DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

向かい風 純情

今日は8月1日の日曜日。ぼくが毎週日曜日の朝に見ているテレビ番組が、千葉テレビで9:30〜10:00に放送されている「竹島宏の歌MAX」という番組です。竹島さんがMCを務めていて、1曲目は竹島さんの曲、2曲目は竹島さんの事務所の後輩歌手の天野涼さんや蒼彦太さんが歌ったりして、3曲目から5曲目はゲストの歌手の方のトークと歌とか、竹島さんが他の歌手の曲をカバーしたりしているうちに、30分が終わってしまいます。

ぼくが竹島さんの歌に興味を持つようになったのが、2017年1月25日に発売された「月枕」の頃なので、4年ぐらい番組を見ていると思います。竹島さんの歌の音域がぼくは割と歌いやすいことと、この「月枕」以降、竹島さんの作品を手掛けている、松井五郎さんの歌詞とか、都志見隆さんのメロディーが好きなことから、竹島さんの曲はDAM★ともでもよく歌っています。

最近歌っている曲が、竹島さんの最新シングルである「向かい風 純情」という曲です。この作品は竹島さんの24枚目のシングルとして2021年6月2日に発売されました。作詞は松井さん、作曲と編曲は都志見さんです。NHKBS時代劇「大富豪同心2」の主題歌にもなりました。竹島さんの22枚目のシングル「夢の振り子」が「大富豪同心」の主題歌だったのを受けての起用で、間奏では竹島さんが刀を振りかざすような振付を見せたりしています。

「向かい風 純情」の歌詞は、竹島さんが「皆さまの人生の応援歌になりますように」とコメントされていますが、今の世相の向かい風に負けず、前を向いて生きていこうというメッセージが込められているようにぼくは感じました。

カラオケの世界も向かい風の状況が続いています。カラオケの部屋は一般的な部屋よりも厳しい基準で換気を徹底していますから、そういう部屋に1人でカラオケしていても、極めて安全な環境だと思います。ぼくがこの間参加しているカラオケ大会にしても、対人距離や感染予防の対策を実行しており、その後に感染が発生したことは1件もありません。カラオケをコロナのスケープゴートにするのはやめてもらいたいのが正直な気持ちです。ぼくも音楽を愛する1人として、安全に音楽を楽しめていることを、そして健康に生活していることを、1つ1つ根気強く実証していきたいと思います。


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サシカラ

ぼくがカラオケに行く目的は、DAM★ともに公開する歌の録音とか、カラオケ大会で歌う曲の練習で、ほぼ1人カラオケヒトカラで楽しんでいます。最近、多くの人前で歌って審査をして頂く機会が続いて、普通にカラオケで歌って楽しみたいなと思い、よく行っているお店にもこの半年行っていなかったので連絡をして予約しました。

せっかく行かれるからと思い、このお店でご一緒したことがある方と今年の初めに「また一緒に行きましょう」と話したことをふと思い出し、ダメ元でその方に連絡を取ってみたところ、運良くOKのお返事を頂けて、当日は2人の他にはお店にお客さんがいなかったので、サシカラで4時間ほど楽しい時間を過ごすことができました。

その方は採点をメインにカラオケを楽しんでいる方で、100点を3,000曲近く攻略されている凄い方でした。色々なジャンルの曲もご存じでした。いわゆる採点歌唱の方は、100点を取るための歌い方をしますので、ポイントとなるフレーズに独特の節回しを入れることが多いです。この日は採点歌唱ではなく、いわゆる自然歌唱で歌われていましたが、声質も良くて1つの声のトーンで歌われていたので、安定感があって聴きやすいと思いましたし、1年前よりも歌唱力がアップされたように感じました。

ぼくは以前は採点歌唱には良い印象は持っていませんでした。歌はゲームじゃないだろうと。歌は気持ちを入れて歌うものだろうと。でもその考えはカラオケ大会で採点歌唱の方の歌を聴いて変わりました。100点を取るには歌唱技術が必要で、その技術を出せる方は凄いなと思ったんです。ビブラートにしてもロングトーンにしてもいろいろな手法を身につけています。それだけに教えて頂きたいこともあったので、当日もその方にビブラートの出し方をいくつか教えて貰えました。歌について多くの引き出しをお持ちなので、敬意みたいなものを感じました。

一方、ぼくはその方に何かを教えてあげられることもなく、歌って試して見たかった曲を次々と歌っていっただけでしたが、その方はぼくの歌を褒めてくれたり、「今の曲、この間も歌ってましたよね」と覚えていてくださったりで、こんなぼくにも敬意を示してくださるのが嬉しく、一方で自分は研究が足りないこともその場で実感しました。

他の方とご一緒すると、自分が歌わない曲を目の前で聴けるのか良くて、刺激になりますし、歌い方を聴いて参考になることがいくつもあるので、楽しく勉強ができる時間を過ごせるから満足しています。お誘いして良かったと思いました。

逆にぼくは何か楽しいこととか満足したこととか、お店の方や今回お誘いした方にしてあげられたのかなというのは気になります。一緒の時間を過ごせて嬉しいとか、また聴いてみたいとか言われた方が嬉しいです。歌は上手さを見せつけるものではなくて、歌のどこかに共感するものを見つけてもらうものだと思います。

 

大ヒット曲ではないけれど、なぜか頭の片隅に記憶が残っていて、急にその歌を歌ってみようと浮上する曲があります。最近のそんな1曲が桜田淳子さんの「窓」という曲でした。

この作品は1982年8月5日に桜田さんの37枚目のシングルとして発売されました。作詞・作曲は犬丸秀さん、編曲は青木望さんです。この作品の原曲は、カンツォーネ歌手の後藤啓子さんが1980年に発表したアルバム「サガンはお好き」に収録されたものでした。桜田さんと後藤さんを担当していたビクター音楽産業(当時)の音楽プロデューサーである田村充義さんが、当時ミュージカル女優としての評価が高まっていた桜田さんに相応しい曲として、カバーをすることになりました。

後藤さんは、1951年から1990年まで銀座七丁目にあったシャンソン喫茶「銀巴里」に出演していて、「サガンはお好き」は1stアルバムでした。歌手のクミコさんがご自身のブログで、後藤さんのことを書かれていました。

「後藤啓子さんのオリジナルは圧倒的で、細かい線が無数に集まったような独特の声と、都会的な情緒とリズム感は、啓子さんのどの歌にも通ずる素晴らしさ。」

後藤さんは2016年に亡くなられましたが、シャンソンカンツォーネを歌う後輩の歌手たちは、後藤さんの作品を歌い継いでいるようです。クミコさんは「歌いあげるまでもない小さな作品。こういう詩的な作品を今の時代に聴いて欲しいと思う」と書かれていました。


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歌い上げない歌って、歌唱力のパワーを使えないので、歌うのは難しいと思うんです。言葉ははっきりと伝える必要があり、語尾で息漏れとか声が抜けないようにしないといけません。

「窓」の歌詞の主人公は、庭に咲く名もない花で、花を咲かせていたときも、家人に踏まれて花が枯れてしまったときも、その場所から、愛していた家人が暮らす家の窓、窓を見上げている。そんな健気な花のような気持ちを胸に秘めながらこの曲を歌ってみると、言葉がスッと出て歌えたような気がしました。

プロレベル認定

7月3日、ぼくは日本歌手協会が主催する「プロレベル認定歌手オーディション」の二次審査に行ってきました。

「プロレベル認定歌手オーディション」はDAM★とものホームページでも定期的に告知があるので、よく目にしていました。一次審査はDAM★ともで録音した音源をCDにプレスして歌手協会に郵送します。ぼくが一次審査の音源を送ったのは2019年の秋頃だったと思います。松原健之さんの「歌の旅びと」という曲を歌って録音しました。プロの歌手が審査するから厳しいんだろうなと思っていたら、一次審査に合格して、お褒めのコメントも頂けました。二次審査は渋谷のシダックスホールと聞いて、またホールで歌えるという嬉しさが湧きました。2019年12月の二次審査は予定があったので応募せず、2020年3月の二次審査に応募しました。当日の1週間前、コロナ感染の影響で、歌手協会の方から中止の連絡の電話があり、すごく残念に思ったことを今でも覚えています。

6月の中旬、突然、歌手協会から二次審査を急きょ実施するとの連絡がありました。実施するならとすぐに応募しました。会場は歌手協会の正会員の方のお店で行われました。宇佐元恭一さんの「雨ニモマケズ」という曲を歌いました。お店の中でアクリルパーテーションが細かく仕切られた中で、ぼくは目の前にいる3人のプロの歌手の方の審査を受けました。歌い終わって、歌手協会の理事である民謡歌手の原田直之さんから「メリハリがあって歌い込んでいる」とお褒めの言葉を頂いたところで、理事長である歌手の合田道人さんから「歌詞の最後は「そういうものにわたしはなりたい」だっけ」と聞かれ、ぼくが「「なりたい」です」と答えると、合田さんが「「い」が聞こえなかったんだよね」と言われました。そこに続けて会長である歌手の田辺靖雄さんも「そう、ぼくも「い」が聞こえなかった。惜しいよね」と言われたので、ぼくは思わず「すみません」と謝ってしまいました。合田さんが「でもね、後はとっても良かったです。だから「い」が惜しいなって」と言われ、田辺さんも「とっても良かったです」と言われました。出番が終わって、ぼくは会場を後にしましたが、指摘を受けたところは今までのカラオケ大会では全く指摘を受けなかったところで、自分でも特に気にしたことがない箇所でした。それだけに、プロの歌手って見逃さないなあと改めて感心しましたし、フレーズの語尾の処理って、自分はできているつもりでいたけど、本当にできているかを確認しないといけなかったなあと、駅のホームで水を飲みながら反省しました。

数日後、歌手協会から二次審査の合格通知が届き、「プロレベル歌手認定証」が同封されていました。合格できたのは運も味方してくれたと思いました。これでプロの歌手になったわけでもありませんけど、カラオケ大会に出るようになって、歌の練習をいっぱいするようになって3年経ち、成長できたと確信を持てたことが何よりも嬉しかったです。

模擬大会

7月4日、ぼくは「VOCAL7(ボーカルセブン)」というカラオケ大会の勉強会サークルに参加してきました。会場はカラオケ館歌舞伎町本店609号室。大きなパーティールームを使って、コロナ感染予防対策もしっかりと行われていました。10名の応募がありましたが、当日の参加者はぼくも含めて7名ということで、当初は1コーラスを3曲歌う予定だったのが、急遽4曲歌うことになりました。

当日のプログラムは、まず7名が順番に1曲目を1コーラス歌って、審査員は各人の歌が終わったら1〜2分以内に寸評を書いて渡します。続けて2曲目を1コーラスを一巡、3曲目を1コーラスを一巡の後、希望者3人に対して審査員によるボーカルトレーニング体験。最後に順位付けの模擬大会で4曲目を1コーラス歌います。模擬大会後はフリーでフルコーラス1曲という流れでした。

審査員はぼくが何回も出ているカラオケ大会「ジェネステ」の藤井社長さん。今日のために、速攻寸評を書く練習を100曲やってみたとか!「時間が短いので、失点を中心に書きます」と言われました。

さて、ぼくが歌う4曲。社長さんに他の機会で聴いて貰った曲は除いて、カラオケ大会で歌ったことがない曲を選んでみました。

1曲目は林部智史さんの「ラピスラズリの涙」。シングル発売が5月、DAM★とも配信開始が6月でしたが、歌いたかったので集中練習し、精密採点は95点ぐらいです。この曲は3拍子なので音程の取り方が難しくて、そこも試したいと思い選びました。寸評の評価はAでしたが、「苦しそうな高音を楽に聞こえるように」「音を繊細にまとめ」との指摘。

2曲目は松原健之さんの「悲しみのニューヨーク」。精密採点は96〜97点が取れるものの、サビの高音のロングトーンの繰り返しが最後で失速するのが課題な曲で、1コーラスしっかり歌えることが目標でした。寸評はAでしたが、「発声の粗さ」の指摘。「表現された景色がよく伝わる」ものの「話すように楽に歌いたい」と。それができればいいんだけどなあ。

3曲目は急遽入れた、新浜レオンさんの「ダメ ダメ…」。精密採点は97〜98点だけど、こういう曲は大会向きじゃないかなとも思いつつ、1曲ぐらいアップテンポ入れるかで歌ってみました。寸評はAで、社長さんからは「一番良かった」とポツリ。「アップが発声変更強い。自然にメロを届けたい」と指摘。一方「良くまとまっていてきれいに歌われている」「メッセージ性、雰囲気の表現もよく、気持ち良く聞けました」と。こういう路線がいいのかなあと内心複雑。

この後、社長さんが主催している「Reverieボーカルトレーニング」の無料体験は、7人中手を上げた3人が受けることになり、ぼくはトップバッターで受けることになりました。

カラオケ大会に出ている方や音楽活動をされている方って、ボイトレなど先生にレッスンを受けている方が多いんですが、ぼくはレッスンを受けたことがなくて、生徒としての聞き方とか教わり方も知らないので、社長さんから指示を受けても、ドギマギしてしまうことが何度もありました。

課題曲にしたのは1曲目で歌った「ラピスラズリの涙」。社長さんから聞かれたことは2点。「林部さんみたいに歌いたいですか」と聞かれ、「最初は林部さんと同じように歌いましたが、違ってもいいと思うようになった」と答えました。次に「音の技術を伝えたいですか、それとも歌詞を伝えたいですか」と聞かれ「歌詞を伝えたいです」と答えました。そこで社長さんが指摘したのはぼくの「発声変更」でした。「サビはどこから」と聞かれ、「ここの「突然あなたが」からです」と答えた瞬間、「そう、普通に歌詞を読むでしょう。それが歌になると高音になるから急にパワーアップしちゃうから違和感が出てしまうんです。歌詞を伝えたいなら、違和感のない歌唱にしないと言われました。次に指摘されたのがマイクへの「信頼」。「マイクを信じてください。口元から放さない。方向は口元と平行に。いつも下がってしまうのが欠点ですよね。歌はマイクを通じてスピーカーに通され、聞く人はスピーカーから聞いているんです。どうスピーカーから自分の声が届けられるのか意識するように」と言われました。

実はこの辺りの指摘って、全てを受け入れたくない気持ちがありました。なぜ発声変更するのかといえば、歌い方を変えないと高音がきれいに出ないからで、声色を変えることによって言葉の意味とかが伝わりやすくなるだろうと思っていました。芝居で表情を変えるのと同じように。でも、ぼくの気持ちとは別に、レッスンでは「突然あなたが」のところを数十回も発声を変えずに歌う練習をしました。なかなか上手くできないんです。その後1コーラス歌ってみました。社長さんから「歌が柔らかくなった」と言われ、主催者のこじさんも「めっちゃ変わりましたよ」と言われ、周りも変化があったような表情の反応でした。当事者のぼくが一番わかってなくて「そうなのかな」と思うと同時に「こういう歌い方がいいのかなあ」と実はふに落ちない感じでした。

席に戻って、他の2名のボーカルレッスンを聴きながら、今言われたことを次の曲で何が活かせるのかなと考えながら、歌詞の読み方を確認したり、いつもの歌い方とどこを直したらいいのかを考えていました。

そして、4曲目の順位付けを行う模擬大会でぼくが選んだのは、中澤卓也さんの「約束」。精密採点では97〜99点で、ぼくが行くお店でも「いい曲だよね」と言われたことも何回かありましたが、それはいつもの歌で、今歌い方をここで変えることに気持ちの抵抗はありましたけど、順位よりもこの場で試すことを優先しました。サビのところも相当抑えて歌いました。上位3人の順位発表は、選ばれないと思ってました。最後の1位発表。社長さんがぼくの名前と曲を言った瞬間、「えっ」って言っちゃいました。模擬大会とはいえ、1位ってこれが初めてでした。社長さんからは「失点はいくつもありましたが、どの世代にも届くような歌になっていて、非常に良かった」とのコメント。寸評でもAAで「ジェネステのトップレベルにしか付けないです。自信を持っていいですよ」と言われました。ご一緒した人からも、レッスンで受けたことをすぐに使ったことに驚かれました。

この後、フリーカラオケではぼくはKinKi Kidsの「恋は匂へと散りぬるを」を歌って、これはいつものように歌いました。正味約5時間の勉強会でしたが、会費は2,000円とちょっと安すぎで、身になることをいっぱい貰った時間でした。

 

 

 

敦盛2011

今から10年ぐらい前の深夜によく見ていた「戦国鍋TV〜なんとなく歴史が学べる映像〜」というテレビ番組がありました。この番組は2010年4月から2011年9月までの第1期と、2012年4月から2012年9月までの第2期に放送され、独立系の地方テレビ局であるテレビ神奈川チバテレビテレビ埼玉サンテレビの4局が共同制作しました。番組のコンセプトが「戦国時代」をテーマにして、これに現代の要素を加えてバラエティにすることにより、歴史を楽しく学ぼうというものでした。

その1コーナーに「MUSIC TONIGHT」があり、歴史上の人物をモデルにしたアイドルを毎回結成して登場していました。アイドル役で登場していたのは若手の役者さんたちで、番組のプロデューサーは事務所の大小に関係なく、オーディションでキャストを決めていました。

ぼくがこのコーナーで初めて見たのが「ももいろゴタイロー」という男性5人組が歌う「ガギグゲゴタイロー」という曲でした。豊臣秀吉がプロデュースした「五大老」をベースに「ももいろクローバーZ」をモチーフしています。


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とても番組の1コーナーとは思えないほど、役者さんもガチでアイドルを演じていて、歌詞は歴史に忠実な言葉を入れつつゆるい感じで、メロディーは元ネタを意識しつつも、しっかりとアイドルサウンドに仕上げているのが最初は衝撃で、面白いと思い、それから良く見るようになりました。

いろいろなアイドルが登場した中でも印象に残っていたのが、「信長と蘭丸」が歌った「敦盛2011」という曲でした。歴史上の人物としては織田信長と、信長の小姓として重用された森蘭丸を題材にしています。「敦盛」とは「幸若舞(こうわかまい)」という語りを伴う曲舞の演目で、中世から近世にかけての武士の間で、能と共に好まれて嗜まれました。信長も「敦盛」がお気に入りで、桶狭間の戦いの前夜に敦盛を舞い、「人間五十年 下天のうちをくらぶれば 夢幻のごとくなり」と語った一節が有名です。また、信長は蘭丸を余りに寵愛していたことから、男色(今でいう同性愛説)もあったらしいということで、歌詞には現代のBL要素も含めています。

このコーナーで発表した作品の作詞を書いた安部裕之さんは放送作家の方で、「とんねるずのみなさんのおかげでした」や「トリビアの泉」などの多くの人気番組に関わってこられています。作曲を書いた奥村愛子さんは2004年にメジャーデビューしているシンガーソングライターの方で、テレビアニメへの楽曲提供を多くされています。編曲を書いた安部潤さんは長年にわたり多くのアーティストへの楽曲提供やキーボーディストとして多くのコンサートにも参加されています。ぼくは安部さんのお名前は林部智史さんのアルバムのアレンジとか、ぼくも好きな曲である「恋衣」の編曲で拝見しています。

さて、「信長と蘭丸」で信長役だったのが村井良大さん、蘭丸役だったのが鈴木拡樹さんでした。あれから10年が経ち、お2人とも舞台で主演を務めるなど俳優としても活躍されています。本業は役者さんなのに、これだけ雰囲気を持って歌って踊れるのもすごいなあと思います。


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ラピスラズリの涙

シンガーソングライターの小椋佳さんが今年いっぱいで歌手活動を引退されます。小椋佳さんというと、ぼくのイメージは、「銀行員の仕事もバリバリやりながら、音楽活動も印象に残る作品を発表される方」でした。まさに「二足のわらじ」を地で行く、ある種の憧れを感じるところがありました。カラオケに行くようになってから、布施明さんの「シクラメンのかほり」や中村雅俊さんの「俺たちの旅」が小椋さんの作品だと知りましたし、DAM★ともでお互いに聴き合うユーザーさんが小椋さんの曲をよく歌われていたので、その方の歌で小椋さんの作品を覚えていました。

ぼくが小椋さんの作品で初めていいなと思ったのは、研ナオコさんの「泣かせて」という曲でした。


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さて、小椋さんは、自身の最後のアルバム「もういいかい」を制作すると同時に、林部智史さんのアルバム「まあだだよ」に8曲の作品を書き下ろし提供しました。この8曲の中の1曲が「ラピスラズリの涙」という曲でした。

2人の出会いは長野でのコンサートだったそうで、小椋さんが林部さんの歌声を聴いて、「ぼくが30才の頃に歌っていた声と同じだった」と思ったそうです。林部さんの高音の繊細な響きに、小椋さんは「こういう声を出せる人が現れたことに、希望を持った」そうです。林部さんは、コンサートでも小椋さんの曲を歌っていたそうです。ぼくもコンサートで聴きましたが、それは五木ひろしさんの「山河」だと思います。小椋さんは「創作意欲も衰えたので、新作は書かない」と思っていたそうですが、林部さんとの出会いに触発されたそうです。

ラピスラズリって何なのかをぼくは知らなくて、調べてみたら、青金石(ラズライト)を主成分とした半貴石のことで、和名は「瑠璃(るり)」となっていて、仏教の七宝の1つとされました。

小椋さんは、「ラピスラズリの涙」の歌詞を作るに当たり、作家の芥川龍之介の恋人の心境を題材にしたそうです。愛する人に突然先立たれ、孤独に苛まれながらも、前向きに生きていこうとする心情を歌った作品となっています。

この作品のメロディーは3拍子です。ピアノ曲でもメヌエットやワルツでは弾いたことがありましたが、最近の曲にはあまりなくて、DAM★ともで歌い始めた時は、音程やリズムをどう取るのかがしっくりきませんでした。何回も歌っていくうちに、リズムをベースにして、メロディーを歌っていくことで、音程もあってきたように思います。

小椋さんは自分の歌を引き継げる人として、林部さんを選ばれたのだと思います。小椋さんは林部さんに、「自分で歌を選んで、自分の思いに本当に合致する歌を表現していってほしいと思います」と今後へのアドバイスを贈られました。2人とも、流行を追わず、独自の創作をする点は共通しているように思います。それはきっと、「自分軸」を信じて進む意志が大切なんだなと思いました。


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