DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

ぞわぞわ

ぼくは今日、Singるmatch2019というカラオケ大会に行ってきました。9月にカラオケ大会に出た後、次に出るカラオケ大会を探している中で、この大会が目にとまりました。審査基準を読むと、「歌唱力だけでなく、動きや目線、ボーカリスト・アーティストとしての表現力などを評価。カラオケ大会ではできない、生の魅力を審査致します。」とありました。

以前出たカラオケ大会で審査員の先生から頂いた寸評が頭をよぎりました。その時は歌についてはお褒めの言葉を頂いたものの、「目線が勿体ない!これだけ上手だと、何処を見ているか気になります。」というコメントを頂きました。目線。歌って、目線でも歌うものなんだということを初めて知りました。そして、自分に足りないものをはっきりと確認した方がいいと思い、エントリーしました。

エントリー概要を読むと、《カラオケ機器はありません》とのことで、「エントリー曲のカラオケ音源をCD-Rに入れて持参してください。」とありました。今まで出たカラオケ大会はすべて、カラオケのモニター画面が設置されていました。今回、それがないということは、歌詞を暗記しなければならないということでした。元々、大会でもほとんどモニター画面は見ないで歌っていましたが、歌いながらチラッと見るぐらいはしていたので、何も見れないというのはどうなるのかなと心配しました。

何を歌おうかなと思ったんですが、今までの大会では歌っていないジャンルの曲を歌おうと思いました。DAM★ともでは今までよく歌ってきたポルノグラフィティの曲。でもキーが高い曲が多いので、大会での選曲からは外してました。ポルノの曲は有名なヒット曲も数多くあるんですけど、シングルのカップリング曲もお気に入りな曲が何曲もありました。「アゲハ蝶」のカップリング曲に「別れ話をしよう」という曲があって、東京のバーで男性が女性に別れを切り出す失恋ソングなんですけど、発売当時はカラオケでは配信されていませんでした。今も配信されてないのかなと思いつつ、DAM★ともを検索してみたら、「別れ話をしよう」があったので、歌い始めるようになりました。曲への思い入れがあったからかもしれませんが、今までのポルノの曲よりは高得点が取れたこともあり、この曲でエントリーすることにしました。

ライブハウスでのカラオケ大会は経験がありましたが、歌詞が見れないというのが気になってしまいました。カラオケに行っても、画面と反対の方向を向いて、歌詞を覚えて歌えるかを何十回も練習しました。CD音源を持参するのは初めてでしたが、録音した音源が思ったほど音量が大きくなくて、当日音源が小さくなるのかなと心配していましたが、ライブハウスの方がいい音量に調整してくださったので、心配なく歌えることができました。今日の出場者は19組でしたが、いずれも歌うまな方ばかりで、さらにライブ活動をされている方が何組も出場されていました。だから、歌が上手いだけじゃなくて、魅せるステージもできる出場者の方がほとんどでした。一方まったく音楽活動もしていない、純粋カラオケシンガーのぼくとしては、ものすごくレベルとしては低いんですけど、歌詞を間違えずにはっきりと伝えようとか、音程やリズムをしっかりと歌ってメロディーをはっきり伝えようとか、そういうことを固めた上で、やっと目線とか表現力が出てくるものだろうと思っていました。

「別れ話をしよう」という曲は地味な曲で、歌詞は1番、2番、ラストと別れに向けて刻々と進んでいく構成でしたので、声で別れ話の雰囲気を表現しようと思いましたが、課題であるはずの目線は、正直なところ、どういう目線の動きにしていったらいいかまでは考えがつきませんでした。

出場者の皆さんが客席にいるわけですが、歌が上手い方は、他の方の歌を聴くことも上手いと思っています。ぼくは今日ステージで歌っていても、客席の人たちは歌っているぼくのことをしっかりと見て頂けているのがわかりました。だから、今日は特に緊張することもなく、気負わずいつもの歌が歌えたと思いました。一方、ぼくはというと、目線をどうしたらいいのかが決まってませんでしたから、そういう客席の人たちに応える姿勢が示せなかったなあと思いました。自分は歌の世界を作るための目線とか、手振りとかを作っておけばいいと思っていました。やっぱり何かが欠けてました。自分が設定した目標があまりにも低すぎたんだとわかりました。

入賞した方のパフォーマンスを振り返ると、どの方も思いっきり自分の歌をこれでもか!どうだ!っていうぐらい強烈にアピールしていたと思いました。今回の入賞の基準は、審査員のsumioPさんが「ぞわぞわっと感じた順です」と話していました。優勝の方にはsumioPさんがオリジナルソングを提供してくれるんですが、となると、sumioPさんが「曲を書いてみたい!」と思う方が選ばれるわけですよね。

ぼくの歌には「ぞわぞわ」がなかった。つまらない歌だったのかもしれません。ぼくに足りないのって、自己アピールなんだよな、とつくづく思いました。もっと自由に表現しても誰も何にも文句とか言わないはずなのに、この歌はこういう風に歌わなければいけないんだと、根拠もないのに、自然と制約とか線引きをしているのかもしれないなと思いました。

出場者の歌唱、ゲストの歌手の歌唱はしっかりと目に焼き付けましたので、自分に足りないもの、欠けているものを見つけて、もっと自分の歌を成長させたいと思いました。今日は出て良かったと思いました。でもなあ、ぼくにはシャウトするような盛り上がるような歌はとても歌えません。やっぱり自分の個性とかキャラクターを表現できる歌を歌っていきたくて、そこは変えたくはないんですよね。だからだめなのかな…。