DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

運命の人

ぼくがDAM★ともでよく歌っているアーティストの林部智史さん。デビュー曲の「あいたい」の頃は全く関心がなかったんですが、4枚目のシングル「恋衣」を聴いて、真摯に歌っている姿を見てから、林部さんの作品を歌い始めるようになりました。

歌ってみると、高音部のサビが多かったり、音階の上げ下げが激しかったり、最初はとっつきにくいメロディーであることが多いですけど、聴いたときに「この曲はぼくに合っているかもしれない」という直感を信じつつ、少しづつフレーズの音を固めていくなかで、だんだんと自分の歌が形になってくると、練習してきて良かったなと充実感を覚えるものが多いです。

ぼくが歌ってきた林部さんの作品は、他の作詞家や作曲家の方が提供されたものが多くて、林部さんが作詞や作曲をされた作品はほとんど歌ったことがありませんでした。それで最近歌ってみた曲が「運命の人」という曲でした。

この作品は2018年1月10日に発売されたアルバム「I(ファースト)」の1曲として収録され、テレビ東京で放送されたドラマ「特命刑事 カクホの女」の主題歌にもなったそうです。

歌詞も曲もピアノで作られたオーソドックスなメロディーなので、耳に入りやすい印象でした。「運命の人」という曲は多いんですよね。すぐ思いつくものでもEXILEスピッツの作品でありますし、運命の人はドラマチックな出会いを描くものも多いですけど、この作品はありふれた人生の中で共に作って育んでいくものという姿勢に無理がないのがいいなあと思いました。ぼくがいいなと思った一節は「この先不幸があっても 誰かが敵になっても あなたがいてくれる限り それも運命と思える」のところで、手を携えて支える愛の深さが、そこには感じられました。

この作品も平板に歌ってしまうと平凡すぎる歌になってしまうし、無理にドラマチックさをつけてしまうと、変な色のついた歌になってしまうし、その中間あたりで主人公が運命の人に語りかけるように歌いつつ、生きているときも星になったときも、時空を超えた心の絆を歌い上げて見せて、気持ちの強さを伝えていくみたいな歌い方の工夫は必要なんだろうなあと考えながら、歌ってみました。

林部さんは綺麗な声の持ち主ではありますけど、決してクリスタルボイスに歌を委ねているのではなく、言葉を伝える心情を考えて歌われているように感じますし、伝えるためにどんな歌い方の技術が必要なのかというのをわかっているのだろうなと感じます。ぼくはその当たりがまだまだ見えていないことがありまして、歌詞で読解したことを、どうやって聴く方に伝えられるか、そういう表現力を身につけたいと思う上でも、林部さんの歌を聴いて勉強しています。この動画は別の方が歌っていますが、上手く歌われていると思います。


運命の人 林部智史 ~特命刑事 カクホの女~【RYO】