DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

グッド・ラック

ぼくが野口五郎さんの作品で、DAM★ともで初めて公開したのが「グッド・ラック」でした。この作品は1978年に発売され、作詞は山川啓介さん、作曲は筒美京平さんです。すごく爽やかなんだけど壮大な広がりを感じさせるメロディーに、野口さんが伸びやかな声で歌っているのが印象的です。これに対して歌詞はというと、都会の朝、寝ている彼女に別れを告げて、どこかに行ってしまう男性を描いてたんですね。

山川さんというと、青い三角定規の「太陽がくれた季節」、岩崎宏美さんの「聖母たちのララバイ」、異色なところでは矢沢栄吉さんの「チャイナタウン」など、実に幅広いジャンルでの作品を出されています。山川さんのインタビュー記事を読んだんですが、他の作品とかぶらないように、当時のヒット作品はすべて覚えたという勉強家ぶりと、ご自身を職業作詞家と評して、作品づくりもまるで家を作るように、コンセプトやイメージを作って、その世界を作っていくというところが印象的でした。

「グッド・ラック」は3分18秒の短い作品ですが、山川さんの作詞のプロフェッショナル、筒美さんの作曲のプロフェッショナルを、よくまとめている作品だと思います。

で、何で「グッド・ラック」なんだろうって。「Good luck!」って、英語のニュアンスとしては「幸運を!」というだけではなく、「うまくいきますように」とか「頑張って」とか、状況によって使い分けることばなんですね。この作品ならば、都会の部屋で男性が、寝ている彼女を見て「次の恋はうまくいきますように」と心で思って、出ていく感じなんでしょうか。

 ごめんよ 都会の 浮気な風に 抱いていた夢が やせてしまった
 男は心に オーデコロンを つけちゃいけない わかってくれよ

この作品の最後の部分です。ぼくも今この作品をDAM★ともで公開しています。