DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

楽園都市

ぼくがこの1年ぐらいお気に入りなアーティストに入っているオーイシマサヨシ大石昌良)さん。8月21日にオーイシさんのニューシングル「楽園都市」が発売になりました。9月2日付けのオリコン週間シングルランキングでは初登場28位となっています。

ぼくが大石さんの歌を初めて聴いたのは2018年3月頃、深夜の音楽番組で「パラレルワールド」という曲をギター1本で歌っている大石さんを見て、「この人かっこいいな」と印象に残ったのがきっかけでした。


「パラレルワールド」大石昌良  D:川崎亮

その大石昌良さんが、アニメ・ゲーム系の歌を歌っている「アニソン界のおしゃべりクソメガネ」こと「オーイシマサヨシ」さんと同じ方であると気づいたのはしばらく後になってからでした。また、大石さんが、Sound Scheduleというバンドのボーカルの人だったと気づいたのもしばらく後でした。大石さんって、サウスケの時より若く見えるのは気のせいかもしれません。

さて、オーイシマサヨシの名前を高めたのは「ようこそジャパリパークへ」の作詞・作曲・編曲の提供で、星野源さんや平井堅さんが絶賛したというコメントも見ました。ぼくは、「ようこそジャパリパークへ」はそれほど聴いてなくて、むしろ2018年5月に発売された「オトモダチフィルム」の方がお気に入りな曲で、DAM★ともでもよく歌っています。オーイシさんはMVで踊りながら歌っていて、「星野源みたいだな」と思っていたら、オーイシさんが「星野さんの「恋」を意識した曲を作ってみた」と話しているコメントを見て、合点がいきましたね。

何となく、オーイシさんの作る曲ってポップスの王道がベースになっているのかな、とうっすら感じていたところに、今回発売となった「楽園都市」を聴いたら、歌謡曲テイストが十分染み込んだサウンドで、ちょっとジャジーなおしゃれ感も含んでいて、いっぺんで好きな曲になってしまいました。

イメージでいうと、筒美京平さんが作りそうな感じでもあり、郷ひろみさんが歌っていた曲(「マイ・レディー」「セクシー・ユー」「お嫁サンバ」的な)の雰囲気もあり、一方でポルノグラフィティの曲っぽい雰囲気(「ネオメロドラマティック」「Love,too,Death,too」)との共通感も感じました。でも似て非なるサウンドなんですよね。ある意味、昭和も平成も令和も感じられる作品って、時代を越えたかっこいい歌だと思いますし、こういう感じの曲がもっともっと世に出て欲しいと思います。

この「楽園都市」って、歌ってみたら、むちゃくちゃ難しい。Aメロ冒頭の「100万ドルを望むシティライツ」から、短い音符で、音階がコロコロ変わるので、音程が安定しづらくて、さらっと歌って、力を入れて歌うところに繋げないといけないから、声のコントロールがまだうまくいってないです。

DAM★ともで歌詞を見ながら歌っていると、その歌詞を見て思うことってどの曲でもあったりしますけど、「街は作って壊して忙しいや」とか「人の欲望のカタチに姿を変えて」って歌詞を見ると、今の東京の都心の町の状況かなって思います。東京五輪のためなのか、今まで穏やかに生活していた街に、急に道路の拡張工事が決まって、お店や住宅が1軒、2軒と消えていって、あちこちで工事が行われている様子に、街が勝手に壊されている気がして、なんだかこの歌詞とシンクロするものがありました。「楽園都市」って、誰かの欲望で鉄のオブジェを作ることじゃないよな、その街に生きている1人1人の存在を認めることだよなって、オーイシさんもそんな思いを感じて言葉に乗せてくれたのかなと思っています。ちなみに、歌詞の最後を締める「パライソ」はポルトガル語のparaisoで、天国・楽園を表すキリシタン用語だそうです。


オーイシマサヨシ「楽園都市」 Official Video