DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

ASPHALT LADY

秋を歌った曲の中で、ちょっとレアな曲を探した2曲めは、杉山清貴&オメガトライブの「ASPHALT LADY」です。発売は1983年10月で、同年デビューした彼らの2枚目のシングルでした。作詞は康珍化さん、作曲は林哲司さんです。このコンビは、何となくおしゃれで、都会的で、でもせつなさがある恋愛をテーマにした作品を多く出しています。杏里さんの曲のイメージが強いですが。

林さんが、トロピカルなイメージを出せるバンドを探していたところ、当時のヤマハポプコンで入賞した、杉山清貴&オメガトライブの前身バンドである「きゅうてぃぱんちょす」を見つけたそうです。やはり杉山さんの透明感のあるきれいな声質に魅かれたんだと思います。

トロピカルなイメージの設定で制作された彼らの作品は、ギラギラ燃える熱い夏ではなく、キラキラとした爽やかな夏のイメージが強かったです。しかし、「ASPHALT LADY」は、夏から秋へと移っていく様を描いた珍しい作品です。「秋はイメージの魔術」「まるでミラノの女のようさ」という歌詞がキャッチーです。自分で歌ったときは「シャクだね」というところがなかなか気分良かったです。

当時の映像を見ると杉山さんはサングラスを付けずに歌っていて、実はアイドルっぽいところがあったんだなと思いました。男性のバンドがアイドル並みの人気を得るようになったのは、奇しくも彼らと同期のチェッカーズでした。彼らは3年間で活動を終了し、杉山さんはソロ活動へ、オメガトライブカルロス・トシキを迎えて1986オメガトライブとして進みますが、歌の世界は基本的に同じなんですよね。