DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

LOVE(抱きしめたい)

かっこいい男性ポップス歌手のさきがけともいえるのが沢田研二さん。当時の人気ドラマ「寺内貫太郎一家」で樹木希林さん演じるおばあさんが、部屋に飾っているジュリーの大きなポスターに向かって、「ジュリー~!!」と叫ぶシーンもあるほど、昭和50年代前半はジュリーが活躍した時代でした。

「LOVE(抱きしめたい)」は1978年に発売された作品です。1977年に「勝手にしやがれ」で日本レコード大賞を受賞した沢田さんは、作詞が阿久悠さん、作曲が大野克夫さんの同じコンビによるこの作品で、初のレコード大賞2連覇を狙っていました。残念ながら1978年のレコード大賞ピンク・レディーの「UFO」が受賞し、連覇とはなりませんでしたが、沢田さんはこの曲で最優秀歌唱賞を受賞しました。そして、1978年の紅白歌合戦ではポップス歌手として初めて大トリを務めたのが、歌謡界の歴史を変える出来事だったと思います。またこの年の紅白は、紅組のトリは当時19才の山口百恵さんが抜擢され、「プレイバックPART2」を見事に歌いました。百恵さんの紅白最年少トリは今も破られていません。この面々を見てもわかるように、1978年は歌謡史の中でもハイレベルな盛り上がりがあった年だったと思います。

さて、「LOVE(抱きしめたい)」は当時、派手なパフォーマンスを繰り広げていたジュリーにしては珍しく、かちっとしたバラードです。ちょうど今の時期に歌うのが季節的にはぴったりで、阿久悠さんの歌詞のすべての言葉が絵になる、ぼくも「ジュリ~!!」と叫びたくなるかっこいい作品です。

 僕は今夜 少しばかりの 酒を飲んで 眠ればいいけれど
 灰色の冬の街 かけぬけた人の 心は どうして 暖めるのか

ぼくはこの2番のところが好きなんですが、DAM★ともでジュリーの曲を歌うには、もう少しだけ色気が欲しいところです。