元SMAPの稲垣吾郎さん、草彅剛さん、香取慎吾さんの3人による、AbemaTVの新レギュラー番組「7.2新しい別の窓」が、今日1日の17時からスタートしました。番組名のとおり、毎月第1日曜日に7.2時間生放送で配信されます。この中で、彼ら「新しい地図」は、持ち歌である「72」と「雨あがりのステップ」を生歌で披露しましたが、続けて、この番組のテーマソングとして「72かのナニかの何?」(なにかのなにかのなに)を発表しました。作詞は大竹創作さん、作曲・編曲は山下宏明さんです。大竹さんはSMAPの「シャレオツ」の作詞を提供された方です。山下さんはコマーシャルソングや劇伴(げきはん。映画、テレビドラマ、演劇などで流れる伴奏音楽。)を作られている作曲家の方です。山下さんのTwitterを読むと、3月頃から曲を作り始めたようです。
3人が歌う歌詞や曲の感じを聴いて、番組は「SNSバラエティ」ということですが、ぼくは新しい形の音楽バラエティ番組を標榜しているのかなと思いました。番組のスタートもゆずとの合同ライブで始まりましたし。
「新しい別の窓」は「アベマ」の略とも言っていましたが、思えば日本の歌謡史における初めての音楽バラエティ番組は日本テレビの「光子の窓」でした。1958年5月から1960年12月まで、女優の草笛光子さんをメインに据えて、歌やコントを毎週日曜日の30分間放送しました。その後、NHKが1961年4月から1966年4月まで、歌謡史に残る大ヒット番組「夢であいましょう」を放送しました。歌手がコントに出演したり、コメディアンが歌を歌ったりする番組のスタイルは、その後の音楽バラエティ番組のパイオニアとなりました。「今月のうた」というコーナーでは、永六輔さんの作詞、中村八大さんの作詞により、毎月新曲が多くの歌手によって披露され、坂本九さんの「上を向いて歩こう」、ジェリー藤尾さんの「遠くへ行きたい」、梓みちよさんの「こんにちは赤ちゃん」といった大ヒット曲が生まれました。
「72かのナニかの何?」は毎月歌っていくことによって歌詞にも深みが出てきそうな感じがします。ジャニーズ事務所が「SMAP時代の歌は歌わせない」んだそうですが、音楽は世に出た時点で、それぞれの人の心にあるものだと思います。持ち歌がないなら、新しい曲を、みんなの心に届く曲を1曲、2曲と作っていけばいいんです。そしてもう3曲目ができましたし。稲垣さん、草彅さん、香取さんの3人が歌っていても、ぼくには何だかSMAPの5人が歌っているように思えるときがあります。彼らの歌には、3人の声が調和することで、人を惹きつける力を生み出しているように思います。