DAM★とも&アウフヘーベン

DAM★ともで公開した曲について感じたことを書いていきます。

約束の場所

ぼくがDAM★ともでお気に入りのアーティストにしているCHEMISTRY。彼らのデビュー5周年を記念して、槇原敬之さんから提供された曲が「約束の場所」という曲でした。

この作品は、2006年10月4日に彼らの17枚目のシングルとして発売されました。作詞、作曲、編曲のすべてを槇原さんが作られました。槇原さんはハンドクラップとコーラスでもこの作品に参加しています。作詞については作家の松本零士さんが盗作批判を行い、双方が提訴する裁判沙汰にもなりました(最終的には和解しました。)。

槇原さんは「みんなが見てるCHEMISTRYっていい奴らっていうイメージがあるから」と思い、違うイメージの曲を提供したそうです。しかし、CHEMISTRYサイドからは「学校の音楽の授業で歌われるような曲を」というオーダーが入ったそうです。悪そうなCHEMISTRYの曲は作れなかったものの、ブラスバンドの演奏のイメージがついて、「約束の場所」の着想に入ったそうです。

制作サイドとしては、槇原さんの楽曲のイメージで、槇原さんがNHK紅白歌合戦に初出場されたときの「どんなときも」でのステージや、SMAPに提供した「世界に一つだけの花」のイメージがあったのだと思います。

もし本当に音楽の授業で歌われるイメージならば、通常のCHEMISTRYの曲よりもっともっと簡単にしないと、とても歌えません。「約束の場所」もご多分にもれず、相変わらず難しいです。CHEMISTRY本人たちでさえパート分けして歌っているのに、1 人でフルで歌っていたら、肺活量が足りなくなる感じです。

とはいえ槇原さんも、唱歌のイメージから作っていき、「未来は夢を裏切らない」というテーマで、前向きに元気になれる曲に仕上げました。歌詞の中には「夢」という言葉が15回以上あったと思います。槇原さんは「夢」について、「どうせ自分はとかあきらめる人が多いけど、夢に向かって進んでいけば、たとえ夢とは違うことが実現したとしても、後で振り返った時に良かったと思えるし、あきらめてたら未来がなくなっちゃう。夢がない世の中なんてつまんな過ぎる!夢はどんどん見るべきだし、次々叶えて行けばいい。それは「誰かの幸せ」が前提だと思うんです。始まりの気持ちさえ誰かのことを思っていれば、絶対悪い方向に行かないと僕は思うんですよ」と語られていました。そして、CHEMISTRYの2人を「日本の音楽の流れを変えた」と評価し、「そんな新時代を作った2人の素は裏腹にまっすぐだった。彼らの声は子供からお年寄りまで魅了している。まっすぐ進んでいけばなんとかなる」とエールを送りました。

このインタビューを読んで、阿久悠さんも「人間は夢見て生きるもの」と言われていたのを思いだしました。だから、どんな歌にも夢を語らないと、歌が生きないような気がします。そして先日、逮捕されてしまった槇原さん…。こんなにいいこと話しているのに。「誰かの幸せ」と「自分の幸せ」は繋がっているのだから、もっとご自身を大事にして、愛して生きて頂きたいと思います。槇原さん自身をテーマにした歌を復帰作にしたらどうでしょうか。そして、復帰のステージでお客さんやスタッフから「みんなに迷惑かけて!このバカチンが!早よ歌わんかい」みたいに一喝されてみて(笑)それで、絶対悪い方向に行かない生き方をして欲しいと思います。

 
約束の場所 / CHEMISTRY

東京VICTORY

カラオケ大会に行くと、自分が歌わないアーティストの曲を何十曲も聴くことができます。歌う方はアマチュアの方ですけど、歌詞も明確に歌われる方が多いですし、メロディも正確に歌おうとして歌われていますから、曲のイメージが一度で掴みやすいことが多かったりします。そういう曲の中で気になった1曲がサザンオールスターズの「東京VICTORY」という曲でした。

この作品は2014年9月10日に彼らの55枚目のシングルとして発売されました。オリコンでも1位となり、同年の日本レコード大賞の優秀作品賞を受賞しました。そして、2014年 のNHK紅白歌合戦には「シークレットゲスト」ということで、グループとしては1983年の「東京シャッフル」以来31年ぶりに出場し、「ピースとハイライト」と「東京VICTORY」の2曲を披露しました。

ぼく自身はサザンの曲を久しく聴いていなかったし、歌うこともなかったので、サザンの曲をカラオケ大会で若い方が歌ったのに驚いたんです。でもサザンも息の長いアーティストで、1980年代、1990年代、2000年代、2010年代とシングルやアルバムで1位を取ってきてますから、最近サザンの曲に初めて出会った若い世代の方も多くいらっしゃるわけですよね。

「東京VICTORY」を聴いて、桑田さんも心境とか音楽観が変わったのかなと思いました。結成35周年で活動再開してから、愛と平和をテーマにされている気がしますが、それは年を重ねて、そういう言葉を恥ずかしがらずに自然に語れるようになったと桑田さんも言われていたと思います。この作品も東京オリンピックを意識したそうですが、当初は東京オリンピックに対して前向きな気持ちが持てなかったそうです。ただ「日本は今多くの問題をかかえているけど、後ろ向きにならずに「VICTORY」な気持ちを持って前を向いて行こう」という思いを込めたそうです。歌で平和な世の中にしていこうというのはミュージシャンとしての強い思いなんだと思います。

「東京VICTORY」を作った当時は2015年発売のアルバム「葡萄」も製作中でしたが、桑田さんとしてはアメリカへのポップスの憧れはあるものの、日本語でポップスを作ろうと思ったそうで、その例えが「洋食屋」とか「ビフテキ」というのは言い得て妙ですが、アルバムのキャッチフレーズにもあるような大衆音楽への昇華なのかなって思います。このあたりって、道は違えど、筒美京平さんと同じ志向を感じたりします。「ひとり紅白」を実行する桑田さんそのものが大衆音楽の集結とも思ったりしますが。

この作品を歌う桑田さんの動画を見ていて、歌上手いんだなというのを改めて感じました。顔芸っぽいところや身振りに大抵の人はごまかされてしまいがちですが、決していい加減には歌っていなくて、リズムや音を針のようなジャスト感で合わせているのに気づきました。そしてメロディが音を運ぶように歌われていて、その音は重たくもなく、ややはずむような感じでもあり、プロの技巧の深さをジワッと感じました。ぼくも試しに「東京VICTORY」をDAM★ともで歌ってみましたが、リズムに乗って歌の高揚感を持って歌うのがポイントなのかなと思いました。


サザンオールスターズ - 東京VICTORY (at DOME)「おいしい葡萄の旅ライブ -at DOME & 日本武道館-」

 

僕のきもち

毎年のことですが、2月3日の節分、2月4日の立春を過ぎると、今年も本格的に始まったという気がします。年末に風邪をひいてしまって、1月はまだ咳も完全になくならず、カラオケで歌っていても、90%は回復した感じだけど、まだちょっと本調子に戻っていないと感じました。それは何なのかなというと、例えば低音が安定して歌えないとか、節回しが途中で空回りしてしまうとか、高音が半音ずれてしか出せないとか、いろいろありました。2月に入ってようやく声も戻った感じで、カラオケが楽しめそうです。

2020年はカラオケで今まで歌ったことがないアーティストさんの曲を1曲でも多く歌えるようになりたいと思っています。その1人がMISIAさんです。歌の上手い女性が選曲するアーティストさんですけど、最近は歌の上手い男性もMISIAさんの曲を歌うのを見る機会が何回かありました。

同じ男性が歌うなら、「ぼくもMISIA歌ってみたいなあ」と思っては見たものの、カラオケ大会で歌われているMISIAさんの曲は、声を張り上げて歌い上げるバラード曲が多くて、自分がそういう曲を歌うイメージがどうも湧かないんです。果たして自分に歌えるMISIAさんの曲はあるのか探してみました。

ぼくはカラオケでいろいろなアーティストさんの曲を思いついたら歌ってみたりしてますけど、これって広い意味で自分探しをしている感じでして、歌ってみたら自分には合わないと思う曲もあれば、意外に自分に合うかもという曲に出会うこともあり、そんな時は鉱脈を当てた気分になります。MISIAさんの曲も昨年に「恋唄」という曲に出会えましたが、2曲目として出会ったのが「僕のきもち」という曲でした。

この作品は2009年12月16日に発売されたMISIAさんの9枚目のオリジナルアルバム「JUST BALLADE」の1曲として収録されました。作詞はMISIAさんとHinataさんの共作、作曲はSinkiroh(島野聡)さん、編曲がGomiさんです。バラードのアルバム名が付いてますけど、「僕のきもち」はミディアムなテンポで、軽くステップを踏みたくなるような曲です。何よりも、肩ひじ張って歌っている雰囲気が全くなくて、肩の力を抜いた感じで、恋人同士がまったりしながら、車の中で次から次へと会話を続けているイメージなんですよね。よく聴くMISIAさんの曲のようなドラマチックな熱さとは対照的に、「僕のきもち」では何気ない日常の場面が歌われています。MISIAさんもこういう曲歌うんだなと感心しましたし、バラードを歌うときの「ここはこういうふうに見せよう」みたいな邪念が全くない、素直に歌を歌っているこの作品にぼくは好感を持ちました。DAMともでは誰も公開に出してないから、早く練習を仕上げて1番乗りしちゃおうかなと思います。


僕のきもち/MISIA

憂いうた

ぼくがDAM★ともで最近よく歌っているアーティストの林部智史さん。林部さんを初めて知ったのは、DAM★ともの企画だったと思います。CHEMISTRY川畑要さんがソロのカバーアルバムを出されたときに、オーディションで選ばれた人が川畑さんと歌えるという企画でした。ぼくも当時、アルバムの収録曲をDAM★ともに公開したら、ユーザーさんから多くのナイスを頂けたんですけど、まだオーディションに応募する勇気がありませんでした。で、そのオーディションで選ばれたのがデビュー前の林部さんでした。
ぼくはカラオケバトルで優勝していた林部さんは見ておらず、2016年のデビュー曲「あいたい」のPVを見て、「川畑さんと一緒に歌ってた人だ」とわかりました。「あいたい」を当時DAM★ともでも歌いましたけど、ぼくにはキーが高すぎる感じがしたのと、歌っていて相性というか、波長が合わない感じがして、その後暫くは林部さんの歌に触れることはありませんでした。
2018年に発売した4枚目のシングル「恋衣」を聴いて、阿木燿子さんの作詞と来生たかおさんの作曲ということもあり、とっつきやすかったのかもしれません。この曲を歌ってみようかなと思うようになり、カラオケ大会でも何回か歌ってみました。作詞の言葉から情景を連想しやすい曲は歌いやすいと思います。それとカラオケ大会は、ぼくは勝てるほど上手くはないので、自分がチャレンジして成長できる曲を選んで歌いたいと思ってまして、「恋衣」は林部さんの曲を自分がどれだけ歌えるかなという気持ちで歌ってきました。それがきっかけで、林部さんの他の曲も歌ってみようと思い、何曲かはDAM★ともにも公開したり、別のカラオケ大会でも歌いました。
そうやって歌っていくなかで、どう歌ったらいいのかなと思うところがあって、だったら本人の歌を聴いてみようと思い、林部さんのコンサートに行って、生歌を何曲も聴いてきました。そこで、ぼくがDAM★ともでは歌っていない、林部さんが作詞や作曲をした作品を聴いて、ぼくがかつて関心を持たなかった頃の作品も聴いてみようと思いました。その1曲が「憂いうた」という曲でした。
この作品はデビューシングル「あいたい」のスペシャル盤の1曲として収録されました。歌番組でも披露されてますが、林部さんはピアノを弾かれる方なので、作られる作品もピアノから生まれた雰囲気があるんですよね。でも、「憂いうた」はアレンジがそうなのもありますけど、ギターの匂いがする曲だったんです。そして、ぼくはこの曲を聴く中で、曲の向こう側にCHEMISTRYのR &B的サウンドを感じたんです。イメージ的には「It Takes Two」でしたけど、歌詞も曲調も違うのに、恋人と離れてしまった男性が感じる痛みや弱さを表現しているのは一緒だなみたいな感じがしました。
「泣き歌の貴公子」というプロモーション要素もあったんでしょうけど、恋人が受けた痛みを、いま僕も同じ痛みを受け入れるみたいな自虐的要素っていうのは、日本の歌謡曲には一定に備わっていたと思いますし、男女の誤解とか、別れの辛さとかをテーマにして、名曲が生まれてきたように思います。
ぼくが「憂いうた」を歌うとしたら、Aメロ、Bメロは感情を抑えて歌って、サビからじわじわと強めに歌う感じなのかなと思ってDAM★ともでも歌ってきました。まずはキーが高すぎたので3つぐらい下げてみて、歌詞の主人公の気持ちの葛藤を声で表現できたらいいなと思いました。

https://m.youtube.com/watch?v=lKY1S7PDfWQ&feature=youtu.be

テレマンのアリア

長年愛用していたPCが使えなくなり、iPadで初はてなブログです。まだ書きにくいです。

たまにクラシックを聴くと、癒される曲ってあるんですが、その1曲が「テレマンのアリア」と言われている曲です。

メロディが日本人にもわかりやすい旋律で、構成も起承転結を踏まえた論理的な感じで、古典派らしさを感じます。

テレマンは音楽の授業では聞いたことがありませんでしたが、クラシック音楽史上最も多くの曲を作った作曲家であり、生前は同時代のバッハより人気も名声も高かったそうです。


テレマンのアリア

 

遠い空

最近、BSの歌番組を見ていると、林部智史さん、中澤卓也さん、松阪ゆうきさんの3人で歌のコラボをしている場面を見かけます。


HAiZ21 メロディー 林部智史&松阪ゆうき&中澤卓也 191016 vL HD

林部さんと松阪さんはピアノを弾きながら、中澤さんはギターを弾きながらという珍しいコラボスタイルでした。


HAiZ22 クリスマス・イブ 林部智史&松阪ゆうき&中澤卓也 191204 vL HD

デビューの経緯とか、事務所の方針もあってか、松阪さんと中澤さんは演歌路線、林部さんは叙情歌路線での活動をしてますけど、こういう歌を聴いていると、本来はポップス志向の歌手なんだろうなとはいつも思っています。

ぼくは林部さんの曲や中澤さんの曲はDAM★ともでもよく歌っていますけど、松阪さんについてはよく存じ上げていませんでした。異色の経歴をお持ちで、小さい頃は民謡や演歌に親しんでいたのに、その後武蔵野音楽大学音楽学部声楽学科を卒業、おそらく大学ではクラシック主体と思いますが、2004年からは本名の「二宮優樹」としてものまねタレントの活動を始め、併せてミュージカル俳優、ボイストレーナーなどの活動もされていました。2012年からは民謡歌手の原田直之さんに師事し、2015年10月21日に芸名を現在の「松阪ゆうき」として、「ふるさと帰り」という曲で演歌歌手としてデビューされました。2019年5月22日に発売したシングル「令和夢追い太鼓」ではオリコンの演歌・歌謡曲チャートで初の1位を獲得し、着実に知名度を上げられているところです。

松阪さんの曲を拝聴して、演歌も上手く歌っているのはわかるんですけど、発声がクラシックっぽく感じるところがあって、もっと違う曲が合うんじゃないかなと思っていたら、これがいいなと思ったのが「遠い空」という曲でした。

この作品は「令和夢追い太鼓」のカップリング曲として収録されました。作詞はやしろようさん、作曲は浜圭介さん、編曲は田代修二さんです。やしろさんと浜さんのコンビというと、浜さんと桂銀淑さんのデュエット曲「北空港」がありますが、「遠い空」はミュージカル風に見立てた作品で、松阪さんの朗々とした伸びやかな歌声がいかんなく発揮されているように思いました。松阪さんは、昭和の名歌手・伊藤久男さんの「イヨマンテの夜」も歌われるとのことです。昭和の歌謡曲の黎明期というのは、音楽学校を出た人が歌手になるという時代でしたから、スタンドマイクで、クラシック的な歌唱法による歌い手が大勢を占めていました。今はそういう歌手はほとんどいませんので、松阪さんも演歌を歌いつつも、時にこういう「遠い空」のような曲も歌って頂くと、個性が際立つような気がしました。

DAM★ともではまだ公開されていないようなので、練習してみようと思っています。


9046 SCR ♪ 遠い空 ☆ 松阪ゆうき ◇ 190410

永遠鉄道

年末の歌番組で渥美二郎さんの「夢追い酒」を聴いてから、渥美さんの歌唱動画を見ていたら、「永遠鉄道」という1曲に出会いました。

この作品は2019年6月19日に発売されたアルバム「新・演歌師~歌とギターとパーカッション」の1曲として収録されるとともに、2019年10月23日にシングルとしても発売されました。原曲は、作詞・作曲をした岩渕まことさんが1998年に発売したアルバム「永遠鉄道」のタイトル曲です。渥美さんが「永遠鉄道」を「ジャズテイスト演歌」と題したように、この作品は渥美さんの従来の作品とは違う装いをしていました。渥美さんは「千寿二郎」として作詞・作曲も手掛ける方なので、なぜ今回「永遠鉄道」を新曲として、岩渕さんの曲をカバーしようと思ったのかに興味が湧きました。

岩渕さんのブログを拝読しますと、映像製作会社の方が同行取材するなかで、「渥美さんとの対談をしてみないか」との話があったそうです。どうやら映像製作会社の方は、渥美さんと岩渕さんに共通する何かを感じたからなんだそうです。渥美さんは30年前にがんの闘病経験があり、岩渕さんもご家族の闘病経験があること、渥美さんは阪神・淡路大震災で学校へ行くこともならなくなった子供たちのために、「人仁の会」という支援コンサートを開催し長年続けていること、岩渕さんは東北応援団 LOVE EAST を通して支援活動をしていることなど、共通することが実際多かったようです。

その番組を拝見しましたが、渥美さんは同じ音楽をやっている人たちはジャンルが違っても同じだという強い考え方を持っているように思いました。この対談が縁で岩渕さんに渡されて「永遠鉄道」を聴いた渥美さんは大きなインスピレーションを受けて、この曲を「令和を代表する、世代を超えた名曲にしたい。ぼくがこの曲を広めていきたい」と一念発起して、カバーが実現したのだそうです。人とのつながりや出会いが、また新たな歌を生み出すのは、こういうのが創造っていうのかなと思います。

先に書きましたが、渥美さんは阪神・淡路大震災から24年にわたって、チャリティーコンサートの収益金で遺児らの支援を続けてこられました。当初は「この子たちが高校を卒業するまで」ということで2013年までの予定でしたが、2011年に東日本大震災、2016年に熊本地震は発生し、現在も活動を続けていらっしゃいます。

宝塚歌劇団OGの方も、渥美さんが長年被災地の支援を続けていることに感銘し、OGたちによるコンサートでは「永遠鉄道」を歌って広め、渥美さんへの感謝の気持ちを込めているそうです。YouTubeにも動画がありました。


渥美二郎/永遠鉄道(タカラジェンヌOG)

岩渕さんが渥美さんの歌から感じたのは「おいしいご馳走を味わうように歌を歌われる方だ」ということだったそうです。「まるで歌が最高のご馳走だ、というように歌を味わいながらうたわれる姿に、これまでは出会ったことのない歌うたいの深みを感じました。私は普段から自分の歌を「僕の歌はことばに音程をつけているだけだから」とやや自虐的に言うことがありますが、渥美さんがことばとメロディーを味わいながら歌う姿に接して、歌うとはどういうことなのかを問いただされたような思いがしました。」とその思いをブログで語られていましたが、ぼくは岩渕さんのこの表現もまた秀逸であると思いました。おいしく歌ってみせる。今まで聞いたことがない歌の表現でしたが、すごく腹落ちする言葉でもありました。おいしそうに料理を食べている人を見たら、ぼくもあの料理食べてみたいっていう気持ち、それを歌でやっているということなんですね。
「永遠鉄道」をぼくもDAM★ともで歌ってみました。実は岩渕さんはこの曲をモンゴルを旅されたときに着想して作られたそうです。これって人生を鉄道に見立てて歌った歌なんですけど、歌う方の人生経験によっても歌い方が変わってくるような気がしました。渥美さんの歌には演歌師を始めてから50年の歌の心が宿っているし、音を楽しむというか、音と戯れている印象を受けました。ぼくもレパートリーに入れたい1曲です。


渥美二郎 / 永遠鉄道(生演奏バージョン)