DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

SCANDALOUS BLUE

シンセサイザーを使ったJ-POPの楽曲は、1980年代後半に登場したTM NETWORKから徐々に浸透し始めてきました。TM NETWORKに続いて1990年代に活躍したのが、キーボードの浅倉大介さんとボーカルの貴水博之さんによるユニットのaccessでした。

浅倉さんはデビュー前、ヤマハシンセサイザー・ミュージックコンピュータ部門で働きながら、TM NETWORKのサポートメンバーとして参加していました。1992年7月、ソロアルバムの浅倉さんのライブに、ゲストボーカルとして貴水さんとジョイントしたのがきっかけで、accessが結成されました。ボーカルの貴水さんはハイトーンボイスに加えてイケメンなビジュアル、そして当時の浅倉さんも美少年を漂わせる雰囲気でした。だからなのか、accessの売り出し方が、今でいうBL(ボーイズラブ)を前面に押し出すようなパフォーマンスで、徐々に人気を高めていきました。

1994年10月19日に発売された「SCANDALOUS BLUE」は、accessの三部作の1つで、ステージで貴水さんと浅倉さんがキスのパフォーマンスをするという、当時としてはぶっとんだ内容でした。ただaccessは取材でも、「別に同性愛をテーマにしたわけではなく、純粋な感情をテーマにしている」と話しています。1994年の紅白歌合戦にトップバッターとして出場し、「SCANDALOUS BLUE」を披露しましたが、貴水さんのボーカルはしっかりとNHKホールの客席に届いていたし、浅倉さんのキーボードの演奏も手堅く決まっていましたので、サウンドとしてもパフォーマンスとしてもよくできていたと思います。当時時代を先取りしすぎてしまったからなのか、翌年の1995年に活動停止してしまったのが惜しく感じられます。

この作品の作詞は朝霧遥さん、つまり井上秋緒さん、作曲・編曲は浅倉さんですが、このコンビは後に、T.M.Revolutionさんのヒット作品を次々と輩出していくことになります。


Access - Scandalous Blue (Kouhaku '95)