DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

カナリヤ

プロフェッショナル・キャリア・カウンセラーとして活躍されている坪田まり子さん。彼女は1979年から1985年頃まで「倉田まり子」の芸名で歌手として活躍されていました。倉田さんは17枚のシングルを発表されましたが、ぼくが印象に残っているのは、1982年3月に11枚目のシングルとして発売された「カナリヤ」という作品です。

作詞・作曲は松宮恭子さんで、高田みづえさんの「涙のジルバ」や河合奈保子さんの「愛をください」など、地味なんだけどよくまとまっている作品、大ヒットまではいかないんですがそこそこヒットする作品を提供されていた方です。編曲は高田弘さんで、歌謡曲やアニメを中心に多くのアーティストの編曲を提供された方で、ちあきなおみさんの「喝采」、西城秀樹さんの「恋する季節」、野口五郎さんの「グッド・ラック」、とんねるずの「雨の西麻布」、柏原芳恵さんの「あの場所から」など多数の作品を手掛けています。

「カナリヤ」は、作品としては歌詞も楽曲もしっかりとまとまっていて、動画を見た方がコメントされていましたが、高田みづえさんや柏原芳恵さんが歌いそうな作品です。倉田さんは持ち味の伸びやかな歌唱力で、きれいにこの作品を歌っていたと思います。残念ながら、ヒットはしませんでしたが、今聴いても、地味だけど心に残るいい作品だと思います。

皆さんもご存じのように彼女は、1985年にあった投資ジャーナル事件に巻き込まれたことを契機に、芸能人をやむなく引退されました。しかし、彼女は聡明な方だったようで、その後はLECの講師として活躍するようになり、独立して現在のプロフェッショナル・キャリア・カウンセラーとして、企業や学生への研修・講演などをされているようです。芸能人が引退して次の人生に進むときに、彼女の「魅せ方・話し方・伝え方」を伝授するという今の仕事は、芸能人としての経験を上手に活かせる職業に就かれたんだなと思いましたし、自らの人生を切り開かれたことに敬意を表したいと思います。

何でこんなことを書くかというと、成宮さん、山本裕典さん、小出さんと、芸能活動を停止してしまう役者が続いているからなんですが、彼らはこの先自分の人生を切り開けるのかなと思ったときに、倉田まり子さんの事を思い出した次第です。


倉田まり子 カナリヤ