ファルセット)は苦手なんですが,僕はレッスン受けてたし割と得意分野でした。
 君が美しすぎて という曲が彼は好きだったようです。
 象印スターモノマネ歌合戦で野口五郎大会というのがあり,秀樹が 君が美しすぎて を歌ったのです。
アレッ?半ファルで歌ってる!
その後は完全に自分のモノにしちゃってる!」
 
もしかしたら、西城秀樹の歌のスタイルを確立するときに、秀樹さんの心の中にあったのは「君が美しすぎて」だったのかもしれません。
五郎さんの文章も読み応えがあるというか、歌手の世界の臨場感を見事に表現されているなあと感心しながら読んでいます。
「君が美しすぎて」を発売したときの五郎さんはまだ17才。17才でこんなすごい歌を歌っていたのかとびっくりします。そして今62才の五郎さんは、若いときの歌とは違いますけど、今も高音をしっかりと出して歌っているのに、またびっくりしています。