DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

DIVE TO BLUE

先日ヨーロッパに行ってきました。日本からヨーロッパまでのフライトは約12時間ありますので、この時間はオーディオにある曲を片っ端に聴いて過ごしてます。その中で、L'Arc〜en〜Cielのベストアルバムとして2001年3月14日に発売された「Clicked Singles Best 13」も入ってましたので、久しぶりに全曲を2周ぐらい聴いてました。その中で割と多めに聴いていたのが、「DIVE TO BLUE」という曲でした。

DIVE TO BLUE」は1998年3月25日に彼らの9枚目のシングルとして発売されました。1997年2月にドラマーのsakuraが逮捕され活動休止状態になった彼らは、曲作りとリフレッシュを兼ねてイギリスに渡り、ここでアルバムのレコーディングを続けていくなかで、新たなドラマーとしてyukihiroさんが加入し、今のラルクの体制になりました。1997年12月23日に彼ら自身初の東京ドーム公演となる復活ライブ「L'Arc〜en〜Ciel 1997 REINCARNATION」を開催しました。そして1998年に入ると発売するシングルが次々とチャート1位になり、この年はL'Arc〜en〜Cielがスーパーブレイクした年になったわけです。「winter fall」や「Honey」は彼らの作品の中でも幅広く知られている曲ですが、「DIVE TO BLUE」は当時チャート1位を取ったばかりでなく、ロングランで100位以内にもチャートインしていましたが、影に隠れている印象がありました。この作品のPVを見たとき、空へダイビングしている映像があったので、自殺を連想させているのかなとも思いましたが、何回も聴いているうちに、逆に未来へと前向きに進もうっていう曲なんだなと思うようになりました。それは、バンドメンバーの交代を経て、質の高い音楽を目指していた彼らの心境だったのかもしれないと、今振り返るとそんなふうにも思えます。

歌ってみると、かっこいい曲なんですね。全般的にパンチが効いたメロディーなんですけど、Aメロ、Bメロは低音域でhydeさんの低音も響き渡る感じです。これがサビに入ると高音の突き抜けるメロディーが、空の無限の広がりっていうものを感じさせてくれます。hydeさんはこの作品について、「BLUEっていうのは「自由」のことであって、勝手にレールを作ったり、勝手に境界線を引いているのも自分なんだから、自分がやりたいことはやればよくて、境界線なんてあってないようなものだ」といった話をされています。

1997年末の復活ライブを東京ドームで行うことは、彼らにとっては賭けのようなものだったそうです。リーダーのtetsuyaさんは「同じような会場で同じようなことをやっても、ラルクはもうダメになっちゃったと思われるんじゃないかって、だから絶対に良くなったって思わせたかった」と当時の思いを語っています。そういう心境の中で発売に先行して演奏された1曲が「DIVE TO BLUE」でした。

カラオケの選曲も同じなんですけど、自分が鉄板だと思っている曲とは全く違うジャンルの曲を歌ってみると、意外に自分との波長も合ったり、あるいは最初は合わないけれど何回も歌っていくうちに自分との相性が近づいていってると感じることもあり、それは結果として自分のフィールドを広げてくれている、自分の成長につながっていると思います。それと挑戦しないよりは、挑戦することを選んだ方が、成功すればそれはいいんですけど、失敗したとしてもその経験はその後の自分の糧になると思います。


L'Arc~en~Ciel DIVE TO BLUE 1997 REINCARNATION