DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

白い教会

西城秀樹さんが5月16日に亡くなられて2週間が経ちました。いま改めて西城さんの足跡を振り返る方々も多いようで、今週のオリコンのアルバムランキングでは、12位に「GOLDEN☆BEST deluxe 西城秀樹」(2010年4月28日発売)が、13位に「GOLDEN☆BEST 西城秀樹ベストコレクション」(2012年7月18日発売)がランクインしています。

ぼくが西城さんを振り返る1曲が、「白い教会」という曲です。この作品は1975年10月25日に西城さんの15枚目のシングルとして発売されました。作詞はたかたかしさん、作曲は鈴木邦彦さん、編曲はあかのたちおさんです。たかたかしさんというと演歌の作詞家のイメージがあって、都はるみさんの「浪花恋しぐれ」、五木ひろしさんの「おまえとふたり」、川中美幸さんの「ふたり酒」、坂本冬美さんの「祝い酒」などの大ヒット曲を提供されていますが、西城さんの作品は鈴木邦彦さんとのコンビで「情熱の嵐」、「愛の十字架」、「薔薇の鎖」をはじめとするシングルを作られました。鈴木邦彦さんはものまね番組の審査員の印象がありますけど、昭和40年代の歌謡曲で、黛ジュンさんの「天使の誘惑」や奥村チヨさんの「恋の奴隷」や朱里エイコさんの「北国行きで」といった大ヒット曲を提供しています。でも、皆さんに一番おなじみなのは、「NHKのど自慢」のテーマ曲ではないでしょうか。

1975年の西城さんは、プロマイドの年間総売上が男性歌手部門で初めて1位になりました。そして、11月3日には日本人のソロ歌手として初めて、日本武道館でのワンマンコンサートを行いました。ロックバンドがブレイクを目指す中でよく言葉に出てくる、「いつかは武道館でコンサートをやりたい」のパイオニアも、実は西城さんだったんですね。ちなみに、日本人のグループとしては、1968年にザ・タイガースが新曲発表会を行ったのが初めてになります。

1975年の紅白歌合戦で、西城さんは「白い教会」を熱唱しましたが、登場シーンも最初は白い布で顔を隠して、ライトが当たった瞬間に手を広げて登場するのが、子供心に「かっこいい!」と思ったものでした。「魅せる男性歌手」は当時は布施明さんも衣装を派手にしていきましたが、セクシーでワイルドさを前面に出したのは西城さんがパイオニアだったような気がします。


西城秀樹 白い教会 1975